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第四十六話 領地にある屋敷に入ったわたし

 わたしは、コルヴィシャルデ公爵家領内に馬車で入り、屋敷に向かっている。


 この際なので、領内視察という形を取っていた。


 それにしても、コレットギュール王国の直轄領や王都に比べると、経済の全体的な活力がないように思ったし、人々の表情にもあまり明るさがないように思えた。


 そして、荒れ地も多いし、耕作を放棄したところもある。


 まちに入っても、それほど栄えている様子はない。


 今までのわたしも、そうした風景は見ているはずなのだけれど、今までは関心がなかったのだろう。


 しかし、今のわたしは違う。


 この公爵家を立て直したいという強い願いを持っていた。


 わたしはその気持ちを強く思いながら、屋敷に入っていった。


 とはいうものの、わたしを歓迎する雰囲気は、予想通り全くなく、どの使用人もわたしのことを怖れているようだった。




 屋敷に入り、一旦、わたしは執務室に入る。


 本来だったら、ここがわたしの常時いる場所ということになる。


 明日の朝、わたしは主要な家臣十人をここに集め、今後の領地経営の方針を説明する。


 転生の記憶が戻ってから、まだ時間がそれほど経っていないので、


「税率をもとに戻す」


「臨時税の取り立てを止める」


 という話が主要な話になるのだけれど、それだけではない。


 これから具体的な計画は立てていかければならないのだけれど、


「財政の立て直し」


「経済の活性化」


 の話はしなければならないと思っている。


 これができなければ、コレットギュール公爵家の発展はないどころか、現状維持もできず、勢力は衰えていく可能性が強い。


 今日、短い時間であるものの、視察した領内の状況からは、そう判断せざるをえない。


 二度目の転生で、グレゴノール殿下が立ち上げたようなプロジェクトチームを作って対応しなければならないと思っている。


 わたしは、この時は、プロジェクトチームには入らなかったものの、グレゴノール殿下にアドバイスをする為、情報を入手し、自分なりに対策を練っていた。


 グレゴノール殿下の浮気によって、この転生の時は、志半ばでわたしは倒れてしまった形になった。


 しかし、この時の経験は、今回の生では生かせそうな気がする。


 メンバーの選定はそうなるとカギになってくる。


 明日、参集してくる人たちの中から、優秀な人物を三人ほど選びたいと思う。


 このゲームでは、クラデンティーヌというわたしが転生した人物は、領内のことがそこまで詳しく描写されていない。


 わたしの心の中での記憶もそこまで明確ではない。


 というよりも、領内のことについては、一度目の転生の時もそうだったのだけれど、今までは、ほとんど関心がなかった方がいいだろう。


 明日参集する十人についても、名前はわかるのだけれど、その人物の詳しいところはよくわかっていない。


 ただわかっているのは、このままの状況が続いていくと、ギョーネさん以外のすべての人物が、最終的にわたしに対する反乱側になってしまうということだ。


 そうならない為にも、明日の会議では、少なくともわたしに対する恐れや、反発心をやわらげる必要がある。


 そして、この中から選抜した三人と一緒に、プロジェクトチームで対策案を立案し、改革を行っていく。


 わたしは、明日に向けて、今まで考えてきた戦略を整理した。


 それが一段落した後、夕食をとった。


「面白い」


「続きが気になる。続きを読みたい」


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