侵入。
前回書くの忘れてたんですがブクマ登録が100件超えました!
皆様ありがとうございます!
衛兵を全滅させておいてから、これは不味いと考え始めた僕はなるべくナチュラルに入国しようと決めた。
まず、衛兵の死体を退け―否、消し去る。
消し去った理由は、単にミライがそこまで死体を見るのに慣れていないからだ。
思えば、人の死体は放置か消し炭だった。
死体ごと抹消した後は、門を開けて入る。
開かなかったので、間から覗くとカンヌキ的なものが見えたので、それを新しく思いついた魔法《光刃》で焼き切る。
小気味良い、木片の転がる良い音が向こう側から聞こえ、それを確認して門を細めに開け(それでも結構力が必要だった)、中に入った。
中では、衛兵百人弱がこちらに武器を向けて待機していた。
ナチュラルのナの字もない入国である。
近接の者が100名弱、奥手に魔術師や弓兵も待機している。合計すると500名程だろうか。
街の入口にこれだけの人数が集まると壮観だ。
ミライたち3人が入国を終えると、門が自動的に閉まる。どうやら3人をここで殺す作戦のようである。
衛兵たちは一斉に攻撃を始めるが、ここは落ち着いて手の中の魔力を再び結界にする。
街を守る結界を優に超える、おかしい強度の結界は、500名の一斉攻撃を総て受け止めてなお涼しい表情―顔は無いが―をしている。
僕は敵の戦意が無くなるまで待とうと思っていたのだが、5分位待って増援が来たので諦めて、定番の殲滅魔法《圧縮光球弾幕》で次々と倒していく。
数千にも及んでいた軍勢は、また一人また一人という表現が生ぬるいほどのスピードで消滅させられていく。
まるで湯水の如く人員を減らした衛兵たちは、惨状に気がつくと我先にと逃げ出そうとしたがそれも叶わず、《圧縮光球》の餌食になっていく。
結界を解除した時には、綺麗な街の景色と逃げていく数人の衛兵、怯える住民の姿が残った。
「おかしいなぁ……ナチュラルな入国だったはずなんだけどな…」
「ナチュラル…正反対じゃないの…」
「今の何だったんだろう……」
自失呆然とする2人とは裏腹に、僕は不思議がっている。
今は王城に向かって歩いているのだが、完全に物語序盤のオオカミ少年状態である。道行く人がどんどん遠ざかっていく。
バタバタと扉や窓が閉まるさまは寂しいといえば寂しいが、ゲームみたいで面白くもあった。
学校があるから、どんな感じで毎日更新を止めるか。
難儀ですね。




