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街の方針。

ストックから投稿してるけど、なんかもやもやするなぁ。

いや、書き直すほどのことじゃないんだけど。

改めて、辺りを見回す。


結界破壊に特化していたのか、店舗内には傷がない。環境にやさしい魔法だな。

しかし、驚くべき事実があった。



商品がない。



商品棚も無いし、ショーケースもなければカウンター的なところもない。

まさに空き家。店用のシンプルでワントーンな床が寂しさを引き立てる。

見上げると、魔法のかかった道具なのか密封されたロウソクランプが吊るされている。


それだけである。はめ込みの窓から日光が差しこむが、それが余計に引っ越し直後の家みたいな印象を抱かせる。


「なんだこれ」

「さっきは全然気づかなかった……」

「店じゃないのね……」



奥に続く扉があったが、開かないようなので《物理超現象》で粉微塵に破壊。

金属系統の材料だと思ったんだけど、流石スキルの力。素晴らしい。


「あっ……壊しやがった……」


後ろから何か聞こえるけど、今は無視だ。空耳だろう。

気にせず扉の奥に進む。



そこには、何故か後ろ手に拘束され猿轡をされた男女計2名が居た。


とりあえず魔法で拘束を破壊。


「プハッ……助かった……」

「見かけない顔だね……助けてもらって何だけど、何処から来たんだい?」


どうやらこの店(?)の関係者のようだ。


「いや、レッド……じゃなくて、ネコネコ王国から」

「「え!?」」


大層驚かれたな。まぁしょうがない……かな?


「「こ、こんな小さなお嬢ちゃんがしっかりしてるなんて……」」

「あ、そっち」


そう言われればそんな感じだったな。忘れてた。





僕らはしばらく2人からこの店のことについて、そして何が起きたかを聞いたが、その話は半分予想通りで、半分予想外の事だった。


簡潔にまとめると、何十年か前にチート能力者がこの裏通りの商店街に突然現れ、ここを冒険者にとっての死地にしたらしい。

その上、外の様子は知らないが外に冒険者歓迎ムードを出し、冒険者を誘い込んでは殺していたらしい。

酷い野郎だ。


ただ予想外だったのは、冒険者向けの店が裏通りにあるのはその暴君がここに押し込んだのではなく、大昔冒険者が表通りでいざこざを起こしたらしく、それ以降冒険者向けのお店は裏通りと決まってしまったらしい。

迷惑な話だが、街側の対応に非があるとは思えないので黙っていよう。



礼を言って店を出る。

そんな体験をしておいて、心がよく持つなぁと思ったが都合の悪い記憶を旦那さんの《部分記憶削除》でなんとかしていたようだ。

ご都合主義感が凄いけど、もう気にしないでおこう。僕の冒険はそればっかりだ。


さて。

そう考えると、この街には用がないのだが、どうしよう。

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