不自然。
ずんずん歩いて行くと、やがて、というかすぐにイエローが見える。
相変わらずのそっけない国旗だ。ただ、人が居ないのは前回と変わっていない。
既に出動済みだろうか。
一応、獣人大陸側に敵が現れることを考慮して魔力1億程の《圧縮光球》を100万個生成し、《[砂漠の孤島 2nd] オートAIM》を意識的に発動して放つ。
光速で飛んで行くボールたち。これで安心だな。
前回見た時よりも若干汚れて、風化したような感じはあるが、それでも前回とそう変わらない外観に心を落ち着けて中に入る。
相変わらずの無人。今回は王城にも存在を感じない。
確か、クラスメイトが召喚されてたはずなんなけど……って今更か。
帰ったのか、それとも帰る方法を模索中なのかは不明だが、ここには一人も居ないのは分かる。
もっとも、スキルに気配察知がないので魔力による力技だが。
力技の場合、魔力をはるかに消費する以外にも相手に察知されやすいというデメリットが有る。
このデメリットは気配察知と相性が最悪だ。
こちらが情報を得る頃には、あちらも気づいているのだから。
閑散とした街の中を歩くが、やはり人が居ない。
家の扉や窓も開きっぱなしで、その中を覗くも家財道具すら何もない。
ただ、総ての開閉可能なオブジェクトが総て開いているのは謎だ。
何かあったのだろうか。全く予想がつかない。
王城まで来てみた。
薄い人間の気配を感じる。
ん、誰か居るのか?
そう思うが、ふとゲームスキルを思い出して《[地下の迷宮] オートマッピング》を起動する。
よく考えたら、敵対生物や味方生物といった生物は総てこのマップに移るんだ。
そこに効果範囲はない。今までマッピングしたエリアなら総て閲覧可能だ。
見てみると、勇者召喚の時に城を見て回ったのが活きているのか、ほぼ城中のマップが作成されていた。
最高だ。
そのマップを見ると、味方生物の反応がある。
しかし、地下かな。そこには何も見えない。
このゲームスキル、2次元的にマップを作成するから地下にダンジョンなどがあるとネタバレになるのだ。
しかし今回は役に立った。
早速地下に降りる隠し通路が無いか確認する。
……うーむ、それらしきものは見つからない。
どうせ、謎解きとか必要なのだろうな……
結局。
面倒くさくなった僕は、付いてきているだけの3人を置いておいて床を削りだした。風で。
おおー、結構綺麗に削れるじゃん。こりゃ石材の鏡面仕上げも夢じゃないな。
鏡面仕上げの基準は覚えてません。
表面粗さの数値がどうたらこうたら?




