表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
88/135

考え方。

精神描写は苦手です。

「やぁ、調子はどうだい?」

「…へいきで…す、ごしゅじんさ…ま…」


裏切りの人身売買から数日後。僕は早くも暴力に屈しようとしていた。

全然平気では無いが、良くない空気を感じたのでごまかそうとした。

そういえば「嘘をつかない」命令が実行されてたんだっけ。

あからさまに目線もそらしてしまい、怪しさ満点となってしまった。


「はは、嘘をついているのがバレバレだね。

今は正直に言うこと。購入先によってはその命令を外すお客さんも居るんだけどね」


そういって奴隷商人の従業員さん(・・)は例の命令、絶対命令とも言うべきかの権限を行使し「牢の間から尻尾を出して罰を受ける」ようにした。

頑張って牢の奥に行くように足を動かすが、ほとんど言うことを聞かない自分の足はあっという間に牢の縦棒の所にたどり着くと、尻尾を出して正座した。


どうやらこの奴隷紋の制作主(既に消息不明らしい)は本当にいい趣味をしているらしく、指定がなければわざと「奴隷の抵抗をギリギリ上回るパワーで強制させる」事によって奴隷に屈辱的な感覚を与えるという仕様であった。

現に表情は普通に動いているし、声も出る。足や尻尾も、なんとか逃れようとしている結果なのかプルプル震えている。


「まぁ、奴隷らしくさっさと反省しな。ここはまだマシな方だが、それでも奴隷身分がそんな生易しい物じゃないってことだ」


そう言って彼は僕の尻尾に、魔法か何かで高圧電流を流した。


「ッーーーーーぅ!!!」


マンガの毎日●あさんの如く、涙がビュッとふきでる。

何度もやられてるけど全く慣れない。

しかも、尻尾には耐久値が無いため焦げたり潰れたりすることもない。


視界がぼやける。

これは痛みによるものなのだろうか?

考える余裕は残っていない。


「じゃあな。また明日」


その言葉に、肩がびくっと震える。

また明日、同じことをされるのだろうか?



このサイクルを、何回繰り返すのか?



手をゆっくり上に上げながら考える。

脱出なんて出来ない。


奴隷になりきらなきゃ。

もう、痛いのは嫌だ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ