ここにいたはずの私
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体育祭
佐藤「………」
枝加「ああ!!佐藤さん来たんですね!!」
佐藤「…え」
枝加「オレです。枝加です。昨日ちょっと話したんですけどおぼえてます?」
佐藤「…う、うん…」
枝加「いや、よかったよかった。昨日はあまり話せなかったから…」
佐藤「う、うん…今日って体育祭なんだね」
枝加「え?知らなかったんですか?」
佐藤「うん…」
枝加「っていうかもうすぐ開会式始まっちゃいますよ。行きましょう」
佐藤「あ…ちょっ…」
開会式
校長「今日は…じつに愉快な天気なり。まさに体育祭日和」
佐藤「………」
校長「一年生は最初の体育祭ですね」
部長「…なぜ今日も来た」
佐藤「別に。…退学届を出しに来ただけですよ」
校長「でも去年はなかったから2年生も初めてだね」
カトウ「じゃあとっとと出して帰ればいいだろ」
佐藤「そうなんですけどね。ちょっと…」
校長「いや、でも10年前にやった第一回が危険過ぎてそれ以来やってないから3年生も初めてだね」
櫻井「ちょっと…なんだよ?」
佐藤「…なつかしかったんで」
校長「おめえら!!いまこの時を楽しめよ!!」
生徒一同「おおおおおお!!!!!!」
櫻井「記憶もないのになつかしいってなんだよ?」
佐藤「よくわかんないです。でも…もしかしらここに…」
枝加「佐藤さん!!飲み物いります?」
佐藤「え…ありがと…」
枝加「麦茶と粗茶とこぶ茶と緑茶と抹茶がありますけどどれにします?」
カトウ「全部茶かい」
佐藤「え…じゃあ…麦茶で」
枝加「どうぞ。みなさんもいります?」
櫻井「くれるの?。じゃあオレは抹…」
部長「わたしは抹茶をもらおうかな」
櫻井「部長は抹茶か…だったら粗…」
カトウ「粗茶ちょうだい」
櫻井「じゃあ緑…」
マヤ「わたしは緑茶で」
枝加「どうぞ」
櫻井「それならオレは余ったこぶ茶を…」
枝加「で、余ったこぶ茶はオレの分っと」
櫻井「………」
部長「ありがとう。いただくよ」
マヤ「いただきます」
カトウ「いただいてあげるんだからね//」
佐藤「…いただきます」
櫻井「…オレの分は?」
枝加「いたのか?幼女強姦犯」
櫻井「それをだれから聞いた!?」
マヤ「あ、わたしが教えました」
櫻井「なぜ!?」
マヤ「わたし的には枝加先輩に頑張って欲しいからです」
櫻井「だからなぜ?」
マヤ「櫻井先輩には荷が重いですよ」
櫻井「なにが!?」
枝加「あの…あんまり怒鳴るとうるさいんで静かにしてもらえません?」
櫻井「あ、ごめんごめん。ってかおまえはあからさまに嫌がらせしてるんじゃねえよ!!」
放送『これより、第一種目を始めます。出場する選手は集まってください』
枝加「あ、オレ行かないと。見ててくださいね!!佐藤さん」
佐藤「…うん」
カトウ「…枝加は積極的なやつだな」
部長「うかうかしてたら取られるんじゃないか?櫻井」
佐藤「…そうだそうだ」
櫻井「…彼女面すんな」
佐藤「なんかいいですね、こういうの。ラブコメみたいで好きです」
カトウ「…っていうか敵4人に囲まれてよく平気でいれるな」
マヤ「そういえば種目ってどんなのがあるんでしょうか?」
佐藤「わたしが出た第一回では生徒一人を除いて全員入院したそうですよ」
カトウ「あ、死んだな、枝加」
佐藤「わたしの代では狩りもの競争や生涯仏競争や青酸カリ食い競争など、あとバトルロワイヤルなどがあったらしいですよ」
カトウ「うん、そりゃあ第一回で終わるわ」
マヤ「むしろいままで学校がつぶれなかったのが奇跡ですね」
櫻井「…っていうか記憶がないのになんでそんなのおぼえてるんだよ」
佐藤「教えてもらったんですよ、茜に」
櫻井「あっそ」
佐藤「今年はどんな種目なんでしょうかね」
放送『これより第一種目、100メートル走を始めます』
部長「ふつうだな」
校長(放送)『はっはっは!!ただの100メートル走だと思ったら大間違いだぞ!!。ちょっと細工をこしらえて実は100.01メートル走なってるんじゃぞ!!』
カトウ「それただの誤差」
佐藤「枝加君はあとどれくらいで出番なんでしょうか」
部長「1年だから最初の方だろうな」
櫻井「…ってかなんでみんなそんな普通でいれるの?」
マヤ「なにがですか?」
櫻井「メグみょんがここにいるのになんでそんな普通でいられるの?」
佐藤「大丈夫です。わたしのことは彩だと思ってくれれば」
櫻井「ざけんな」
部長「まぁまぁ、向こうは手を出して来ないみたいだし、こちらも佐藤が捕まってる以上、手の出し用がない。ここは休戦といこう」
マヤ「そうですよ。無駄に警戒したって疲れるだけです」
櫻井「…でもな」
カトウ「無駄な警戒なんてさっさと解けよ。…じゃねえと向こうもシッポ見せねえだろ」
櫻井「………」
マヤ「あ、枝加先輩が走りますよ」
パンッ!!
カトウ「さすがに速いな…」
櫻井(ショッカーだから適合者ほどじゃないにしても運動能力上がってるからな)
女子生徒「キャアアアア!!!!枝加君かっこいい!!!」
カトウ「………」
女子生徒2「こっち向いてええええ!!!」
櫻井「………」
カトウ 櫻井「黄色い声援だとおおおおおお!?!?!?!?」
カトウ「そんなバカな!!。この小説に黄色い声援なんてありえない!!」
櫻井「主役のオレだってねえぞ!!オイ!!」
部長「モテるな、枝加は」
カトウ「ば、バカな…この小説にモテるキャラなんて…」
櫻井「主役のオレだって別にモテないんだぞ!!」
マヤ「枝加先輩は人気がありますからね。まぁ、そのくらいでないと主役の恋のライバル役は務まりませんからね」
枝加「佐藤さ~ん!!見てくれました!?」
佐藤「うん…かっこよかった」
カトウ「しいいいいいかあああああああああ……」
櫻井「きさまというやつはあああああああ……」
枝加「…なにか?」
カトウ「『なにか?』ですってどうなさいます?奥様」
櫻井「おやりになさってけっこうよ」
カトウ「奥様からお許可をいただきましたわ、だからおボコらせていただきますわ」
マヤ「そんなにモテたいならカトウ先輩もなにか種目出ればいいじゃないですか。適合者ならきっとモテますって」
部長「そうだそうだ。なにか出ないのか?」
カトウ「出るよ!!玉入れに!!」
枝加「プッ…」
櫻井「いまこいつ笑ったぞ、いけないんだ…ボコしてやりたい」
カトウ「ほんとだ、枝加君が吹いたぞ…殺してやりたい」
佐藤「…だったら次の種目で決着をつけたら?」
櫻井「次の種目?」
佐藤「…借り物競走」
櫻井「借り物競走?」
佐藤「うん…」
カトウ「よっしゃ!!勝ってモテモテになってやるぜ!!」
櫻井「べつにいいけど…これモテるのか?」
マヤ「まぁ、アレですね。紙に書かれたお題を誰かに頼んで借りて来る競技ですね」
カトウ「よっしゃ!!媚びるのは得意だ!!」
櫻井「…モテるのか?それ」
佐藤「…枝加も」
枝加「オレもっすか…」
佐藤「出てよ…」
枝加「え~…じゃあもしお題が彼女だったら借りてもいいですか?」
櫻井「は?」
枝加「借りるだけっす、借りるだけ」
佐藤「えーっと…」
枝加「じゃあ迎えに行くから待っててくださいね。幼女強姦犯なんかに捕まっちゃダメですよ」
櫻井「だれが」
カトウ「行っちゃったけどいいのか?」
櫻井「べつにいいに決まってるだろ。メグみょんなんだし」
マヤ「…っていうかそう考えると枝加先輩ちょっとかわいそうですね」
部長「全部無駄な努力だからな」
佐藤「わたし的には楽しいんですけどね」
カトウ「っていうか彼氏持ちのやつにどんだけ積極的なんだ?あいつ」
部長「それだけ舐められてるってことだな」
マヤ「この競技で一発見せてやった方がいいですよ」
櫻井「…でも借り物競走でしょ?」
放送『位置について…よーい…』
パンッ!!
カトウ「うっしゃああああ!!!!!オレの実力を見せてやるぜ」
櫻井「借り物競走だけどな」
カトウ「オレの媚び力をなめんじゃねえ。さぁ、お題はなんだ?どんなものでも借りてやるぜ!!」
ペラッ…
お題『愛』
カトウ「………」
櫻井「おまえお題なんだった?」
カトウ「…愛、だとよ」
櫻井「…おまえなら借りられるよ、ガンバレ」
カトウ「他人の心配なんてやけに余裕だな。おまえはなんだった?」
櫻井「オレか?オレのはこれだけ人がいれば多分だれか持ってると思うけど…」
カトウ「ふ~ん…で、なに?」
櫻井「覚せい剤」
カトウ「まぁ、こんだけ人数がいるんだからな、一人くらいいてもおかしくは…。ってその前に警察が身柄を借りるわ!!」
櫻井「おまえいま無理矢理うまいこと言おうとしたな」
カトウ「ほっとけ」
枝加「お題なんでした?」
カトウ「おまえはなんなんだよ?」
枝加「賢者の石っす」
櫻井「なんだそれは?」
枝加「そんなのも知らんのか、カスが」
櫻井「てめえはもっと目上の人間を敬えないの?」
枝加「は?年上だからって調子乗ってんじゃねえぞ!!パワハラで訴えるぞ、てめえ!!」
カトウ「パワハラで訴えるやつのセリフじゃねえよ」
枝加「とにかく、賢者の石っていうのはおそらくは比喩的なものでそれっぽいものを借りればいいんです」
櫻井「なるほど」
枝加「カトウ先輩はなんだったんですか?」
カトウ「愛だ」
櫻井「とりあえず女子生徒全員に告白すれば?ひとりくらい彼女になって愛を貸してくれるって」
カトウ「おまえってやつは……天才か?」
櫻井「あたりまえだろ」
カトウ「じゃあ、行って来るよ、愛を探しに」
櫻井「健闘を祈る」
櫻井「さてと…」
オレのお題は覚せい剤だが…
さすがにだれも持ってても貸してくれないだろうな
ってかだれも持ってないことを祈るが…
やはり気が進まないが枝加の言った通り、覚せい剤の比喩的なものを持ってくればいいんだが…
覚せい剤の比喩的なものってなんだ?
覚せい剤って言ったらやっぱ中毒性を持っていてなんか危ない物
…そんなの持ってるやついるのか?
先生「ぐあああああ!!!!!」
KASU「先生!!どうしました!?」
先生「は、反省文が…反省文が切れた」
KASU「反省文?」
先生「だれか…オレに反省文をくれ。オレは反省文がないと生きていけないんだ…」
KASU「それって人としてどうなの!?」
櫻井「…反省文か」
枝加「賢者の石か…」
賢者っていうのは知識や知恵も持った人
あるいは知恵や知識そのもの
そしてその石…
ようするに賢者の石っていうのは知識の塊、あるいは知識の象徴
ここまでくればあとは容易い
知恵の象徴=学校=青春=恋=佐藤さん=可憐かつ美しい=彼氏死ね=佐藤さん
枝加「だからあなたしかいないんです。佐藤さん」
佐藤「え?」
放送『さぁ、借り物競走が始まったのはいいんですけど…いまだだれひとりとして帰ってきません!!』
校長「まぁ、お題がわしが厳選した無理難題だけじゃからの」
放送『おおっと!!選手が三人戻ってきました!!」
櫻井 枝加 カトウ「………」
校長「ほう、戻ってきたか…では、おぬしらの成果を見せてもらおう!!」
櫻井「ボクは反省文と言う名の覚せい剤を持って来ました!!」
枝加「ボクは女神、佐藤さんを連れて来ました!!」
カトウ「ボクは全女子生徒にフラれて来ました!!」
校長「ちょっと待とうぜ。いろいろ謎な部分がある。まず覚せい剤のおまえな、なんで反省文?」
櫻井「反省文とは人の心を狂わす覚せい剤です」
校長「よし、とりあえずおまえが狂ってるっていうのがわかった。で、次に女神を連れて来たやつ、まずおまえのお題はなんだ?」
枝加「賢者の石です」
校長「カスってもないよね!?」
枝加「そんなことない。なぜなら佐藤さんはオレのとっての全てだから!!」
カトウ「万人共通で理解できるもの持って来いよ、おまえら」
校長「そう言うおまえはただの結果報告しかしてねえじゃねえか!!」
カトウ「うるせーな、全女子生徒にフラれたんだぞ?。ってことはオレには始めっから愛なんてものは存在しねえんだよ!!。存在しないものをどうやって持って来いって言うんだよ!?」
校長「そこをなんか考えて持ってくるのがこの競技の趣旨で…」
カトウ「っていうか全女子生徒にフラれたんだぞ!?。それなのに怒鳴られるってどういうことだよ!?アア!?。泣くぞ、コラァ!!」
校長「…ごめんなさい」
放送『ただいまの種目…優勝は加藤勝さんです!!』
枝加「さすがです、カトウ先輩」
櫻井「おめでとう、君には負けたよ」
カトウ「全然うれしくないんだけど!!」
部長「おめでとう、カトウ」
マヤ「やりましたね、先輩」
佐藤「くやしいが…あっぱれ」
カトウ「全然うれしくないんですけど」
櫻井「しっかし…全生徒にフラれるっておまえ…」
カトウ「オレだってビックリだよ。半分くらいは付き合ってくれると思ったのに…」
櫻井「それはうぬぼれてるな、だいぶ」
放送『続いての競技は、女子全員参加のセクシャルハラスメントゲームです』
櫻井「競技名なんて?」
マヤ「セクシャルハラスメントゲームです」
カトウ「なんなの?その心魅かれる名前のゲームは?」
櫻井「だから生徒全員にフラれるんだな、こいつ」
部長「セクシャルハラスメントゲーム、それは太古から、まだ日本が大和と呼ばれていたときから存在していたという」
櫻井「そんな昔から!?」
部長「ウソだよ、バーカ」
櫻井「ウソかい!!」
マヤ「ってかふつう信じないですよ」
櫻井「そうだけさ…。でもこの小説ってそういうの多いじゃん?」
カトウ「で、けっきょくセクシャルハラスメントゲームとはどんな素敵なゲームで?」
枝加「素敵なゲームって…」
校長「え~…説明しよう。セクシャルハラスメントゲーム、略してセクハラ!!」
櫻井「ストレートだな」
校長「ルールは簡単。二つのチームに別れて一本の綱を引き合うゲームだ」
櫻井「それただの綱引き!!」
校長「言っておくがただの綱引きと思ったら大間違いじゃぞ!!」
カトウ「自分で綱引きって言ってるよ」
校長「ひとつのチームがさらにふたつに別れて、そのうちのひとつが綱を引いて、もうひとつが距離を置いた場所から走って綱まで行くお助け綱引きじゃぞ!!」
櫻井「だからただのお助け綱引きじゃん!!」
校長「素敵じゃろ?この競技」
カトウ「ああ、素敵だな、おまえの頭が」
部長「よし、じゃあ行くとしますか…」
マヤ「行ってきます」
佐藤「…参ります」
枝加「頑張ってくださいね!!」
櫻井「…枝加斗真」
枝加「………」
櫻井「シカトウマ…」
カトウ「どうした?」
櫻井「しかとうま…鹿と馬…馬鹿」
枝加「…はぁー」
櫻井「なんでため息!?」
枝加「…くだらねえ」
櫻井「くだらねえって、おまえ…これは大発見だろ!!」
カトウ「いや、くだんないぞ、櫻井」
枝加「そうそう、くだらねえよ、不安定で落ち着かない生活の例え」
櫻井「なぜおまえがウキクサの意味を知っている!?」
カトウ「さてと…女子がいなくなったところで聞きますか」
櫻井「なにを?」
カトウ「おまえどういうつもりなんだ?枝加」
枝加「なにがですか?」
カトウ「佐藤のことだよ。櫻井っていう彼氏が一応いるのによくあんなに積極的になれるな」
櫻井「一応ってなんだ?」
枝加「佐藤さんが迷惑がってるならオレだってもうちょっと控えめになりますよ。でもそんな素振りはないし、なにより彼女に手を出されてるのに黙ってる男が彼氏だなんてオレは認めない」
カトウ「だってよ、もっと頑張れよ、櫻井」
櫻井「おまえな…」
枝加「はっきり言うぞ。オレはおまえが大嫌いだ」
櫻井「ほんとはっきり言うな…」
枝加「こんなやつに佐藤さんをまかせてられない。だからオレがもらう」
櫻井「はー…勝手にしろ」
放送『それではこれよりお助け綱引きを始めます』
カトウ「始まるぞ」
櫻井「ってか放送もお助け綱引きって言ってるぞ」
バン!!
生徒「エイオー!!エイ…キャ!!」
バン!!
放送「勝負あり!!」
櫻井「はや!!」
カトウ「やけに早く終わったな」
枝加「あ、戻って来ましたよ」
櫻井「やけに速かったね」
マヤ「いや、まぁ…」
マヤ 佐藤「なんかめんどくさかったから本気出しちゃって…」
カトウ「適合者がふたりしてなにやってんだか…」
マヤ「しょうがないですよ。負けた方が悪いです」
部長「そういうことだ」
放送『これより、玉入れを始めます。選手は集合してください』
カトウ「よし、オレの出番だな。みんな見といてくれよ」
櫻井「よし、トイレの休憩の時間だな。みんな行こうぜ」
カトウ「人の話聞いてた?」
玉入れ終了
カトウ「見てくれたか?オレの活躍」
櫻井「おう、見てた見てた。トイレから見てた、おそらく」
カトウ「それはおそらく見てないってことだろ」
部長「別にどっちだっていいだろ。どうせ大した活躍もしてないんだろうし」
カトウ「なに言ってんだ!!。すごいことになったんだからな、玉入れ」
櫻井「すごいこと?。玉が全部カゴに入ったとか?」
カトウ「違えよ、玉がひとつも入んなかったんだよ!!」
櫻井「確かにすごいな、それは」
マヤ「っていうかけっきょく大した活躍できてないじゃないですか」
枝加「カトウさん…中学のときはもっとカッコ良かったのに…」
カトウ「それはしょうがないことだ。君もいずれはボクのようになるさ」
枝加「なんでこんなんになっちゃうかな…」
カトウ「こんなん言うなや」
佐藤「次の種目は…なに?」
マヤ「次の種目ですか?。次はですね、男子全員参加の桜田北高校の体育祭名物種目です」
櫻井「この学校の体育祭って10年ぶりなのに名物?」
マヤ「まぁまぁ、細かいところを気にする男は嫌いなんでほっとくとして。次の種目は男子全員参加のウナギつかみ捕り競争ですよ」
カトウ「この学校の種目を選抜するセンスが狂ってる」
部長「そんなのずっと前から気づけよ」
校長「ではルールを説明しよう!!」
放送『ルールは簡単、この学校に放てられた一匹のウナギを捕まえて校長のもとに持って行った者が優勝です』
校長「あ、ワシが説明したかったのに…」
放送『ちなみに我らのアホ校長が気違いな機転を利かせて、アナゴを二十万匹放ったのでウナギと間違えることのないように』
櫻井「金の無駄遣いにもほどがあるだろ!!」
校長「アナゴの予算のために第一回から体育祭やらなかったからな…」
放送『ちなみに優勝者には!!。なんと賞金300円が贈呈されます!!』
カトウ「…賞金いくらって?」
佐藤「…300円」
カトウ「お小遣いか!!」
クラスメート「賞金300円だってよ!!。みんな頑張るぞ!!」
クラスメート一同「オオオオオオオオオオ!!!!!!!」
枝加「………」
放送『それでは競技開始の合図を校長に…やってもらおうと思ったけどめんどくさいのでこちらでやらせていただきます』
校長「なぜ!?」
放送『それでは、競技開始!!』
生徒一同「ウオオオオオオオ!!!!!!!」
カトウ「どうするよ?櫻井」
櫻井「アナゴ20万匹の中からたった一匹のウナギを見つけるんだろ?。無理っしょ」
カトウ「オレもそう思う」
枝加「こういうのは正当法じゃ無理です。ここはいっそ近くのスーパーに行って買って来るのが一番手っ取り早い」
櫻井「なるほど」
校長「ちなみに言い忘れたが放ったウナギにはワシの字で『亀』と書いてあるから買って来ても無駄じゃぞ」
カトウ「これなんて言う修行?」
校長「もうひとつ言い忘れたが、ワシの手違いでアナゴの中にアナコンダもまぎれてるから気をつけてな」
櫻井「おまえもはや校長でもなんでもないよ。ただの殺人鬼だよ」
クラスメート「うわああああ!!!!アナコンダだ!!」
アナコンダ「フシャアアア!!!!」
マヤ「…これはいくらなんでもやり過ぎじゃないですか?」
部長「そうだな。死人が出る前に競技を終わりにさせないと…」
マヤ「じゃあわたしたちも参戦しましょう」
部長「そうだな。ウナギを探そう」
佐藤「待って下さい!!。そんなこと言ったってわたしはアナゴとウナギの違いがわかりません!!」
部長「小さな鱗があるのがウナギ、鱗がないのがアナゴだ」
佐藤「小さな鱗…このウナギみたいにですか?」
部長「そう、ちょうどそのウナギみたいに…」
佐藤「でもこれだけじゃよくわかりません。他にヒントはないんですか?」
マヤ「そういえばウナギには『亀』って書いてあるって言ってましたよ」
佐藤「『亀』…ってどんな漢字でしたっけ?」
マヤ「そのくらい知っててください」
佐藤「このウナギに書いてあるみたいな漢字でしたっけ?」
マヤ「そうです。ちょうどそのウナギに書いてある漢字です」
部長「………」
佐藤「よし。これでウナギに関する情報はバッチリです」
マヤ「それじゃあさっそく探しに行きましょう、部長」
部長「…ってかそれ…ウナギじゃない?」
佐藤「…あ、ほんとだ」
マヤ「………」
佐藤「………」
部長「………」
マヤ「さっそく校長のもとに行きましょう」
佐藤「校長、ウナギを持って来ました」
校長「…ダメじゃ」
マヤ「どうして?」
校長「この競技は男子全員参加の競技。故に女性であるそなたらに参加の資格はない」
マヤ「そんな!!」
佐藤「どうしましょう?」
部長「とりあえず校長には性差別の罪で三枚にオロす、社会的に」
校長「社会的に?」
マヤ「っていうか殺人未遂の罪で余裕でブタ箱にぶち込めると思うんですが」
佐藤「それよりどうしましょう?」
部長「適当な男子にウナギを譲ったらどうだ?」
佐藤「適当な男子にですか…」
男子生徒「あ、あれはウナギ!!」
男子生徒2「ほんとうだ!!ウナギだ!!」
男子生徒3「頼む、オレに譲ってくれ!!」
男子生徒4「いや、オレにくれ、あなたごと」
男子生徒5「っていうかあなたが欲しい!!」
部長「だとよ、どうする?」
佐藤「わたしが一番満足する頼み方をした人に譲ります」
マヤ「だそうですよ」
ガヤガヤ
櫻井「…なんだ?このひとごみは」
枝加「なにかあったのか?」
男子生徒「なんでも女子生徒がウナギを見つけたらしくてな。だから一番満足のいく頼み方をしたやつの彼女になってウナギをくれるそうだ」
枝加「なんか変なオプションついてなかったか?」
男子生徒「でもなかなか満足のいく頼み方ができなくてな…」
カトウ「ならば適任はオレしかいないだろ」
櫻井「カトウ…なぜおまえが?」
カトウ「言っただろ、媚びるのは得意だと」
枝加「カトウ先輩…」
カトウ「それに彼女というオプション付きとなると適任者はオレしかいまい」
櫻井「ついさっき全女子生徒のフラれたやつがなにを言う?」
カトウ「じゃあ…行って来る」
佐藤「…次のひと」
カトウ「3年2組出席番号12番!!加藤勝です!!。だれだか知りませんが…好きです!!」
佐藤「はい、次のひと…」
カトウ「せめて返事を聞かせて!!」
マヤ「あれ?カトウ先輩じゃないですか」
カトウ「ってあれ?。ウナギ見つけたの部長たちだったの?」
部長「まぁな」
櫻井「どうだった、カトウ。ウナギ手に入ったか…」
枝加「あれ?佐藤さん」
佐藤「………」
マヤ「真打ちが来ましたね」
部長「そうだな」
櫻井「真打ち?」
部長「櫻井と枝加…果たして佐藤を手に入れるのはどちらか…」
櫻井「趣旨違くない?」
枝加「だったらオレが手に入れてみせますよ」
マヤ「先攻は枝加先輩ですね」
枝加「佐藤さん…」
佐藤「…はい」
枝加「あなたと出会って…オレの人生は359度変わった」
カトウ「それ実質変わったの1度だけだよね?」
枝加「あなたと出会ってから…世界が輝いて見えた。蝉の鳴き声でさえ小鳥のさえずりに聞こえ、小鳥のさえずりでさえ蝉の鳴き声に聞こえた」
カトウ「それはたぶんおまえの頭がおかしくなっただけだよ」
枝加「だから…だから今度はオレが…君を守るよ」
佐藤「………」
枝加「…佐藤さん」
佐藤「…はい」
枝加「…結婚しよう」
カトウ「だから何段階飛ばしとんじゃ!!」
マヤ「さぁ、枝加選手のパフォーマンスが終了しました。佐藤先輩、感想を」
佐藤「意味が分からなかった」
カトウ「妥当な感想!!」
マヤ「これはどうやら後攻の櫻井選手のチャンスじゃないでしょうか?」
部長「そうですね。やはりこれを見透しての後攻だったんじゃないんでしょうか」
櫻井「…ただ単にあの馬鹿が先走っただけだけど…」
マヤ「それでは後攻の櫻井先輩のパフォーマンスです!!」
櫻井「パフォーマンスって…」
佐藤「………」
櫻井「………」
男子生徒「なにためらってんだか…さっさと言えばいいのに…」
男子生徒2「どうせあのふたりって付き合ってるんだろ?」
カトウ(そういえばあの佐藤がメグみょんってことはオレらしか知らないもんな)
男子生徒3「なんだ、もう彼氏持ちだったのか…爆破すればいいのに(男の方だけ)…」
カトウ(好きでもない相手に好きっていうのはあいつのプライドに反するだろうし…だからってここでなにも言わなかったらKYだし…。どうする気かね…)
櫻井「………」
佐藤「………」
櫻井「オレは…佐藤彩が好きだ」
佐藤「………」
櫻井「正直…なんでこんな好きなのかよくわかんない。でも…」
櫻井「佐藤彩が好きだ」
カトウ「プフフ…いいぞ!!櫻井」
部長「これは優勝者は櫻井だな」
マヤ「わたしも異存なしです」
佐藤「…しょうがない」
枝加「…オレは認めないぞ」
佐藤「じゃあ…これをどうぞ」
櫻井「ありがとう」
カトウ「おめでとう、櫻井」
部長「優勝おめでとう」
マヤ「おめでとうです」
クラスメート1「胴上げだろ!!ここは!!」
クラスメート2「よっしゃ!!胴上げじゃあああ!!!!」
櫻井「ちょ…おまえらやめろ!!」
クラスメート一同「わっしょい!!わっしょい!!」
櫻井「ちょ…ちょ…」
クラスメート「おめでと!!」
カトウ「おめでとう!!」
部長「気をつけろよ。せっかくメグみょんからもらったんだから落とすなよ!!」
佐藤「そうですよ。大事に扱ってくださいね!!わたしのニトログリセリン!!」
一同「え?」
コトッ
ドガアアアアアアアアン!!!!!!!!!!!




