避也を探せ!
いつもながら誤字脱字があるかもしれません。
原作の設定と離れていることがあります。
分かっていただけた方はごゆっくりー
避也は今、森を歩いていた。行くアテが無いから突っ込み、そして迷った。避也の歩くスピードはとてもゆっくりになっていた。腹を押さえながら、ゆらゆらと生気を感じさせないで歩いている。これではもう一キロメートルも歩けないだろう。
魔理沙は魔法の箒に乗って、空から避也を探していた。
「外来人の少年とやらは、どこにいるんだ?妖怪の山とかに入っていなければいいけど」
妖怪の山とは、避也が紫に置き去りにされた場所である。ここには人間や麓の妖怪とは別の社会を築いている。とくに天狗や河童の技術力は、外の世界と同じ、又はそれ以上である。山の妖怪は仲間意識が高く、侵入者は全力で追い返される。そのため山の実情は殆ど謎であり、普通の人間には危険な場所である。しかし、避也は能力によって危険を回避したため、追い返される前に山を出られた。
魔理沙はその妖怪の山の麓の辺りまで来た。新聞に、取材した場所が妖怪の山だと書いてあったためである。
おそらく、ここら辺からそう遠くへは行ってないはずだ。そう思った魔理沙は、降下して地面スレスレまで下りた後、二秒ほど滞空してから箒を飛び降りた。
足元を見た。狙い通り草の踏まれた跡が残っていた。この跡を追っていけば避也が見つかるはずだ。
人々は、いつまでたっても姿を現さない避也に、本当はいなかったのではないかと思い始める。そして、その考えが逆に人々の興味を惹いた。いつしか、避也を見つけた人に賞金が出されるなど、避也探しがさらに活発になった。しかし、里の人間がむやみに遠くに行くのは危険だ。それでも勇気のある人は探しに向かった。
魔理沙は飽きもせず足跡を追っていた。しかし地面が分かれて土がむき出しになっている場所で、足跡が途切れていた。これで避也を探すのが難しくなった。
「ここまでか……」
今ここに霊夢がいたらというのを考えた。彼女は勘がいい。もしも彼女の勘ならこれからどこを探すか。魔理沙は考えた。
「いや、まだだ」
そして、導いた答えは。
「妖怪の山へ戻ろう」
くるりと振り返って山の方へ歩き出した。
「…………」
避也は自分の浅はかな考えを恨んだ。森を抜けたと思ったら、また草原が広がっていた。避也が向かっていた方向は、里とは反対方向だった。ここから里へ向かうには元来た道を戻り、山の向こう側へ行かなくてはならない。しかし、それはとても長い距離になる。今の避也の体力では到底行けそうにない。避也は諦めて、来た道を戻った。
魔理沙は立ち止まった。避也がまだ山にいるとは考えられない。山に入ってもすぐに天狗とかに追い返される。としたらやはりさっきの方向か。
魔理沙は箒に乗って空から足跡を追った道を進んだ。草原から土がむき出しの大地、そして森。魔理沙は勘で、避也は森の方へ進んだと見て、森の上空を進んでいった。
魔理沙が森の入り口を通り過ぎた瞬間、避也が森から出てきた。入れ違いになってしまった。魔理沙は避也に気が付かない。避也は体力がほとんど無くなり、今にも倒れそうだ。
すると、風がいきなり吹いて、魔理沙の帽子が頭から外れた。進行方向と逆に飛ばされた帽子は、避也のいる方向へ。
「しまった!」
急いで切り返して帽子を追う。しかし何故か追い付けない。帽子はどんどん先へ進む。
避也は倒れては起き上がって、倒れては起き上がってと、もう体力が限界だ。そして、倒れたままとうとう起き上がれなくなってしまった。
そこへ、魔理沙の帽子が飛んできて頭に乗った。
魔理沙が帽子を追ってきた。魔理沙は帽子を見つけ、そして避也を見つけた。
「人が倒れている!?」
魔理沙は避也の元へ向かう。帽子を取って頭に被せ、避也を見た。
「制服を着ていて、短い黒い髪の毛、少しやせ形。新聞で見た少年の情報と同じ。まさかこいつが武田避也なのか!?」
6話目にもなってまだ話が進まなくてすみません。
もう少し付き合っていただきたい。
こんなのつまらないと思っていただいてもいいです。