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堅実作戦。

やっぱり魔力節約し過ぎかな。

■発動された魔法(新着順)

重力強化(グラビティ)任意発動(オーダー)、範囲型。範囲内の重力を強化する。術者はその影響を受けない。消費魔力は面積と倍率に比例。



《鑑定》をしながら、自らの状況を整理する僕。

冷静に物事を判断するのは苦手なので、この世界に来て二度目の恐怖が頭の中を駆けまわっている。


相当な強さの《重力強化(グラビティ)》を使われたらしく、約3000の兵士や魔物が総て地に倒れこむ。


これは、運動属性魔法と呼ばれる魔法のはずだ。それ単体が上級魔法属性で、持っているだけで珍しい魔法。

何故それを持って攻めてきているのか、そして何故最初っからそれを使わなかったのか不明だが、とりあえずなんとかしないといけない。

《[Nice! RPG Editor]インポート》を使うことも出来そうだが、それだと後から回数制限が…って来ても困るし、話的に面白く無いから却下だな。


「グリーン、もう降伏しろ。そうすれば兵士の命は助ける」


敵将と思われる、運動魔法の男が喋り出した。

僕はお構いなしにステータスを開く。


「そんな。民を見捨てることなど出来ません―」


テンプレ台詞を敵に向かって投げるグリーンの兵長。

空気を読まずにステータスを見続ける僕。


「ほう、ここにいる兵士は民ではないと申すか!」

「そんな訳ではございません!」


テンプレ返しに、再びテンプレ応答をする両者。

ガン無視してステータスを見続け――



「お前、さっきから見えてるからな!何無視してんだ!」


指差しで怒鳴られ、ちょっと肩が震えたがなんとか無言のまま男を見た。


「おら、お前らも降参しないとこうなるぞ!」


その男はそう吐き捨てると、グリーンの人々が悲痛な、そして怯えた表情を向けるのも構わずこちらに最上級魔法の《乱引力(ランダムグラビティ)》(引力をランダムでかけて相手を散り散りにする魔法)を放ってきた。

不可視の攻撃が、陽炎のようにこちらに向かってくるが、それを僕は普通に回避した。



使ったスキルは、今まで"普通じゃないから"使っていなかった《[Cube Craft] 飛行》である。

このスキルは、継続的にバカにならない魔力を消費する風あるいは空間属性系統の浮遊と違い、魔力は消費しない。

ただし体勢に制限があり、元のゲームと同じように両足を付けて立った状態でしか維持できない。

なので、一瞬でも立ち上がれたらそれでOK。後は女の子2人を抱き上げるだけだ。


あの魔法はこのゲームスキルには効かないみたいだけど、1人用なので2人を重力強化エリアから脱出させる。

目がウルウルしてるとこ悪いけど、まだ戦いは終わってない。


向こうを見ると、フラストレーションが限界まで溜まったような物凄い形相の敵将が居たので、

とりあえず魔力500を惜しみなくつぎ込んで(まだ惜しんでるとか言ってはいけない)結界を張り、魔法を封じてからそれを街に持ち帰った。



―あ、兵士忘れてきた。

魔法が到達するまでに立ち上がって浮遊、そして女の子2人を連れて上空まで逃走。

うん、腕がちぎれるな。

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