ブルーをぐるり。
一段と眠い季節になりました。
学校大丈夫かな…。
ブルーに着いたのは、例のチート盗賊に会った翌々日であった。
そこまで進むと油断する商人が多いみたいだ。
レッドと同じような城門を通り、城下町へ入る。
賑やかな国内には、青色の旗がいくつもぶら下がっていた。
レッドとはこの辺りが違うな。
商人に礼を言われ、報酬を直接受け取ってから街に繰り出した。
まずはマッピングと、街の雰囲気を見ておこう。面倒事に巻き込まれても、街のことを知ってさえいれば逃げられるし。
いや、別に主人公特典とかでトラブルが起こるわけないんだけども。
中央に塔があり、奥に城があるという、塔で城が隠れるような変わった作りになっているので、僕は街を一周する感じで回っていく。
何処に行っても、売り物こそ違いはあれどお店が続く。こんなに店ばかりで大丈夫か?と思うほどだが、実はこの国、貴族といった特別扱いの民族はいないのだ。
あるのは王族と、平民と…
あとは、見慣れないけど奴隷というのが存在する。
ブルーの気質なのか、奴隷はものとして扱われるようだ。
商品なんだから仕方ないかもしれないが、元日本人からすると信じられない。
まあ、人攫いによる奴隷化はあまりないようだが。
ちなみに言い訳しておくと、レッドには奴隷制度自体がない。
僕がレッドを好きになった理由の一つだ。
そしてもう一つ、調べておきたいことがある。
1つ、転生について。
2つ、魔石について。
転生については、転生者が現在2人居ることになるので、もしかしたら同郷に会えるかもしれないし、応用して日本に帰れるかもしれない。
魔石については単純に売値と利用価値を知りたい。
まあ、そんなものか。これを是非図書館などで調べたい。
と、ふとスキルを思い出して路地裏に駆け込んだ。
そういえば、スキルの一つ《[Cube Craft MOD “Web in Game”] Web閲覧》って使えるのか?という疑問。
この世界には、確実にインターネットがないと思われる。
しかし、これはゲームのスキルだ。
もしかして…と思い、スキルを起動する。念じるだけで起動できた。
明らかに見たことのあるデザインのUIが立ち上がる。
Gから始まる、カラフルな検索エンジンの会社名ロゴ。
できちゃった。
繋がるのかよ。何でもありだな。
検索窓に、鳩のマークのSNSの名前を入れてトップのページをタップする。
フォームに必要情報を入力し、ログインする。
果たしてそこには、かつて僕が日本で慣れ親しんだ画面が浮かんでいた。
試しに、「異世界なう(´・ω・`)」と入力して投稿してみる。
数分で友達からふぁぼが付き、返信が来る。
「†漆黒†:ん?今何処に居る?」
あ、こいつは中学時代「漆黒の堕天使云々―」と言ってた奴だな。まだ相互フォローしてたのか。
「未来:異世界。強いて言うならブルーって国。」
「†漆黒†:何処だよそれwwwwwちゃんと言えよwwwww」
「未来:冗談じゃないんだよなぁ…」
「†漆黒†:…写真撮って送ってくれ」
画面越しに、しかも文字媒体だが、久しぶりに話す友達は元気そうだ。
僕は、そのスキル(元はMOD)に付いている機能から街の様子、分かりやすいように城を撮って送った。
ちなみに城は中世っぽい建築ではあるが、青い旗が所々にあるので見た感じは分かりやすいだろう。
すぐに、「†漆黒†」以外の友達、いやフォロー外からも反応が来てえらいことになった。
目立ちすぎてヤバいので、僕は「ごめん、ほとぼりが冷めるまで待つ」と投稿して画面を閉じた。
よく考えたらそれは悪手なんだろうが…
しかし、インターネットには普通につながった。
ということは、頑張れば友達と音声通話とか出来そうだな。
さて、地球帰還への希望が若干見えたところで、街の一周は終わりだ。
さて、魔石を何処に売りに行こうか?
これでも頑張って書いてる感じです。
あと、前作は長かったですがたまたまです。1話あたり千字くらいが目標です。




