表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/135

厄介な敵。

ネタ回かな。

今、僕達3人は牢屋の前にいる。



あの後、兵士がまだ《重力強化(グラビティ)》で動けなくなっているのではと思い、見に行ったのだがよく考えたらあの魔法は範囲型で、設置型ではなかったので普通に歩いて帰ってきていた。

心配して損した。


そして、相手の敵将だった男は目の前の牢屋に大人しく囚われている。


初めは僕の結界で覆っていたのだが、それだけでは不安になったので魔力拡散の首輪をつけた。

魔力を集めて現象化させるのが魔法なので、これをつけると魔力を集められずにショッボイ魔法しか使えなくなるらしい。

不思議なものだ。



「おい、えーっと…」

「カナデだ」

「え?」

「大沢 奏。名前呼びでカナデだ」

「そうか」


彼はカナデというらしい。自分の名前を告げたその表情は薄笑いだ。


「じゃあカナデ、知っている情報を教えてくれ」

「嫌なこった」


カナデはそう言うと、何かを噛んだ。まさか…


「モモカ、付与スキルを!」

「えっ!?分かった!」


テンプレ過ぎて面白みに欠けるが、カナデは毒を口の中に仕込んでいたらしい。

何故この場に至るまで使わなかったし……

効くかどうかは不明だが、モモカの付与スキル《状態異常無効》を発動させる。


結果は果たして…効いた。まあ、毒じゃない可能性もありはしたが、露骨にカナデがこちらを睨んだので多分合ってるだろうな。

ちょっと毒を鑑定したいんだけど、《残留思念読取(10m)》ってここでも使えるのか?



■口の中の物質(毒限定)

・フェータル毒草のカプセル…その名の通り、致命傷になる毒草を詰めたカプセル。症状は末端運動神経の麻痺→脳機能の麻痺→各種臓器麻痺 が1分以内に起こる。



思ったより効果がエグい上にストレートな名前の毒だったな。即死じゃなくて、死ぬ間際に地獄を見るような薬だ。

自殺に使うとは…よもや、薬の知識がなかった?


ともあれ、モモカの付与スキルは無事に効果をもたらし、カナデは牢の中で「何故だあぁぁ!!どうしてだぁぁぁ!!」と叫びながらゴロゴロしている。

見た目少年なんだけど、見た目そのまま転移者じゃないのか?中身はおっさんなのか?僕は見た目そのままなんだが。

……いや、別に羨ましいってわけじゃないよ?断じて。本当に。


「おい」

「何故だあぁぁ!!どうしてだぁぁぁ!!」

「カナデ」

「何故だあぁぁ!!どうしてだぁぁぁ!!」

「まず落ち着け」

「何故だあぁぁ!!どうしてだぁぁぁ!!」

「……《閃光(フラッシュ)》」

「目がっ!!目がああぁぁぁぁぁ!!」

「お前絶対聞こえてるだろ!!」


なんだこのコントは!

異世界に来てまで、しかも真面目な場面でネタを披露するんじゃないよ!


「話を聞け」

「何故だあぁぁ!!どうしてだぁぁぁ!!」

「何故グリーンを襲った」

「何故だあぁぁ!!どうしてだぁぁぁ!!」

「答えろ」

「絶対答えん!」

「ほらみろ聞いてるじゃねぇか!!」


いい加減疲れるんだよ!

ふざけんな!




質問開始から1分。

僕の気力はもう半分も残ってない気がする。

久しぶりのgdgd感です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ