勇者召喚。
この話も、ご都合主義全開でお届けします。
しかし、会話皆無とか…オカシイ
光の尾を引きつつ走ること数分。
身体が小さくなった関係で、階段が若干の障害物になったが移動困難と言う程でもなかったため大丈夫だ。
RB法の体力はこういった面の体力も総合して加味されているらしく、ごく僅かにではあるが体力ゲージの数値が細かい小数になっているのが見える。
イエローの城は広く、また警備も厳重だったが総て聖光属性魔法で無双。
ちょっとこの時不思議な現象が起こったのだが、ネタバレになるし、後で「じゃじゃ~ん」ってやりたいから割愛。
イエローの城内を当てもなく探していたが、召喚なら広いところでやるんじゃ?というイメージのもと、広間を探してみた。
あった。
王城はテレビ局かというぐらいの複雑さだったのだが、その3階の大広間的空間に淡い光を放つ魔法陣があった。
ご期待の通り、勇者は召喚済みであった。
「うん…?」
「なに?えっちょっと待って、人数多すぎよ!」
だろうな。
勇者として召喚されたのは見えている限りで30人超え。丁度、日本の学校の1クラス分の人数だ。
もしかしたらそうかもしれないが。ただ、服装が生徒用の統一された服ではないため、生徒たちならばあの装備にも何らかのチートが付与されている可能性がある。
…ん?困ったときの《鑑定》先生だよな?
という訳で、適当な生徒の装備品一つを《鑑定》。
■判定者の衣
《鑑定》の能力を装備者に付与する。
また、他人から《鑑定》されたときに装備者に知らせる。
「いきなり悪いのビンゴ! しかも読みがな、「コロモ」ってなんだよ!」
盛大にツッコんでしまったが、僕は何も悪く無いと思う。
絶対最後思いつかなかっただろ。別にクロスとかで良いだろ。
ともあれ、完全に転移者に知られてしまったと思う。
目に見えてキョドってるし。それ見てイエローの兵士が「なんだと!」とか言ってるし。
うん、のんびり見てる僕が一番悠長だな。
「行くよ!モモカ、アルト!」
「了解!」
「ミライ、もう完全に幼j…なんでもない、了解っと」
「言いたいことは伝わったから行くよ」
「バレたか」
適当な声掛けをし、勇者たちの前に飛び出す。
正確には、広間にしても広いところのど真ん中で召喚陣を組んでいたため、走り寄るまでには時間がかかるのだが勇者たちは反応しなかった。
無論兵士は反応したが、
「いけー!!《圧縮光球弾幕》!」
全力で幼女っぽい言葉遣いの宣言を下すと、短縮詠唱の弾幕が兵士に襲いかかる。
《演出》のお陰で、総ての光球にカラフルな色がついて華美な彩りを与える。(さっき割愛した内容)
千を超える数の光球に対し、兵士は為す術なく消し飛んでゆく。
「ば、バカな!対魔装備が効いていないだと!」
お決まりの台詞を高らかに叫ぶ兵士長と思わしき人物。
それは普通の魔法にしか効かないと思う。
見える範囲のイエローの兵士は、為す術なく消滅した。
残ったのは兵士長と勇者、それに僕らだけだ。
「あれ……?未来?未来じゃないか?」
静かになった広間に、そんな疑問の声が響いた。
あんまり、女装系統の人がキモがられるの好きじゃないんだよね…
好きじゃないことを、わざわざ書く人はいないと思う。
でも、タイトルで判別できるようにはしないとかもしれない。




