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第三十五話 取り巻きとの話

「わたしはこの一週間、高熱を出して倒れてしまっていた。その熱がおさまってきた頃、急に今までの自分に空しさを感じるようになってきたの。セリラーヌさんをイジメて楽しんだり、他の女子には、傲慢な態度を取っていたりしていたけれど、そんな人生をおくっていて、充実しているのだろうか? そういうことをずっと考えてきた。そこで、わたしは思ったの。わたしも名門貴族なので、気品は保たなければならない。そして、なによりも他の貴族たちにはなめられてはいけない。なめられることは、コルヴィシャルデ公爵家全体の恥辱につながる。そういう気持ちはものすごく強かった。しかし、それは行きすぎていたところが多かったように思う。セリラーヌさんをイジメていたのは、人気がどんどん高くなってきていたので、いずれ自分はなめられてしまうのでは、と思ったのが一番の理由だった。誰に対しても傲慢な地度を取っていたというのは、最初は気品のあるところを示して、なめられないようにしようと思ったのが始まりだった。それが、いつの間にかそれが傲慢な態度に変わってしまった。わたしもそれに慣れてしまって、ずっと傲慢な態度を取るようになってしまっていた。このの学校の同学年には、ブロールンドル公爵家令嬢のロデナーヌさんという、わたしと同じようなタイプの方がいるので、負けない為に、傲慢な態度がエスカレートしていた気がする。でもそれは空しいことだとわたしは思うようになったの。こんあところで、勝った、負けたと言っていたって意味はない。わたしは、この機会に、イジメを止めることにし、原点である気品のある態度に戻ろうと決意した。ロデナーヌさんが今までと同じく傲慢な態度を取っても、気品のある対応をしていく。もちろん、必要以上に頭を下げることはしないけれど、感謝するべきことがあれば、頭を下げていこうと思っている。わたしはこれから生まれ変わろうと決意した。これがわたしの言いたかったこと。もしもこれで、わたしに対して幻滅するのであれば、わたしから離れていってもかまわない」


 わたしがもうイジメや傲慢な態度を取るのを止めるという話をした後、しばらくの間、沈黙がこの場を支配した。


 二人は、困惑の表情を浮かべている。


 今まで、わたしがしてきたことを止めるのだ。


 こういう反応をするのも当然だと言える。


 やがて、リデクさんが。


「クラデンティーヌ様は、生まれ変わろうと決意をされたのですね」


 と言う。


 それに対してわたしは、


「その通り。わたしは、今回、高熱に苦しんだ結果、このままイジメを続けていてもしょうがないし、傲慢な態度を取り続けても空しいと思うようになった。それで、生まれ変わろうと決意をしたの」


 と応えた。


 ここでも転生の話は、二人の心が混乱する可能性がある為、することができない。


「高熱で倒れている内に、心を入れ替えるべきだという気持ちが湧き上がってきた」

 ということを強調していた。


 二人はしばらくの間、腕を組んで考え込んでいた。


 やがて、リデクさんが、


「わたしはクラデンティーヌ様に忠誠を誓っていますので、クラデンティーヌ様にただついていくのみです」


 と言った。


 すると、ラヨンドさんも、


「わたしもクラデンティーヌ様に忠誠を誓っています。クラデンティーヌ様が方針を変更するのであれば、従うのみです」


 と言ってくれた。


 わたしが生まれ変わる決意をしたことを、二人とも理解をしてくれたようだ。


「面白い」


「続きが気になる。続きを読みたい」


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