村発見。
個人的にオイシイ展開は、後先を考えてないので接続がガタガタです。
首輪の鈴をリンリン鳴らしながら歩くこと数十分。
魔力による筋力強化や疲労回復を使って全速力で坂を登って、ようやく山頂にたどりついた。
正直全速力で走って息が切れないのは人として気持ち悪いが、まあそれは問題ないだろう。人じゃないし。
身長の低さは山登りの不利に直結するが、崖は筋力強化を施して飛んで来たので問題ない。
山はそこまで高いものではなかったが、それでも平野に唯一の山だったので見晴らしは最高だ。
進行方向にも、遠くに山が見えるが、その後ろに海がちらりと見えている。
その手前には、巨大な人工建造物の集合体が見えるので国と思われる。
そのさらに手前、山の麓には小さな村が存在する。
いや、今まで村を見たことがないので小さいかどうかは分からないが、規模から見て住民数が二桁くらいの村だろう。
筋力強化、身体保護を施して山頂からダイブ。
村までひとっ飛びだ!
……着地時に小さなクレーターを作ってしまったが、まあこれはご愛嬌ということで。
村では、沢山の男たちが畑仕事に明け暮れていた。
何故か思いつめた表情である。
対魔物用結界がなかったので、仮の結界を作成して村に入る。
ちなみに、魔力を(無駄)消費をした。これで、国の防壁の数倍の硬さの結界になったはずだ。
村人たちは魔法を使う僕を見て訝しんだ表情を浮かべていたが、結界を張ったのを見て幾分か警戒を解いたようだ、すぐさま襲ってくるとかそういうことはなかった。
「なんだか空気が悪いんですが、何かあったのですか?」
聞いてみることにした。なんかさっきから空気が重いんだよな。
「お前、やっぱりあいつの差金か…そりゃ、都会から出てくれば空気は悪いだろうよ」
「違う!旨いとか不味いとかそういう話ではなくて空気が重いって話だ!」
「…知ってて言ってるのか、コイツ?」
なんか怪しまれたでござる。
まだなんにもやってない。
なんやかんや言い合って、誤解を解こうとしていると何故か村の反対側からモモカたち2人が現れた。
あ、ここにいたんだ。
テンプレだと、先を行った奴らがピンチに晒されて後から主人公が助けに来る→惚れるとかありそうだけど、アルトも普通に強いし、モモカはチート転移者の端くれだ。なんとでもなる。
それに、幼女化+首輪の状態で惚れるとかないわ。確実に。
2人は何故か女性を沢山引き連れてきた。
その数、今外に出て作業している男と同数くらい。
年寄りも、少女も居る。
とりあえず来ているものが粗末なものだったので、見ても問題ないが保険のために僕は見えない位置に移動しておくことにした。
「あ、ミライ!ミライーー!!」
見つかりました―。
おい《演出》。
物陰に隠れた時にエフェクト出してんじゃねーよ。
2人は村人への挨拶もそこそこに、こっちに向かって駆けてきた。
ネタが少ない…




