できちゃった。
時間経過がサクサク過ぎて伝わりづらい。
谷底がブラックホールになっている、デカい谷を発見した。
僕は、まずは吊橋でも作ってみようと作業を開始した。
別に今後渡る人が居るわけじゃないだろうし、そのときはなんとかなるだろう。
そう思い、結界をいい感じに組み合わせて橋を作る。
下が見えたら怖いし、光属性を混ぜて半透明にしておこう。
結果、吊橋ではないもののそこそこ頑丈な橋が出来上がった。
向こうの安全地帯まで安心して渡れる。
橋の上で外からの戦闘にならないように、天井も作った。
そこそこの強度では危ないので(ミライは気づいていないが、既に充分な強度を持っている)、パッと強化してこれで簡易橋の完成。
結界が見た目に薄いから、全然頑丈そうに見えないな。
ざわついている冒険者たちを橋に誘導して、渡らせる。
結界の事を中途半端に知っている方々は薄いことに難色を示していたが、みんなが渡り始めると恐る恐るといった感じで渡り始めた。
百人くらいの人々が伊勢神宮くらいの幅の橋を渡るとなんだか壮観だな。
いや、長さは比にならないけどさ。
……長いな。
数十分待ったが慎重に進んでいるのか、それとも談笑しながら進んでいるのか向こう岸に着かない。
僕は《飛行》とか《[Cube Craft] 飛行》とか結界新幹線があるので、そこまで速度の心配をしなくても良いのだが、他の冒険者は知らない。
いっその事橋ごと結界新幹線にしてしまおうか。それで良いや。
まず、橋という名の通路の、冒険者の最前線としんがりの所で結界を展開する。
「なんだなんだ!」「敵襲か!?」「何事だ!」
……若干戦国っぽいのは無視して、塞いだ部分以降の結界を残った部分の結界に追加する。
そして、長い結界新幹線を高精度で制御するには遠すぎるので《飛行》で接近。
そのまま冒険者たちを向こう岸まで運んだ。
「お嬢ちゃん、凄い方だったんだな」「……まさに天使」「太ももがたまらん」
だから最後の奴覗くんじゃない!
駄目だ、こんなこと言われると恥ずかしくて《飛行》使えなくなるじゃん……
ま、まあそれは置いておいて、全冒険者がこちら側に来ることが出来た。
目の前には海が広がっている。
横に街もある。
これはまぁ、街に入る感じだな。
締めの適当感が滲みだす




