警察システム。
なんかサブタイと内容の関連性がない。
街に侵入……もとい、正面から入ると結界の異変を察した数人の街人が少しばかり騒いでいたが、信じてもらえなかったのか悲痛な面持ちで叫んでいた。
ドンマイだ!
しかし、この街は獣人の街なのだろうか。何故かみんな帽子やらフードやらを被ってるけど。
そのせいで特徴的なケモミミが見えない。
獣人たちの顔立ちは基本的に人間と変わらない、故にこのように特徴を隠されると見分けが付かないのだ。
街自体には異常がないので、そのまま歩を進める。
今日こそは反省して早めに宿をとっておきたい所。
まだ明るいので、これなら確実に宿は取れるだろう。
……まあ、冒険者が居なければもうちょっと楽なのだが。
「そこのお嬢ちゃん」
言われて振り向くと、そこには人の良さそうな年配の女性が居た。
そう言えば、お嬢ちゃんで普通に反応するようになったな。気をつけないと、元に戻れなくなる。
お嬢ちゃんで振り返る男子高校生……おまわりさんこいつです。
「はい、なんでしょう?」
「悪いことは言わん、新入りなのでしょう?その耳と尻尾を隠したほうが良いわよ」
「……野暮だとは思いますが、何故ですか?」
「おお、それは私の口からは言えないね」
どういうことだってばよ。
何それ、意味分かんない。
と、ネタを並べている場合ではない。クソ領主でも居るのかな?でも獣人の証拠を隠す理由が分からない。
とりあえずおばあさんには適当に礼を言って、そして忠告をガン無視して宿探し続行。
あんなの真に受けてたら負けたみたいでなんかヤダ。
糞野郎が出てきたらふっ飛ばせばおkおk!
表通りには食堂やレストランなどのお店が並んでいて、武器屋などが一切ないためもしやと思い路地裏に行ってみるとそこに色んな冒険者向けのお店があった。何故こんな所に……
ただし、建物には総てかなり年季が入っているようだ。所々ヒビがあったり、汚れが溜まったりしている。
総てのお店が均等にボロっちいのが多少気持ち悪いが…まあ良いか。
冒険者な服装の方々も今までよりは少ないが充分な数が居る。大丈夫だろう。
そう思い、路地裏に足を踏み入れた瞬間だった。
突然だった。
アルトの《危険察知》は付与スキル、つまり周囲にも影響のあるスキルだ。
すなわち、その場に居た3人に《危険察知》のアラートが届き、攻撃の方向が感覚的に伝えられる。
他2人は緊急回避、僕は無詠唱で結界を張ることで難を逃れた。
久しぶりに、とっさに張った結界が割れるパリンという音がする。
破壊系か?ありえない威力だな。結界の魔力が足りなかったか。
「自由に動いて僕らを護ってくれ《結界騎士》」
空中を自由移動する結界が数十枚現れた。
ブクマ件数が増え続けている……だと……!?




