海の移動。
いつもの適当感が戻って参りました(おい
僕らはイエローを出発した。
あの後、何故か僕ではなくアルトが怒られた。
やっぱり手を出したほうが怒られるんだね。僕は悪くないが、悪いことをした気分になる。
ただ、モモカからは結界をかけて寝るように言われたので今度からそうしようと思う。
え、壊される?そういえなそうだよな…忘れてた。
まあ、言い訳のための結界だ(キリッ
目指すは獣人大陸だ。
どうやらこの四原色シリーズの国、1本道で繋がっているようで、さらに他の大陸に移動する道はイエローからしかなかった。
なんというマ●オのステージセレクト。
獣人、まだ見たことはないが、やっぱり猫耳の生えた人とか居るのだろうか。居るのだろうなぁ。
そう思いながら獣道を歩く。
ところで、人族の大陸には獣人の情報が少なかった。
一応図書館にはあったけど、かなり古い本だったし、絵も何と言うか、古典みたいな色あせた絵だった。
言葉遣いも中途半端に古く、読みづらかったのを記憶している。
イエローと大陸の端はそれほど離れていなかったらしく、獣道の先に光が差しているのが見える。
そこまで歩いて行くと、日本ではあまりお目にかからない綺麗な青の海が視界を覆った。
太陽の光が海面に反射して、キラキラと輝いている。
なんか、マンガとかでよくある海だな。言ってて風情無いなと思った。
急な下り坂を慎重に下り、海のそばまで寄る。
海の中は岩で覆われており、砂浜のような優しい感じは見受けられない。
「ミライー」
「何?」
「どうやって海渡るのー?」
あ。
忘れてた。
海の向こうを見ると、何処までも綺麗な海が広がっていて、視認できる範囲には対岸がない事がわかる。
つまりは、それくらいの距離を渡らないといけないということだ。
「うーん…」
今の僕の選択肢だと、結界新幹線くらいしかないんだが…
と言うか、それでいいか。
「じゃあ、結界新幹線で行くよ!」
「「なにそれ」」
「イエローに行く時に使ったやつ」
「「あれか…」」
何故言い淀んだし。
いいじゃん結界新幹線。かっこいいでしょ。良くないですか、すみません。
しかし他の方法もあるはずがなく結局結界新幹線で行こうか、となったとき、丁度視界の端に小舟が写った。
大きさとしては6人くらい乗れる手漕ぎの木製小型船で、オールは無いが人は乗っている。
人は1人だけ、ピクリとも動かないがどうやら気絶しているようだ。
ちなみに気絶の判別は《鑑定》使った。だって便利なんだもん。
僕らは、突如現れたその船を調べるべく結界新幹線で向かった。
結局結界新幹線は使うのな。




