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東方神回避  作者: Red
3/37

俺は何をしたらいいのだ?

思ったのだがこの小説、一人称と三人称がごちゃ混ぜになっているぞ。

誤字脱字があるかもしれん。

それでも大丈夫な方はごゆっくりー


「あらゆるものを神回避する程度の能力? 悪くはない」


 紫がつけてくれた名前に不満は無かった。自分でつけたらもっとへんてこりんな名前になってしまうからだ。

 さて、俺に能力があることを知ることができた。じゃあこの後はどうするか。

 俺は紫に、この後どうすればいいのかを聞いた。この世界のことなんて全然分からないから、紫に教えてもらいたかった。

 しかし、紫は首を縦には振らなかった。横に振ったのだ。


「じゃあ俺をどうするつもりなんだよ?」


「自分で考えなさい。安心しなさい、危険なことがあってもあなたには能力があるじゃない」


 いやいや、能力関係ないから。知らない世界でサバイバル出来るほど便利な能力じゃないから。

 紫は俺の抗議を気にも留めず、思い出したかのように、


「そういえばあなた、名前は?」


「武田避也って言うけど、そんなことよr…」


「それじゃあ頑張ってね避也」


 俺の言葉を遮って早口でそう言い残し、スキマを使いどこかへ行ってしまった。


「…………」


 独りになってしまった。まだ聞きたいことがたくさんあったのに。元の世界へ帰してくれって言ったのに。一方的に話を進められてしまった。


「俺はこれから何をしたらいいんだ!!」


 俺は異世界の地で叫んだ。

 

 さっきの出来事が衝撃的すぎて気がつかなかったが、ここはどうやら山の中らしい。しかも、少し空が薄暗くなってきている。人の気配は全くない。風が木々を揺らし、不気味な雰囲気をつくり出している。

 ここにいつまでもいるのは危険だと判断し、山を降りようと足を踏み出した。紫の話が本当なら、いつ妖怪に襲われてもおかしくない。

 すると、後方で何かが光った。カメラのフラッシュのようだ、いや、そんなものがここにあるはずない。声を漏らしそうになりながら後ろを振り向くと、そこには黒髪ショートで赤い瞳、赤い烏帽子をかぶり、下駄をはいてカメラをもっている少女が立っていた。


「どうもー、清く正しい射命丸です!」


「え? ど、どうも」


 射命丸という少女は俺を興味深そうに見ている。そして、ペンと手帖を取り出して何かを書き始めた。すごく怪しい動きをしている。

 これも妖怪なのか。見た目は人間の少女そのものだ。下手したら俺より年下に見える。


「お前は何者なんだ?そして何が目的だ?」


 まずは話を聞こう。紫よりは話しやすそうな雰囲気だし。


「二回目になっちゃいますけど、射命丸文と申します。天狗です。新聞記者やってます」


 て、天狗ぅ!? まさか天狗に会えるなんて夢にでも思わなかった。心拍数が急上昇。

 でも、イメージとは違う。そんなものなのか。それに、新聞記者をやっているって、天狗がそんなことするのか。


「で、あなたは外の世界の人間ですね?」


 ずばり聞いてきた。こっちでは外の人間は珍しいのか。


「そうだけど」


「やはりそうでしたか。では取材をさせてください」


 と、いきなり頼まれた。それが目的か。そんな程度のことならいくらでも受けてやる。


「別に構わない」


「ありがとうございます。では、始めにお名前は?」


「武田避也だ。武士の武に田んぼの田、避けるという文字に也だ」


 すぐに手帖にメモをした。


「なるほど、次にどうやってどうやってこの幻想郷へ?」


「八雲紫という奴に無理やり連れてこられた」


「へえー紫さんが。では次に……」


 この後三十分くらい質問攻めにあった。能力の話とか、家族の事とか、外の世界のさまざまなこととか。全部答えてやったぜ。


「ありがとうございました。では後日新聞を発行させていただきます」


 そう言って空を飛んで山の頂上の方へ向かっていった。

 なんだか疲れた、なんて事を思っている場合じゃない。辺りはすっかり暗くなってしまったのだ。足元は真っ暗で何も見えない。

 ふと、空を見上げるとそこには満天の星空が。そして近くには大きな月が。俺の世界ではまず見られなかった景色に、思わずみとれていると、左の方から獣のような鳴き声がするのが聞こえた。

 気がついた俺が声のした方を向いた瞬間、熊のような何かが飛びかかってきた。

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