あっけなく!
あり、投稿時に小説プレビューがされない不具合。
リニューアルしてからシステムも変わったのかな。
私達がここに来てから数日。
ミライが現れないので不審に思い、例の都市伝説がいよいよ現実味を帯びてきたと勝手にワクワクしている私はアルトを連れて…否、引っ張って街中を捜索している。
「待ってよモモカ!」
「急ぐよ!」
街中を走り回っている私だが、何の気なしに走っている訳ではない。
「《探索眼》ロックオン、ミライ」
そう、《探索眼》のロックオン機能は視界に収めなくとも一定範囲内には有効なのである。
視界の範囲内にだとどこでも届くので、その方が開けた野原などでは有効だが、ここのように視界が悪い場合は範囲型の方が役に立つ。
半径数十メートルの球形の範囲が、私の捜索範囲だ。
そして、反応があったのは仕方なくお昼ごはんを食べ終えて食堂を出た後、店の裏手くらいでマーキングに成功した反応があった。
(ちなみに、ロックオンとマーキングを使い分けているような表現があったが、実際には同じである)
一瞬、ゆっくりしていたが故に反応できなかったが、瞬間的に気持ちを切り替えてアルトの腕を引く。
店は十字路に面しており、裏路地に行くことは簡単だった。
ゴミゴミしていて、段ボール箱らしきものが倒れているTHE☆路地裏といった場所に、ミライは佇んでいた。
目に生気はなく、何かを諦めた表情といえる。
完全に奴隷だ。
ちょっとテンションが上がったが、すぐに不謹慎だと顔を引き締める。
が、それを確認した瞬間モモカの《危険察知》が警告を発し、ほぼ自動的に回避行動を取る。
アルトはそれに伴い突き飛ばされ、魔力で強化された筋力により数メートル吹き飛ばされる。
そこを、目に見えて高威力なのが分かるレーザー光が通りすぎる。
迂闊だった。
ミライには《[地下の迷宮] オートマッピング》があるため、私達を含めた人の動きが総て見える。
《[砂漠の孤島 2nd] オートAIM》があるため、しっかり狙わなくともホーミング魔法を放てる。
そもそも、チートの塊であるミライを倒して奴隷上書きということ自体が無茶だったのだ。
が、ミライには戦闘意思が無いのか、それとも自我を失って要るのか戦略というものがより感じられなくなっている。
ここで致命的なミスを犯した。
「総てのモノよ、美しき数式に従え《物理現象化》」
お分かりだろうか。
つけるだけでなんでも言うことを聞かせられる奴隷紋は物理的におかしい。
電池もない首輪と鎖の魔法が維持され続けるのはおかしい。
結果、奴隷紋は強大な力に弾き飛ばされたように消滅し、鎖と首輪も崩れ落ちて塵になった。
モモカたち3人以外は、この場で硬直していた。
ネットの無料うつ病診断で「中程度」って出た……まあ良いや。




