選んだ道。
書き溜めしてるのに、書くスピードが変わってないので増えてゆく…
設定を忘れちゃうんですよね。
翌日。
僕らは空を飛んでいた。
勿論、僕の《飛行》魔法によるものである。
昨晩はちょっとドキドキしたが、別段襲われることもなく普通に寝ることが出来た。
もしかしたらちょっと気持ち悪いかもね。まあ、そういう装備だから仕方ない。
話を元に戻すと、別に《[Cube Craft] 飛行》や結界新幹線が使えないわけではないが、あれは柔軟性に欠けるため、突然降りたいと言われても、突然戦闘になっても対応しにくい。出来ないわけではないが。
そんな訳で《飛行》である。眼科に見下ろせるは荒れ放題…もとい、大自然。
レッドから見てブルーの反対方向なのだが、人の手が加わっていないような大自然である。
緑たっぷりの景色からは、このあたりが温暖であることを伝えている。
しばらくは上空を飛行していたのだが、気になるものを発見。デルタ国王も見たいということで、そこに降りていった。
レンガ造りの何か、建造物が崩れたような跡が長々と続いている。
焦げ跡から察するに、火炎系等の魔法でやられたのだろう。
しかし、崩壊具合も考えると、もしかしたら火炎系等でも爆発系の魔法かもしれない。
デルタ国王は何も言わずに岩のような顔をしている。
どんな顔って…うーん、険しい表情。
多分、また悩んでるんでしょうね。
とか軽い口調で心のなかで一人喋っていると、突然デルタ国王が動き出した。
ついていってみると、瓦礫の中に何かの布が挟まっているのを発見した。
引っ張りだすと、それはこの世界では定番の吊り下げ式の国旗だった。
折れて錆びた金属のパイプに辛うじて繋がった布切れには、黄土色の布地に、元は金色と思われる赤茶色で何か描いてあった。
僕には何らかの幾何学的文様、としか分からなかったのだが、デルタ国王には見覚えのあるモノだったらしく、静かに涙を流した。
背中を向けるデルタ国王、僕はそれに追従しない。
今は離れている時だ。
安全のため、デルタ国王に《完全障壁》と新たに開発した《光学迷彩》をいくつか重ねがけし、その場をそっと離れた。
僕は、デルタ国王が気持ちを整理している間に、元街を歩き回ることにした。
元は立派な城下町だったのだろう、しかしそこには瓦礫しかない。
むしろ、ここまでくまなく破壊されて瓦礫が残っているのが不思議なくらいである。
殆どのレンガには城壁跡と同様の薄い焦げ目がついていたが、面というよりは点で焦げている箇所も何箇所か見受けられ、もしかしたら破壊の限りを尽くす寸前には雷系等の魔法で威嚇や恫喝があったのかも、と思った。
さて、街の様子は大体分かったし、後は城跡か…




