折角だし。
毎回説明会DA☆(キチガイテンション
僕は、アジト的な建物の中を歩き回っていた。
先程はチート能力である《[Nice! RPG Editor]インポート》を使ったわけだが、感知されているのかいないのか、敵対チート転移者が現れる気配はない。最も、気配察知のスキルは無いので勘だが。
その後、授かった《物理超現象》を使用して鎖を破壊。どうやらコイツは魔法では無いらしく、体力値を消費したが封じられることはなかった。
ちなみに、そんなのあったのかと《世界事典》で聞いてみると、あからさまにたじろいでいた。なるほど、さっき作ったのか。
ちなみに、枷はそのままだ。
何故か自己修復を枷だけにかけていた模様で、鎖なら普通に破壊できたのである。
故にまだ魔法は使用できないが、まあ《物理超現象》があればなんとかなるだろう。
アジト的な建物は、現代日本の病院とほぼ変わらなかった。
白を基調とした内装はシンプルで、飾り気は見受けられない。
ちょこちょこ待合室風の応接間があるが、やはり内装には清潔感がある。
内装には興味が無いので、適当に必要そうなアイテムとか面白そうな物を漁りながら、アジトを荒らしてゆく。
あいつらなんで来ないんだ。待ち伏せか?
ダメ元で、左の足枷を破壊してみる。
できた。おい、なんでだよ。
その勢いで、総ての枷を破壊した。
結果。
首に謎の首輪が出現。
なんじゃこりゃ。《世界事典》っと、リオテさーん!
『なんでしょ』
「なんか首輪が出現したんだけど…」
『ちょっと待っててくださいね、参照しますから』
そして走って行く音がする。
インポートを使った時の速度といい、そう遅くはないはずなのだが、図書館には世界のすべての情報が集まってくるらしいので膨大なのだろう。
『その首輪には、ちょっとした条件が付いているようです』
「なにそれ」
『普通に位置バレ系と、外せなくなる系様々の付与がかかっている他に、《条件設定》により"首輪をつけている間は幼女化を解除できない"ことになっています』
「へー、まあいいか」
別に今は幼女化を解除する気はない。
もっと良い装備に巡り逢えたらだ。
なので特段の問題はない。
「じゃあま、魔法が使えるなら…《転移》」
僕は一瞬でネコネコ王国に飛んだ。
ネコネコ王国では、首輪をつけた(ご丁寧に鈴まで付いている)僕に驚いた人の人だかりのせいで国王に会えたが、あったことを話すと青い顔をしていた。
「ここ、攻撃されるんじゃないだろうな…?」
まあ確かにその可能性はあるわな。
という訳で、僕はここを発つことに決めた。
長居しても、最悪彼らは飛んで来るだろ。
ただ、モモカたち2人が既に国を出た後だというのは、衝撃の事実だった。
どうでもいい記憶能力はあるので、多分設定の矛盾とか二重定義とかはないと信じたい。




