上位互換。
昨日投稿忘れてたorz
「誰?」
誰もいない部屋に向かって声を放つ。
『いや、そこに実体は無いんですけどね…あ、この声もミライにしか聞こえてません』
「ふぁ!?神様ですかね…」
『正解!』
「そんな馬鹿な…」
―いよいよ僕は神に出会えたようです。
いやそんな阿呆な。今まで見た神って、紙しか無いぞ。
多分これもスキルか何かだと思うんだけど…
『正解、あなたのスキル《世界事典》の効力よ』
「アカシックレコードとか、そういう名前じゃないのね…」
『まあそこは置いておいて。まずは、自己紹介と先程の注意の説明をするわね』
やたら明るく、軽く反響しているような声で、その自称神は続ける。
『まず、私は世界管理図書館の管理者で、リオテって言うの。《世界事典》は、管理者である私との念話みたいなものね』
「へー、これからよろしく」
『どうも♪それで突然だけど、そこの拘束台自体に魔法がかかってるわ、あなたの身体を通じて調べた結果、チート能力を使用するとその能力の説明文が術者にバレるっていう仕組みになってる』
まじかよ。何も出来ないぞ。
僕は何かを破壊することを想定せずに魔法を使っているため、そういう系統の魔法はスキル一覧に入っていない。
『頭を捻りなよ。仮にも地球出身でしょ?あなたの頭には、この世界とは違う"科学"っていう技術があるじゃない♪』
「…ああ、そういうこと」
柔軟な発想では出来ない僕だが、こうも選択肢が狭いとすぐに分かった。
攻撃に使えるのは光属性。つまり―
「虫眼鏡で黒い紙を焦がすやつね」
『うーん、その話はよく分かんないけど…あ、あったあった。小学校とやらで習う内容ね?それよそれ』
そういうことだ。
よし、理解したからには実行に移ろう。
まずは、結界でレンズを―
「作れぬ!」
『そういえば、もう一個魔法がかかってた!』
「なんじゃい!」
『魔力撹乱。その枷4つについている付与なんだけど、これがついてると魔力が撹乱されてうまく練れないらしいの』
「あー、なるほど…」
そういえばそうじゃん。このままじゃ完全にアホの子じゃないか。
ガチャガチャと鎖を動かしながら、呑気に言う。
『ごめんねー、でもなんとかする方法はあるよ…って、駄目!』
「どうした!」
『そっちで、人が近づいてきてる!なんとかする方法はその人達が去ってから!』
「分かった、じゃあまた」
数十秒後、足音が聞こえてきて本当に扉が開け放たれた。
ここまで来て初めて、拘束されている事実に不安になり始めたミライであった。
段々とネタ小説の本性を表すのである。
設定や感情表現に矛盾がある気がする。
まあ良いか。




