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イエロー。

今回と次ぐらいは筆者の妄想のため、もしかしたら気分を害するかもしれません。

光の世界が始まってから数時間。

時間感覚もあやふやになってきたが、日が暮れたのは分かる。


中でミキがまだやられてないのは《演出》の魔力供給具合から読み取れるが、どれほど疲れているかは不明である。

本来なら持久戦になるはずだった戦いを一方的に終らせるのは卑怯な気もするが、この世界だし許されるんじゃないだろうか。

別にクラスメイトが勝手に死んでいく分には別段の感情を抱かないが、それが隷属魔法による強制であれば話は別である。



流石に明るすぎるので目にも悪いと思い、僕は既に観戦していなかった。

3人で適当に街を回る。

適当と言っても、探しているのは今日の宿である。よく考えると、ミライとモモカにとっては初となるちゃんとした寝床である。


テンションが上がるミライ、眠そうにあくびをするアルトに疲労の溜まったような顔のモモカ。

傍から見れば完全なハーレムパーティーである僕らは、どこか安い宿を探していた。


そして見つけた宿は、程よいオンボロ具合―年季の入った―の宿だった。

宿名は「イエローのここら一帯では最安だと主人が思ってる宿」。長いし適当だし、ツッコミが捗るような宿である。


「ここにしよっか」

「「もうここでいいよ…」」


2人共疲れたっぽい。僕は素早く宿内に入り、適当な3部屋を予約する。

…空いてなかった。


仕方ないので、テンプレだなーとか思いつつ残っていた唯の一部屋を予約。

それを2人に説明すると、


「良いけど、ミライ床で寝てね」

「テンプレか…」


アルトからは普段の様子からは伺えない冷たい、モモカからはしみじみのつぶやきを貰った。

テンプレって…モモカ、異世界転生系統のお話を読んだことがあるのだろうか。あれ大体少年向けのはずなんだが。

あとアルト酷い。



ロビーで話し合った結果、「僕が《装備者補正》を解除しなければ」OKと許可を貰った。

危ない、何もしてないのに冤罪だけで外に放り出されるところだった。


ところで、この服装飾過多なんだが、装備を脱いでも《装備者補正》を続けることってできるのだろうか。

教えて、《鑑定》先生!



■続行条件《装備者補正》

装備しているときは魔力消費無しで発動できます(ただし魔力量に変化量が依存はしている)が、装備していない時に続行するには魔力を注ぐことでそのままにできます。

消費魔力は、装備品と自分との距離(厳密には重心と心臓との距離)によって比例的に変わる。

ぶっちゃけ、ミライなら余裕っす。余裕のよっちゃん。



「最後の一行どうしたんだよ!!」


またもツッコミのモーションの風圧だけでパシィ!と小気味よい音を発する。


しかし、余裕なのか。なら大丈夫そうだ。

と思い、とりあえず《仮想自動化(バーチャルオートメーション)》を起動して設定しておく。

これで完了だ。維持に必要な魔力は自動的にこいつが出してくれる。



部屋に入り、普通に備え付けのパジャマ的なものに着替える。

大丈夫だ。問題ない。《装備者補正》は解けていない。



…ふと振り返ると、鼻息の荒いアルトが目に入った。


…「襲われるかも」と自分が怖がって一夜を過ごすか、相手が怖がって過ごすか真剣に天秤にかけた。

男に戻ったほうが良いかもしれない。



というか、頼み込んで信頼してもらうという選択肢はないのな。

なんかTHE☆土下座で頼み込むのって、ヘタレみたいでちょっと嫌なんだよね。



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