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お家デート1

それから、5日が経った。


彼と一緒に過ごし始めて、20日目。


しかし、その朝も何も変わらず、彼は私の隣で寝ている。


カーテンとカーテンの隙間から日差しが入っている。


まだ、眠っている彼。


朝が弱い彼。


ぐっすりとしている。


彼の顔は、みきに少しシワが寄っている。


どんな夢を見ているのだろう。


私は、少しずつ目が開き、目を覚ます。


身体をぐーぅと伸ばし、ベッドの上に座ったままである。


大きな口を開き、はーぁと欠伸が出る。


まだ、寝ている彼を見て、私は、微笑んだ。



そして、再び、私は、夢の中に入っていった。


夢を見た。


彼が目を覚まし、私を見る。


それから、大きな口を開き、欠伸をしながら、ぐーぅんと背伸びをする。


再び、私を見る。


私は、まだ、寝ている。


口元が少し上がっており、微笑んでいるかのような顔をして。


私の顔に黒い影が近づく。


それは、一瞬のことだった。


勿論、私は、寝ている。


目を覚ます様子さえない。


口元は、少し上がっている。


その時だった。


黒い影が、私の唇に触れた気がした。



はっと、私は、目を覚ます。


すると、隣では、彼がまだ眠っている。


熟睡中。


最初に寝ていた顔よりも口元が少し上がっている。


そして、時計を見た。


まだ、1時間しか経っていなかった。


今日は、休み。


彼も休み。


彼の眠っている顔に手を触れた。


起きる様子がない。


目は、閉じている。


ドキドキ


彼の頰を軽くつねってみたり、人差し指で自由に頰をなぞったりした。


ドキドキ


それでも、彼の目は開かない。


ふーぅ


ため息を小さく吐いた。


それから、身体をベットから起こそうとすると、次の瞬間だった。


「はっ…」


口から溢れる。


彼の手が私の腰の位置まで回って来た。


ドキドキ


そして、唇が触れていた。


やっと、彼の目が開いた。


口から口を離し、


「おはよう」


そう言い、私が口を開く前に再び、触れた。


唇と唇が。


ドキドキ。


その時間は、私にとって一瞬のことだった。


唇と唇が離れ、お互いに顔が赤くなる。


ドキドキ。


私の心臓の音。


そんなお互いに微笑み合った。


暫くすると、突然、私を抱き締めていた彼が口を開いた。


「ねえ、今日、デートしよっか」


「え?」


「デート!どこがいい?」


私の心臓は、ドキドキが激しくなっていた。


ドキドキ。


そんな中でも、


「どこ、行きたい?」


ドキドキ。



彼との顔の距離がさっきよりも近い。


「早く、答えないと、キスするよ」


だんだんと彼との顔の距離が近くなる。


ドキドキ


そう言い、


「10、9、8…」


数え始めた。


ドキドキ


「ちょ…待って…」


「5、4、3…」


ドキドキ


まだ、数えている最中だったのに、唇に触れた。


ドキドキ。


一瞬は離れたが、再び、唇に触れた。


顔をお互いに見合わせ、微笑み合った。



暫くして、


「適当に、ドライブでもいっか」


「うん…」


そう言いながらも、なかなか、2人して布団から出ない。


微笑み合う。


彼の右手が私の頰に触れる。


ドキドキ


それは、大きくて、優しい手。


ドキドキ


顔を見合わせ、微笑み合った。


すると、少しして彼が口を開いた。


「お家デートにする?」


「お家デート?」


「家で過ごすデート」


「何、それ」


そう言いながらも、微笑み合い、家で過ごすことになった。



私は、コーヒーをセットした。


「飲む?」


彼に聞くと、


「うん」


私は、2人分のカップを用意して、出来たコーヒーを注いだ。


コーヒーのいい香り。


淹れたコーヒーを片方、彼に渡した。


「ありがとう」


そう言い、受け取る。


なんか、普通の仲の良い夫婦みたい。


そう思いながら、コーヒーを口に運んだ。


ふーぅと息を吐き、ふたたびコーヒーを口へ運び、啜った。


思わず、笑みが出た。


彼が、


「おいで!」


私を呼ぶ。


ソファーの隣を指す。


私は、喜びながら、彼の隣に座る。


彼がセットしたDVDを見始めた。


ドキドキ


"君に何度も恋をする"


始まると、彼は、私の手に触れる。


彼の方を見る。


彼は、テレビの方を向いている。


そして、その手を握る。


ドキドキ


内容が頭に入って来ない。


ドキドキ


彼に伝わっていないだろうか。


ドキドキ


少しして、緊張やドキドキよりも、内容が入って来た。


彼もテレビに集中していた。


そして、終わり、私は、目から涙が出ていた。


感動した。


彼を見ると、彼は、顔を隠している。


肩をとんとんと叩いた。


すると、


「何?」


顔は、見せない。


「ねえ、ねえ…」


声をかけるが、私を見ない。


「泣いてるの?」


「いや…そんな…」


ずーっと、鼻をすする彼。


私は、思わず、笑ってしまった。


「泣いてるの?」


「泣いてない…」.


かわいいと思った。


そんな一面があるなんて。


「泣いてない…泣いてない…」


そう言いながらも、鼻をずーっとすする。


笑ってしまった。



昼食は、彼が作ってくれた。


オムライス。


ふわふわの卵に包まったケチャップご飯。


卵のふわふわが美味しい。


そして、スープ。


春キャベツやキノコ、そして、ベーコンの入った野菜スープ。


美味しい。


春キャベツが柔らかい。


美味しい。


「美味しい」


思わず、口から溢れる。


彼は、微笑んでいる。


「美味しいだろ?」


少し拗ねたような顔をした。


すると、


「何だよ」


「悔しいけど…美味しい」


そう言うと、


「素直でよろしい」


そう言い、私の頭をぽんぽんとした。


そして、微笑み合った。


昼食を終え、


「これも、見る?」


「うん」


"私とメイ"


これも、彼が泣いた。


涙を隠す彼がかわいい。


かわいいすぎる。


私は、思わず、彼の頰に触れた。


すると、彼の唇が、私の唇にそっと触れた。


気がつくと、彼と眠りに入っていた。


優しい時間がそのまま流れた。

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