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第五十九話 悩み続けるマクシノール殿下

 そして、マクシノール殿下は一旦言葉を切った後、続ける。


「でもその一方で、あなたが持ち始めた魅力、もしかすると、わたしが知らなかっただけで、もともと持っていた魅力なのかもしれませんが、その魅力に、一気に心が動かされたのも、今日経験をしたことです。あなたに恋をし始めたかどうかは、自分でもまだよくわかりません。でも、それに近いものだとは思っています。恋に近いものであれば、先程は、少し時間がほしいと言いましたが、逆にもう時間は必要なく、このまま仲を深くしていって、本物の恋としての意識を持っていけばいいのでは、という気持ちも湧いてきているのです。なんというか、わたしのあなたへの気持ちは、心を落ち着かせてを整理しようとすると、逆にわからなくなってしまってきています」


 マクシノール殿下はそう言った後、


「今まではわたしの気持ちを申してきましたが、あなたのわたしに対する気持ちも聞かせてください。今日、あなたが、『生まれ変わろうという意志』をわたしに伝えにきたのは理解しました。しかし、それだけではなく、わたしはあなたのわたしに対する気持ちも理解したいと思うようになったのです」


 と言ってきた。


 しかし、わたしはすぐには返事ができない。


 わたしが今日、ここに来たのは、


「今までの自分を捨て、生まれ変わろうと一生懸命努力をしていること」


「そして、こうしたことを行っていくことによって、マクシノール殿下の妃としてふさわしい人間になろうと思っていること」


「今まで、マクシノール殿下の妃になる人間としての自覚が足りなかったことをお詫びしなければならないこと」


 ということをマクシノール殿下に伝えたかったからだ。


 それは、マクシノール殿下が今言ったように、伝えることはできた。


 しかし。わたしは今日、マクシノール殿下の姿を見てから、今まで思ったことのない気持ちが生まれてきていた。


 もともとゲームではマクシノール殿下推しのわたし。


 マクシノール殿下のことは、もともと好きだった。


 イケメンで魅力的なキャラクター。


 ただ、画面越しと。実際にこうして会うということは、大きな違いを感じるものだった。


 ゲームでも、イケメンで魅力的なところは、十分描写されてはいたものの。こうして間近にいて、話をしていると、その魅力が直接的に伝わってくる。


 特に、わたしに対しての気づかいと、複雑なな想いを語ってくれたことは、それだけ、わたしと真剣に向き合ってくれているということだ。


 マクシノール殿下のそういうところも、大きな魅力だと思っている。


 転生の一度目の時も、実際のマクシノール殿下と会ってはいるのだけれど、ここまで話をしたことがないので、ここまでの魅力は伝わってこなかった。


 しかし、わたしは心の底では、マクシノール殿下に好意を持っていたようだ。


 それは、マクシノール殿下と婚約した時からで、転生の記憶が戻る前のことだった。


 自分では今までそういう気持ちはほとんどないと思っていた。


 しかし、今はそのことが理解でできる。


 マクシノール殿下は、今日わたしと会って話をしたことで、わたしのことを少しずつ大切な女性だと思い始めているのだと思う。


 わたしもマクシノール殿下に恋をし始めていた。


 こうして話をしている内に、その想いはだんだん強くなってきている。


 しかし、一方では、転生を思い出す以前のわたしの態度が酷かったのは、その通りだ。


 いくらわたしが、


「生まれ変わった」


 と言っても、すぐに納得してもらうのは無理だろう。


「面白い」


「続きが気になる。続きを読みたい」


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