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第五十四話 わたしに協力をしてくれる三人

 そして、クラシディネさんは、


「いい案だと思います。わが公爵家領は、領域のわりに、耕作面積は小さいのです。そして、今まで耕作面積が増えなかったのは、決して土地が貧しいということではなく、開拓する気力が公爵家の中の人たちにはなかったからです。開拓はできると思いますし、開拓していき、そういう作物だけでなく、小麦も栽培していけば、農業生産力は向上していくでしょう。しかし、その労働力はどうしますか?」


 と言ってきた。


 それに対し、わたしは、


「労働力については、開拓を行う場所は自分の所領であることを認め。収穫があるまでは、税を取らず、収穫することができるようになってからも三年の間は税の負担を軽減するという条件で集めていきたいと思っています」


 と応えた。


 クラシディネさんは、


「いい案だと思います」


 と言うと、他の二人もうなずいた。


「そして、商業活動の活性化ですね。今申しましたことをしていけば、農産物が名物となり、それを売ることによって、商業活動は自然に活性化していくと思います。ただ、それだけでは足りません。商業活動の規制を少なくしていく必要があると思います」


 それからもわたしは、三人に対して、自分が今考えていることを話した。


 貧富の差をなくしていきたいということも話をした。


 三人は次第に熱心さが増してきた。


 わたしの話をよく聞き、自分たちなりの意見も言うようになり始めてきた。


 やる気がますます出てきたように思う。


 そうしている内に、もう昼を迎えていた。


「では今日の話はここまでにします、これから一か月の間、みなさんの中で論議を行って、案を検討していってください。わたしもこれから一か月に一度、ここに帰ってきますので、その時、進み具合を報告してください。そして、これから半年後の三月に、案としてまとめ上げたいと思っていますし、その後、実行に移りたいと思っています。よろしくお願いしたいと思います」


 わたしがそう言うと、クラシディネさんは、


「わたしはクラデンティーヌ様のことを今まで誤解をしておりました。これほどのいろいろ検討をされてきたお方だったとは……。申し訳ない気持ちです。まずこの一か月、一生懸命努力いたします」


 と心を沸き立たせながら言った。


 サロレデシアさんも、


「クラデンティーヌ様、わたしも誤解をしておりました。申し訳ありません。これからはクラデンティーヌ様の為に尽くしていきます」


 と言ってくれたし、ルナリアーヌさんも。


「わたしもずっと誤解をしておりました。申し訳ない気持ちでいっぱいです。これからはクラデンティーヌ様の為、一生懸命力を出していきたいと思います」


 と言ってくれた。


 わたしは、今まで、最悪とも言えるイメージを持たれているということが、改めて理解されてくる。


 しかし、もうそのイメージの時代は終わった。


 これからは。心がやさしく、頼もしい女性として、そして、善政を行う公爵家当主として、生きていく。


「ありがとうございます。みんなの力を合わせていき、公爵家の人たちと領民を動かしていくことができれば。きっとこの公爵家とその領内はよくなっていくでしょう。わたしも一生懸命努力をしていきますのでよろしくお願いします」


 わたしは少し涙ぐみながらそう言った。


「面白い」


「続きが気になる。続きを読みたい」


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