便利アイテム。
「おーい」
「ひぃっ!」
真っ赤に染まった草原にて。
僕は、残ったタツヤに声をかけていた。
進化した《[Nice! RPG Editor]技能編集》により、既に僕の許可なしに転移することは許されない。
その上、例の奴隷紋によって行動を強制されている状態だ。
まあ、強制されているのは僕もだが。解せぬ。
うーん、可哀想だからスキルは元に戻しておこうか。
でも、命令によって禁止しておく。これでタツヤは転移できない。
「なんだこの魔法陣……!消えないし、奴隷紋みたいだ……」
「まあ奴隷紋だしね。あっそうだ。「この赤いの片付けて」」
「いやっ……そんな……」
情けない声を上げながら、《座標空間認識》を使って鮮血を片付けていく。
一部草に染みこんだようだが、基本的には草花は撥水性が高いので体部分は転移させることが出来るだろう。
草を転移させずに赤だけを取り除くのは骨が折れるのだろう、時間がかかっているがそれは僕が《時間属性魔法》を徐々に使用することで解決させる。
うん、タツヤ本人は全然気づいてないな。バレなければOK。
さて、あらかた片付いた所で、タツヤに交渉を始める。
「さて、タツヤ」
「な、なんだ……」
「お前らの親玉は何処だ」
「親玉ってそりゃ死語……イエ ナンデモアリマセン」
空中に《光刃》を数十個待機させて脅す。
OHANASHIみたいなものだが、よく分かってくれたようで何よりだ。
「でも、俺は知らないぞ。例の作戦をそろそろ決行してる頃だとは思うけど」
「例の作戦って何だよ」
「言ってなかったっけ?って痛い痛い痛い!!」
「早く言え」
「人間に獣人族を襲わせるんだよ!」
「は?」
なにそれ。
それをして何のメリットが有るというのだろうか。
「それ以上は知らん!それより、命令以外には従わなくて良いんだな?」
「うん」
「っしゃっ!《光矢》っ!?」
タツヤは最後の抵抗をしてきた。
仕方がないので、待機していた《光刃》を総てタツヤに投げる。
タツヤは蜂の巣となった。……うへぇ。
気分が悪いので、いつもの通り光属性魔法で吹き飛ばす。
これからどうしよう。
とりあえず、かわいい猫耳を失うのは惜しいかもしれないし、攻めてくるって言うなら防衛してみよう。
このまま探索を続けても良いんだけどね。
(わざわざステータスとスキルを別のテキストファイルで管理するのが面倒だったから殺したなんて言えない……)
次に連載するときは、ちゃんとツリー型のメモ帳ソフト使おう……




