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第八十三話 相思相愛に向かっていくわたしたち

「マクシノール殿下が回復してほしいと一生懸命お祈りしたこと」


「マクシノール殿下へ熱い想いを伝えたこと」


 この二点が、いずれもマクシノール殿下に伝わり、力になったようだ。


 ただ、マクシノール殿下が回復してきたのは、侍医の尽力のあるのだけれど、マクシノール殿下自身の力によるところが一番大きいと思っている。


 わたしは、その回復を救ける役割をしたということになる。


 それはわたしが自分自身で認識をしていた。


「お体が回復に向かい始めましたのは、侍医にご尽力していただいたということもあると思っていますが、マクシノール殿下自身のお力が一番大きいと思っています。その中で、わたしの祈りと想いが少しでもマクシノール殿下のお役に立てたのでしたら、うれしいことであります」


 わたしがそう言うと、マクシノール殿下は、


「侍医の尽力はもちろん評価しております。最善を尽くしていただきました。その効果が出てきていると思います。しかし、わたしはあなたのお力も大きいと思っています。もし、あなたの付き添いがなく、お力をいただけなかったら、ここまでの回復はなかったかもしれないと思っています」


 と言った。


 マクシノール殿下は一旦言葉を切った後、話を続ける。


「あなたは決して自分の力を誇ることはない。わたしはあなたにますます好意を持ってきました」


 マクシノール殿下はそう言った後、続けて、


「わたしはあなたに謝らなければならないことがあります」


 と言った。


「謝らなければならないことですか?」


 わたしがそう言うと、


「そうです。わたしは今までも申してきたと思いますが、あなたの心変わりを恐れて、あなたのことをなかなか受け入れようとはしませんでした。でも、こうしてわたしに付き添っていただいたことで、わたしのその行動は間違っていたということを認識しました。あなたはこんなにもわたしのことを想っておられる。そういうことをを理解できず、あなたの心を傷つけてしまった……」


 とマクシノール殿下はそう応えた。


 そして、マクシノール殿下は再び涙をこぼし始める。


 わたしは、


「それは今までのわたしからすると、そう思われても仕方がないと思います」


 と言った。


「でもあなたは既に心を入れ替えられ、こうしてわたしに尽くして下さっています。それなのに、わたしは……」


 マクシノール殿下はそう言った後、しばらくの間、涙を流していた。


 やがて、再び涙を拭くと、


「クラデンティーヌさん、わたしもあなたが好きです、愛しています。もうわたしはあなたのことを全力で愛していくことに決めました」


 と熱意を込めて言った。


 マクシノール殿下がわたしのことを好きだと言ってくれた!


 わたしの心は一気に沸き立ってくる。


「わたしのあなたへのの想い、受け取っていただけますね?」


 マクシノール殿下は少し恥ずかしそうな表情をしていた。


 しかし、その言葉には熱意がこもっている。


 わたしはもちろん。


「もちろんでございます。わたしもマクシノール殿下のことが好きです。愛しています」


 と熱意をもって応えた。


「クラデンティーヌさん……」


「マクシノール殿下……」


 わたしたちは、手を握り合った。


 わたしたちが相思相愛になった瞬間だった。


 マクシノール殿下のやさしい手。


 幸せを味わっていく。


 わたしはその手をずっと握っていたかった。


「面白い」


「続きが気になる。続きを読みたい」


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