衛兵の秘密。
この作品は常に無双回です(笑)
少年漫画のようなアツい男の描写なんてないです。
どうも、ミライです。
お前どうしたって言われそうだけど、ミライです。
さっきはひどい目にあった。
デルタ国王に突然抱え上げられ、非常な速力で走りだした、までは良かった。
でも、手の位置がうまい感じに脇の位置にあるから…分かるよね、凄くくすぐったかった。
寝ぼけアルトの時の比ではなかった。一回意識が飛んだかもしれない。
で、それだけの大声を出していたのにデルタ国王は全く気づかないと。耳が良いのか悪いのかどっちだよ。
今地面に下ろされたが、まだ顔が赤いのが分かる。息も上がってるし。
逆に、走るだけで絶妙にくすぐれるようなテクニックを何か他のコトに転用して欲しい。
さて、周囲には数十人のフル装備の衛兵たちが手に剣やら槍やらを持って、それをこちらに向けている。
どうやら捕まえるのではなく、殺そうとしているようだ。
普通こういう時って、見せしめにして…とかがテンプレじゃないかな。まあいいか。
デルタ国王は顔をはなから厳つい顔を引き締めて、本気を出す予定みたいなので、僕は僕でそれを妨げないように動かせてもらおう。
転移魔法が単独でステータス一覧にあるのなら、と思い、一度なろうの小説で読んだことのある《瞬転》を実行……成功。
《瞬転》は、通常の転移より範囲が格段に狭いが、その分エフェクト無し、瞬速で転移できるスグレモノの魔法だ。魔力消費もそこまで変わらないし。
ただ、「エフェクト無し」の部分は、魔法少女の服の《演出》が見事に台無しにしてくれた。
僕の居た位置と今の僕のそれぞれを中心に広がる、カラフルな星のエフェクト。
アニメのような光景に一瞬目を奪われたようだが、衛兵たちは流石に訓練されている、この程度の目くらましでは動じなかった。
順番に倒すという作戦に出たようだ、まずはデルタ国王に衛兵がまとめて斬りかかる!
落ち着き払ったデルタ国王は、それを軽々と払いのけ―ない!
そのまま斬られる!っておい!なんでだよ!
すぐさま駆け寄って、《瞬転》も使いながらデルタ国王に《即時回復》をかける。これは、回復魔法の詠唱・待機時間を省いた魔法で、もちろん効果は落ちるが僕ほどの魔力があれば魔力を足すだけでこれをカバーできる。
更に《瞬転》で衛兵の集合から脱出。デルタ国王を適当な地面に下ろす。
「大丈夫ですかデルタ国王。ここは僕がなんとかします、見てて下さい」
言うが早いか、僕は衛兵の方を向くと既に走ってきていたので、まずは《完全障壁》で防ぐ。
防ぎきれたのを見届け、次は定番の《圧縮光球弾幕》を久しぶりに発動、衛兵を反撃…いや、虐殺していった。
相変わらずの威力である。王が敵わないほどの衛兵を蹴散ら…殲滅するとは。
いやー、調子いいね!
最近、ちらりちらりとしか評価を見ていない。
時々見ると倍になってたりするので驚きである。
こんな小説ですが、読んで下さってありがとうございます。




