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恋愛人生  作者: 恋乃香織
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初恋

わたしにとって恋愛ってしたくてするんじゃなくて、気付くとしてる。そんなものだった。


子供の時から恋は泣いて悩んで笑って、そんなことの繰り返し。そして大人になってた。


大人の恋も素敵だけど、子供の頃の恋も切なくて素敵な恋だったからそんな恋の思い出のはなし。


忘れたくない恋だから。。。



『かおりの好きな人だーれー?』

小学6年生の女子たちはそんな会話で溢れていた。

背が高くて大人びていた私には好きな人がいる。

『翔ちゃんがすき』

きゃーきゃー女子たちが騒ぎ出す。

『なら交換日記しちゃいなよー』と茶化される。

両想いの人と交換日記をするのがブーム。

でもそんなの自分からしたいなんて言えない。

目が合うだけでドキドキして真っ赤になっちゃう。

意識しすぎて同じ空間にいるだけで幸せで会話もできない。


いつからかわからないけど、気づいた時には翔ちゃん

のことが好きだった。

紺色の大きめパーカーがとても似合うサッカー少年。


目が合うとニコッとしてぱっと目を離す。

ただそんな日が淡々と過ぎていた。


『林間学校で男子が告白するんだって』

明日から始まる林間学校の話題で持ちきり。


私には関係ないな。夜寝られるかな?

お化けでないかな。行きたくないな。

そんなことで不安がいっぱいだった。


行き先は日光。観光の後宿泊施設に到着してご飯の後はキャンプファイヤー。


今日もたくさん目が合ったなー嬉しかった。

でも夜寝られるかな。。不安だな。


『伊上ー男子の3号室来てだってー』

と男子数名が女子部屋にやってきて呼ばれた。


ん??誰かの告白を手伝わされるのかな?

『わかったー』

誰のかなー??なんて思いながら部屋に向かって部屋に入ると部屋の中には誰もいない。

すると廊下から人の声がする。

『。。。』

そしてすーっと襖が開き入ってきたのは翔ちゃんだった。

緊張して恥ずかしくて何も声が出ない。

『ごめんね。あのこれ』っと一冊のノートを渡される。

何が起きてるいるのかわからず差し出されたノートを受け取る。顔から炎が出ているんじゃないかと思うくらい熱くて、赤くなっているのがわかるから目を合わすこともできない。

しばらく無音無言の時間が流れ

『俺伊上のこと好きだから、交換日記してほしい』

。。。。えっ。なんて答えていいのかわからない。

でもなんか言わなくちゃ。

『うん。。』とだけ答えた。

『来てくれてありがとう』っとぱっと翔ちゃんの顔をみると真っ赤だった。そして部屋を駆け出て行った。

しばらく放心したはじめての両想い。


そしてたわいもないことを書き合う交換日記が始まる。

書いても自分で渡せるわけでもなく、相変わらずの目を合わし微笑み合う両想い。


ここから私の恋愛人生がスタートする。



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