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4-④




『速報です。○×市にて発生した連続放火事件、先程その犯人とみられる人物の身柄が拘束されたとの情報が……』


(はーん……、また物騒な)


 テレビから聞こえてくるニュースを肴にブレイクタイムを嗜めているのは、3日目にしてこの時代へと順応できた証拠であろう。


「和葉っ、あんま近づきすぎんなよ」


「はーーーい」


 とは言いつつも、順応することへの抵抗感は日に日に大きくなっている。


 和葉への感情や叶芽君の恋慕はいま考えても仕方がないとし、とりあえずは現象の解決策を探る。


 昨日、幾らかだけ思い浮かんだが、過去に送られたということは誰かが何かをやり直さなければならない状況にある、ということ。


 しからば現状通り、小清水家が鍵を握っていると考えるのは必然。


(昨日は嘆いただけだったが、解決策となればやれることはあるはずだ。……気乗りはしないけど)


 他人ではないが、他人といえば他人となる。介入していいものなのかは感情的になりたいとこだが、それは別の感情論では侮辱であろう。


(結論は一家の和解、あのネグレストを真っ当に子育てさせることになるが、いかんせんそんな単純な話じゃねぇよな……)


 俺の知らない和葉を勝手に犯するのだ、そりゃあ失望もする。


(悲観はあれ、だが夫として知りたいのも事実。……犯罪思考に躊躇してる場合か?)


 俺は頭を捻った。

 考えられるのは事の根元、小清水夫婦が別れるまでに至ったお義母さんの奇行。


 点としてあるのは、自傷行為の発端、和葉曰くの「人を愛せない病気」と言われる所以、そして離婚の理由。


(……ん? 愛せない?)


 最初はすべてが繋がっているように思えたが、だが、改めると不可解に。


(なんとなく、『愛せない』→『離婚』→『自傷』だと思ってたけど……、なんだ? この違和感は……)


 この場合、「愛せない」が突然出てきて「離婚」「自傷」につながりそうだが、俺はあの時の和葉への威圧を思い出していた。


『パパと別れてからは家にお金がないの……。誰のせいで離婚することになったか……』


(人を愛せないから離婚をした、お金がないってことは娘の生計のため、それは愛情じゃないってことになる? 一香が生まれる前にちらっと見ただけだけど、所謂、愛着障害? てのは、赤子の頃に親から愛情を注がれなかった人がなる率が高いやつらしい……だったはず。あんなに慕った娘がいるってことは、急にあんなんになったんだよな? でも、なんで……)


 矛盾はない。だが詮索に靄がかかったかのような、ぽっかり穴が空いたような、それこそ違和感があるのだ。


(そもそも妻が精神的な病気? になったから離婚する夫って大分と薄情っていうか……)


 ここで一瞬、思考がフリーズした。


(あれ? ……そもそも俺、和葉の父ちゃんに会ったことないぞ)




まさかの限界突破、まだ続きます。

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