歌謳い
「うたうたい」
気どったことばや もってまわった言いまわしがなきゃ
歌のひとつも謳えない
歌謳いのなり損ねに なり果ててやしないかい?
美しいものをただ讃えて
痛みを涙ながらにうったえて
きみへの愛をただ叫んで
思いつきをぼろりとこぼすだけで
歌を謳えるのが歌謳いじゃないのかい?
あたまをでっかくするより
こころをちぢこまらせるなよ
翼をはやしたハートを
アバラの檻にとじこめきれずに
胸の内側から破かれるまえに
そのはばたきを鎮めるため
唇から紡ぐのが歌で
それを謳うのが歌謳い
気どったことばや もってまわった言いまわしじゃない
胸の内側で荒ぶる翼を鎮める唇
それだけが ぼくらを歌謳いにする
と、言いつつ、それなりにフレーズつくって描いてます(笑)