食い違い!
毎日更新って意外としんどいんですね。
やる気のないときの文章ときたら…駄文以下じゃないですか()
我は城門をくぐったところで悩んでいた。
国の中は変わっていない。
構造といい、この活気ある雰囲気といい。
ただ、変わっていないだけに不気味さを感じる。
もしかしたら、まだたった約600年分しか無い人生経験では理解できないものもあるかもしれないが、500年もの間ずっと、全く変わらないというのもおかしいはずである。
いや、変わっていないわけではない。
恐らく国王も、人族の寿命は確か長くて100年程度だった筈なので、交代しているだろうし、名前と国旗も変わっている。
しかし言いたいのはそこではない。根本が変わっていないのである。
まるで時間が止まっているかのように。
しばらく経って、ミライに急かされたため、考えていたい気持ちを抑えて王城に赴く。
もしかしたら、現実逃避をしたかったのかもしれない。
しかし、我も一国の国王、腹はくくらねばなるまい。
段差でいちいち遅れてくるミライに若干腹が立つが、この年の女なら仕方あるまい。
むしろ、抱え上げた方が効率的かもしれない。
ふと思いついたその案に身を任せ、階段を登り切ったミライの脇に手を差し込み、持ち上げる。
顔を赤くして若干暴れているが、これくらいなら充分押さえられる。しかしセクハラと言われるかもしれないので、一応「すまぬが走るぞ」と言っておいた。
獣人のスピードを活かし、王城まで走っていった。
若干奇異の視線が向けられたが、獣人族がしばらく来ていなければ無理も無い、と納得し先を急いだ。
王城には沢山の兵士が集まっていた。
号令をかけている所を見ると、訓練中なのかもしれない。
邪魔しないように少し道から外れ、横を通り抜けようとしたところ、
「おい、そこの奴止まれ!」
と兵士長と思わしき人に呼び止められた。
ミライを抱えているのは単に遅すぎてストレスが溜まるだけなので、別段急いでいるわけではない。従って、我らは兵士長に従い、立ち止まった。
立ち止まるとミライも大人しくなった。何故今まで暴れていた…
「おのれ、忌々しい獣人族め…我らの大陸に攻め込もうとしていたと聞いたぞ!」
「は?…事実無根だ!何処よりの情報だ!」
「神だ!神よりの情報だ!」
「なんだと!」「神ってなんだよ!」
ミライと一緒になってツッコんでしまったが、これは由々しき事態だ。
元々、獣人族は人族と友好的に暮らしてきた。
わざわざ生け贄のような使者を出しているのも、獣人族が人族と友好関係にあったことを示している。
それがなんだというのだ。
唐突に裏切られ、槍を向けられて軽くめまいがする。
とりあえず、相手は殺す気でかかってくるのが分かる。
ならばこちらも本気で戦ってやろう!
ミライを適当な地面に下ろすと、まずは《窮地の構え》を発動する。
あとは、多分ミライは狙われないだろうし、狙われたとしても自分で対処できるだろう。
1対多人数の戦闘か。久しぶりだな、本気を出させてもらうぞ。
出来の悪いやつはそのうち直したいです




