どちらかと言うとシリアス
いまから始まるのが本当の第1話です。
いままでのは頭の片隅にでも入れておいてください。
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俺は思う
生きるということは
寝るということだと
冒頭からなに言ってんだこいつ、と思わずひいてしまう人がいるかもしれない
別に深くもなんでもないだろカス、と罵る人もいるかもしれない
それでも俺は思う
生きるということは
寝るということだと
だってアレじゃん、寝ないと死ぬじゃん
つまり寝ないってことは死に一歩前進するってことじゃん
ましてや全身から睡魔を感じてる時に無理して起きるってことは
赤信号なのにスクランブル交差点をホフク前進で渡るくらい危険なことで
死に一歩前進どころか、死に向かって全力ダッシュすることだと思う
だって寝るってことは生物の生命活動維持の最重要項目じゃん
だからいいと思うんだ
たとえ今が数学の授業中であろうが
眠いのなら寝るべきだと思う
サイン、コサイン、タンジェントのことを考えることも大切だとは思う
でももっと大切なことがある
それが生きること
つまり寝ることだ
だから俺は寝る
ただし勘違いしないで欲しい
俺は睡魔に負けたから寝るんじゃない
決して寝たいから寝るんじゃなくて
つまり寝たいから生きてる…あ、間違えた
生きたいから寝るんだ!
誰が止めようと寝るんだ!
生物の生命活動維持の最重要項目を遂行するんだ!
「おい、おーい起きてんだろ、櫻井」
となりの席の加藤から声がするが無駄だ!
俺の睡眠への意思は鋼よりも堅い!…ごめん、鋼はちょっと盛った…発砲スチロールよりも堅い!
「さっさと起きないと寝てること先生にチクるぞ」
「なんでしょうか?」
俺の睡眠への意思は5秒で崩壊した、しょせんは発砲スチロールか…
「暇、何とかして」
「無理、俺、今から生物の生命活動維持の最重要項目を遂行する」
「で、どうやって暇潰す」
どうやら俺の睡眠願望と全力の小ボケは無視されたようだ
「んじゃ、お前は先生に彼氏居るか聞いて来い」
先生男だけどな
「お前は?」
「俺は生物の生命活動維持の最重要こ「先生、彼氏居ますか?」
そんなに嫌いなの?俺の小ボケ
「加藤、それ以上騒ぐならお前を彼氏にして毎日職員室で説教デートするか?」
「せ、先生がいいって言うなら、べ、別に私は構わないんだからね///」
「男のおまえがデレてもキモイだけだぞ」
「べ/べつにそれくらい覚悟してデレてんだからね///」
いや、自粛しろ、そこは
「櫻井、お前は友達として加藤を飼育する義務があるだろ」
「嫌です、そんなことより俺には生物の生命活動維持のさい「黙れ、反省文書かすぞ!」
もしかしたら俺自身かな、嫌われてるのは
キーンコーンカーンコーン
「加藤、お前せいで終わっちまったじゃねーか、責任取って反省文な、放課後作文用紙取りに職員室来いよ、櫻井」
あれ?俺が書く事になってない?
「あれ?お前が書く事になってない?」
加藤と思考判断がシンクロしてしまった、死にたくなった
もしかしたらじゃないね、確実に嫌われてるね、俺
放課後
「先生、短刀直入に聞きます、俺のどこが嫌いですか?」
「好き嫌い以前に俺はソッチの気はないぞ」
俺もねーよ!!
「そうじゃなくて、なんで俺が反省文書くはめになるんですか?」
「ペット(加藤)の不始末を飼い主が責任取るのは当たり前のことだろ?」
「言ってることは正論ですが、生徒をペットと表現することは教師としてどうかと…っていうか人としてどうかと…」
「ほんとうはお前を呼ぶための口実だ」
「やっぱり先生ソッチけ「やっぱり反省文は書け」
「センセイ、ゴメンナサイ、ココロカラハンセイシマシタ」
「わかったよ、30枚で勘弁してやる」
「先生が定年退職するまで待って下さい」
「ところで、お前最近授業態度悪いな、寝てるのが目立つ」
「先生はボクのことよくみてくれてるんですね…先生が女性だったらどれだけ嬉しかったか…」
「バイトでも忙しいのか?」
「先生はボクのプライベートにも興味がおありなんですね…先生が女性だったらどれだけ喜ばしいことだっただろうか…」
「まあ、お前もなかなかの苦労者だからな」
「先生はボクが歩んで来た道のりまでご存知なんですね…先生が女性だったらどれだけ泣いてよろこんだだろうか…」
「その割には部活には毎日行ってるな?」
「先生は放課後までもボクを見つめてくれてるんですね…先生が女性だったらどれだけ神に感謝したことだろうか…」
「別に部活に行くなとは言わんがその時間をバイトに割り当てられないのか?」
「先生はボクのことをそんなにも考えていてくれていたんですね…先生が女性だったらボクの心はどれだけいやされたことだろうか…」
「で、どうなんだ?」
「無理です。おっさんはボクの心の許容範囲を余裕でオーバーしてますから」
「…とりあえず反省文50枚な」
「先生がお墓に入るまで待って下さい」
「で、お前どうすんの?家族から仕送りとかもらえないの?」
「…無理してこの学校入って一人暮らししてますから、これ以上迷惑かけらんないです」
「そうか、でもバイトに明け暮れて学力下がったら逆に迷惑かけちゃうんじゃねーの?」
「………」
「何か譲歩しなきゃだめだろ」
「………」
「今日はもう帰っていいぞ」
「…はい」
「あ、でも反省文は書けよ」
鬼ですか!あなたは
「とりあえず反省文書くべきだな」
「何故だ?加藤よ」
「先生の機嫌を直すためだ!機嫌悪いと俺らにも飛び火しそうだからな」
「保身かよ…でも反省文はお前のせいだと思うが?」
「さて、部室に到着しましたな」
「話をそら「もちろんお前の知ってるように部室には数人の部員がいる」
「2人だけだけどな、そして話をそら「会話文が9割のこの物語に登場人物が増えると言うことは読者はより読みにくくなるわけだ」
「そうですね、でも話を「小説初体験の作者にこのままでも読者に分かりやすく書くことができると思うか?」
「っていうかもうすでにわかりにく「そこでだ!」
聞く気がないなら何のための疑問文ですか?
「今から表現方法を変えさせてもらいます!」
「…まだ物語始まったばっかなのに?」
「気にするな」
「…まだ登場人物3人しか登場してないのに?」
「だからこそだ」
「…まだ男しか登場してないのに?」
「わかってる、早くムサい学校生活を終えたいなら素直に従え」
「わかったよ、どういう風に変えるんだ?」
加藤「こういう風にだ」
櫻井「…まだ授業と説教しかやってないのに大丈夫なのか?この小説」
部長「とりあえず反省文書くべきだな」
櫻井「何故だ?部長よ」
部長「先生の機嫌を直すためだ!機嫌悪いと部活にも飛び火しそうだからな」
櫻井「部長、加藤と思考判断がシンクロしてます」
部長「安心しろ、加藤の存在をなかった事にすればそれは否定できる」
櫻井「…どうやって?」
部長「加藤の戸籍を消す」
櫻井「社会的抹殺!?」
加藤「部長、急にパソコンいじって何してんの?」
部長「気にするな、ちょっと市役所にハッキングしてお前の戸籍を消してるだけ」
加藤「ほんとうに存在消す気なの!?」
部長「安心しろ、もう消した」
加藤?「淡々と言ってるけど大問題だからね!」
部長「誰だ?お前」
加藤?「お願いだから記憶からも消さないで!」
櫻井「黙れ!自称加藤、主役より目立つな!」
加藤?「お前まで敵に回るな!!もしかして反省文の件怒ってるの?」
櫻井「黙れ!戸籍上死人なんておいしすぎるポジションは俺が許さん!」
加藤?「俺も許せねーよ!戸籍上死人ポジション」
櫻井「とりあえず市役所行って住人登録でもして来い!」
加藤?「できんの?」
櫻井「知らん!!」
加藤?「とりあえず行ってきます」
櫻井「部長、ノリでこんなことしちゃいましたけど大丈夫ですよね?」
部長「小説だから大丈夫」
櫻井「ええっと…実は最初から部室にいたけど無口という設定だから発言権を作者に与えられなかった佐藤さん、どう思いますか?」
佐藤「‥‥櫻井‥‥…とりあえず反省文書くべき…」
櫻井「そっち!?」
佐藤「……人生の反省文を……」
櫻井「俺の生きた16年ごと!?」
佐藤「……でも……好き///」
櫻井「登場して三言で告白!!//」
部長「そういうおまえも照れてるぞ。ちなみにわたしは六言目で戸籍を消した」
佐藤「……私……ダメ人間…好きだから///」
櫻井「心をえぐるボディブローをありがとうございます、その理論だとオレは加藤よりダメ人間なの?」
佐藤「……加藤嫌い……名字かぶる……」
櫻井「さすがに加藤に同情してきた」
ちなみに佐藤は女子です、一応部長も
部長「櫻井、今お前失礼なこと考えてたろ、一応って失礼だろ」
櫻井「部長、それは語弊です、だからそんなにパソコンカタカタさせて戸籍を消さないで下さい」
部長「安心しろ、消してるんじゃない、改善してるんだ」
櫻井「…どのように?」
部長「幼女強姦の前科をつけるだけだ」
櫻井「やめて!ダメ人間の最下層に突き落とさないで!!」
部長「しょうがないな…」
佐藤「……残念…」
櫻井「なんで!?」
顧問「みんな来てる⤴?櫻井⤴!とりあえず反省文書くべきだよ⤴」
櫻井「4度目はさすがにしつこい、顧問」
顧問「いや~でもこうでもしないとキャラ立ちしないじゃん⤴?」
櫻井「ハイテイションだけじゃ天才度Sハッカーや無口なダメ人間萌え女子、戸籍上死人の変態の中ではキャラ弱いよ」
顧問「いや~~~でもさ⤴、でもさ…しょうがないじゃん…私はさ…グスっ…ただのさ…グスっ…バカなんだからさ…グスっ…」
部長「顧問………………うたれ弱いハイテイションの人じゃまだ弱いです」
顧問「…グスっ…酷い」
佐藤「…泣かないで、顧問」
顧問「さ、佐藤さん!…ぐすっ」
佐藤「…泣いてる顧問なんて……嫌だよ…」
顧問「…グスっ…私…嬉しいよ…」
佐藤「…キャラかぶりそうで…嫌だよ…」
顧問「もうあなたたちなんか知らない!!」
佐藤「…顧問……どっか行っちゃった…」
櫻井「いつも一言余計だな、佐藤さん」
部長「さて、部員が全員集合してることだし…本題に入ろうか」
櫻井「部長、まだ加藤が居ません」
部長「加藤?誰だ?そいつ」
櫻井「ええっと、一応同じ志を持った仲間です、多分」
部長「さて、もうすぐ新学級が始まる」
無視…
部長「新学級と言えば何だ?佐藤」
佐藤「……ダメ人間が………ハアハア……増えます……ハアハア…」
櫻井「部長、佐藤さんが過呼吸になってます」
部長「新学級と言えば何だ?櫻井」
また無視された
櫻井「ええっと、クラス替…」
部長「そう!!、新入生だ!」
櫻井「聞く気がないなら訊かないで下さい」
部長「新入生と言えば何だ?佐藤」
佐藤「……ダメ人間が………ハアハア……増えます……ハアハア…」
櫻井「部長、佐藤さんのキャラが早くも暴走しそうです」
部長「新入生と言えば何だ?櫻井」
櫻井「ええっと、新入部い…」
部長「そう!!、新入部員だ!」
当たってるんだから最後まで言わせて!
部長「部活動に必要な人数は5人!つまり今のところ我が部は愛好会なんだ」
櫻井「つまり部長は部長じゃなくて会長だったんですね?」
部長「春が終わるころには部活に昇格したいと思っている」
耳ついてますよね?
部長「必要な人数である5人にはあと2人足らない」
櫻井「部長、僕はあと1人だと思いますが?」
部長「そこで我が部の目標は新入部員を2人以上捕獲だ」
多分悪いのはここにいない加藤なんだ、そうだ!あいつが悪いんだ…だから許せ、友よ
部長「明日までにそのための何かいい案を考えて来てほしい」
部長「時に櫻井、とりあえず反省文は書くとして…お前どうするつもりだ?」
櫻井「反省文は絶対なんですね…俺…どうすべきなんなんだろ?」
部長「お前が質問に質問で返すなんて…相当切羽詰まってんだな?」
櫻井「財布で例えるなら残り350円…給料日まであと2週間なのに」
部長「単純に計算して1日25円」
櫻井「三食うまい棒生活も許されないんです」
佐藤「……三食…五円チョコ生活……」
櫻井「4日目で死ぬ自信あります」
佐藤「…大丈夫……私が…愛でカバーする///」
櫻井「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアア愛?//」
部長「落ち着けダメ人間、具体的にどーすんだ?佐藤」
佐藤「……いいバイト…探す…一緒に//…」
…心のどこかで手作り弁当とか期待してた
櫻井「嬉しい提案だけどそれじゃあ結局4日目で死にます」
部長「いや、悪くない提案だ、日払いのバイトがあるかもな、ところで今のバイトの時給いくらなんだ?」
櫻井「550円です」
部長「…東京労働局が定める東京の労働者の最低賃金っていくらか知ってるか?」
櫻井「え~と、500円くらいですかね?」
部長「時給821円。(2003年)」
櫻井「最低賃金なんてあったんですね」
部長「バイトかえた方がいいな、ちなみに今は何のバイトだ?」
櫻井「ピンポン球がへっこんでないかを監視する人を監視する仕事です」
部長「…労働基準法に違反するのも納得だな」
佐藤「……バイト…探そ?」
櫻井「そうしま…」
携帯『幸せなら手を叩こっ!タン!タン!幸せなら手を叩こっ!タン!タン!幸せなら態度で示そうよ、幸せなら手を叩こっ!タン!タン!』
櫻井「あ、メールが…」
部長「今の着メロ!?」
櫻井「そうですよ」
部長「恥ずかしくないか?」
櫻井「どこがですか?」
部長「案外この中で一番変わってるのはおまえかもな…」
佐藤「……メール…誰から?」
櫻井「加藤からだ」
部長「誰だ?そいつ、お前の友達か?」
櫻井「一応同じ志を持った仲間です、多分」
櫻井「部長、住民登録ってどうすればできるんですか?」
部長「どうした?急に」
櫻井「加藤が住民登録の仕方を訊いてきたので」
部長「ふーん」
櫻井「で、どうすればいいんですか?」
部長「とりあえず婚約届けでも出したらどうだ?」
櫻井「絶対違うと思うのは僕だけですか?」
部長「いいからそうメールしろ!おもしろそうだし」
櫻井「部長…いま、あいつは社会的地位を賭けた戦いの真っ最中なんですよ?」
部長「やっぱり幼女強姦犯になるか?」
櫻井「送信っと…」
悪いな、加藤。オレの社会的地位も危ういんだ
佐藤「……櫻井……バイト…探しに行こ?」
櫻井「そうですね、部長も来ます?」
部長「いや、2人で就活デートしといで」
櫻井「デ、デートってそんな大げさな/」
佐藤「………//」
部長「いいから行ってらっしゃい」
櫻井「………」
佐藤「………」
ヤバい、まだ校門も出てないのに空気重い…なんかしゃべんないと
櫻井「あのさ、とりあえずどこ行く?」
佐藤「……まずは…」
携帯『ダ~~メ!ダメ!ダメ!ダメダメダメ!ダメ!ダメ!ダメッダメ!ダダダメ!ダメ!ダ~メ!』
佐藤「……メール来た…」
櫻井「なに?いまの着メロ?」
佐藤「…櫻井に言われたくない…」
佐藤「…櫻井……ごめん…急に用事が…」
櫻井「ええっ!あ、そうなの?」
佐藤「……ごめん…」
櫻井「いや、気にしないで、とりあえず本屋行って求人雑誌でも探してみるから」
佐藤「……わかった」
櫻井「じゃあね」
佐藤「…うん。……いいバイト…見つからないといいね」
櫻井「なんで!!?」
こうして僕の人生初デートが終わった…校門も出てないのに…
本屋
店員「おかえりなさいませ!、ご主人様♡」
櫻井「…すいません、本屋と間違えました」
店員「ごめんなさい、つい癖で…」
櫻井「…どんな日常生活送ってんだ?このひと」
店員「どんな本をお探しですか?」
櫻井「求人雑誌です」
店員「求人…人を求める…わかりました、恋人探しの雑誌ですね?」
櫻井「…わざとですよね?もちろん」
店員「も、もちろんですよ…ええっと…田舎の雑誌ですね?」
櫻井「…人を求めるで恋人探しはわかりますけど…なんで田舎?」
店員「住民が少なくない過疎地域である田舎は人を求めていると思ったからです」
櫻井「そこまで考えられるのにどうして職探しだとわからないんだ…」
店員「ああ、はい!職探しの雑誌ですね?こちらです」
櫻井「職っていうかバイト探してるんだけどね…」
店員「メグみょんのおすすめはこちらの『はたらかバイト』です」
櫻井「メグみょん?」
店員「すいません、昔のなごりです」
櫻井「で、この『はたらかバイト』がメグみょんのおすすめなんですか?」
メグみょん「はい!ご主人様♡メグみょんはそれで立派なメイドになりました」
僕は不安になりました
櫻井「素が出てますよ」
メグみょん「メグみょんって呼ばれるとどうも若気のいたりが…」
櫻井「苦労してますね、がんばれ!メグみょん」
メグみょん「ご主人様もいいバイト見つけて下さいね♡」
櫻井「さて、探しますかな…」
『時給1600円、高校生不可』
『時給1250円、条件、大学生以上』
『時給1300円、18歳以上(高校生不可)』
『時給550円、高校生も募集してます』
『時給400円、高校生大歓迎』
『時給350円、高校生おk』
どうやらこいつらは高校生に労働基準法を守らせる気がないようだ…
『時給80円、高校生でもいいよ』
高校生なめるな!
『時給4500円、いっしょに運ぼう!白い粉』
普通に募集するな!
『時給10000円、僕の妹になってください!やましい気持ちは一切ありません』
やっぱり不安だ!はたらかバイト
『時給3000円(日払い)、とりあえず面接に来てね!高校生も来てね!』
櫻井「時給3000円で日払い…仕事内容は……書いてないな…面接今日!2時間後!場所は3駅隣か…近いな…でも、怪しいな、なんか…」
携帯『幸せなら手を叩こっ!タン!タン!幸せなら手を叩こっ!タン!タン!幸せなら態度で示そうよ、幸せなら手を叩こっ!タン!タン!』
櫻井「もしもし、どうした?加藤」
加藤?『お前に言われた通りに婚約届けを出しても受付の人が受け取ってくれないんだけど?』
櫻井「ところでさ、オレ今いいバイト探してるんだよね」
加藤?『無視すんな、残り550円の貧乏人』
櫻井「残念、350円だ」
加藤?『…いいバイト見つけろよ』
櫻井「でさ、お前さ、高校生でもできる時給3000円のバイトってなんだと思う?」
加藤?『…白い粉運ぶとかじゃね?』
櫻井「それは時給4500円だった」
加藤?『…今日本の将来の終わりを見たな』
櫻井「ショッカーとか居るしな」
加藤?『まぁな。そういえば最近出てきてないからそろそろかもな』
櫻井「またかよ…あいつら死ねばいいのに」
加藤?『嫌いだからって死ねとかいうな、お前らしくない』
櫻井「ああ、そだな」
加藤?『で、話戻すけど時給3000円はやっぱ危ないだろ』
櫻井「いや、でもテレビで墓洗いのバイトが時給3000円って見た事あるよ」
加藤?『それはお持ち帰りするタイプだな』
櫻井「でも、お金ないと俺が死んじゃう」
加藤?『…とりあえず面接だけでも行ったらどうだ?」
櫻井「でもな~危ないやつだったらどうしよ」
加藤?『逃げりゃあいいじゃん、そんときは』
櫻井「まぁ……そうだな!逃げれんかったらお前殴ってあげるよ」
加藤?『素直にありがとうとか言えないの!?』
メグみょん「ご主人様♡!!店内ではお静かに」
櫻井「ごめん!メグみょん!外で話すよ」
メグみょん「さすがご主人様♡!話が早くて助かるにゃ」
加藤?『…お前今メイド喫茶にでも居んの?』
櫻井「勘違いするな!本屋だ!本屋!」
加藤?『…本屋にメイドはいないだろ』
櫻井「俺も10分前までそれが世の理だと思ってた」
加藤?『でさ、受付の人が婚約届け受け取ってくれない』
櫻井「なんでだ?」
加藤?『妻のところが白紙だから無効になると言われた』
櫻井「受付の人にうめてもらえ」
加藤?『いや、無理だろ』
櫻井「加藤!よく考えてみろ!お前は誰だ!?」
加藤?『…か、加藤勝です!』
櫻井「お前のモットーはなんだ!?」
加藤?『人に優しく、自分にも優しく、でも何よりも女性に優しくです』
櫻井「お前の将来の夢はなんだ!?」
加藤?『一夫多妻です』
櫻井「そんなお前がこんなところで迷ってていいのか!?」
加藤?『だめです!!いや、だめだ!!!』
櫻井「最後にもう一度…お前は誰だ?」
加藤?『すべての愛をこの胸に…夢と平和の特攻隊長!加藤勝!!16歳!!!』
櫻井「その通り!!もう迷いはないよな?」
加藤?『ああ!ありがとう、君のおかげだ』
櫻井「気にするな、健闘を祈る」
加藤?『お互いな!あ、それと…』
……携帯充電きれた
メグみょん「おかえりなさ!あ!電話終わったんですか?」
櫻井「すみません、うるさくしちゃって」
メグみょん「次から気をつけてくださいね、いいバイト見つかったんですか?」
櫻井「はい、多分、だからこれ買います」
メグみょん「『はたらかバイト』が1点で370円になります!」
オワタ orz
櫻井「………」
メグみょん「どうかしましたか?」
櫻井「……返事がない、ただの貧乏人のようだ」
メグみょん「え!?」
櫻井「……返事がない、ただの所持金350円の貧乏人のようだ」
メグみょん「もしかして…お金ないんですか?」
櫻井「違います、人生を変える20円がないだけです」
メグみょん「ようするにお金ないんですね?」
櫻井「100人中99人はそう言います、それでも僕は人の荒波に飲まれない人間になりたい!」
メグみょん「…頭大丈夫ですか?」
櫻井「精神病院行ってきます!、あっ、350円じゃ診察もできないや」
メグみょん「ほんとはこういうことはいけないんですけど…特別に」
櫻井「メグみょん…何?この20円?」
メグみょん「勘違いしちゃダメ!ご主人様、この20円はいつかメグみょんに返してね♡」
櫻井「…メグみょん」
メグみょん「面接頑張ってね、ご主人様♡」
櫻井「交通費も貸して!」
メグみょん「……いいけど…いくら?」
櫻井「120円」
メグみょん「どうぞ」
櫻井「ありがとう、バイトがんばってね、メグみょん!」
メグみょん「面接がんにゃってくだにゃいね、櫻井様♡」
面接開始10分前、間に合った、これもメグみょんのおかげだね!
見ず知らずの人間に行きの電車賃を貸してくれる人がいるなんて日本も捨てたもんじゃないな!
ん?見ず知らずの人に行きの電車賃…?
行きの電車賃…?
行きの…?…
………帰りはどうしよ…
やべ、どどどどどどどうしよ、面接落ちたらこのまま一生野宿?
ホームレス高校生?
助けてー!!メグみょーーん!!!
いや!落ち着け俺、たった3駅分じゃないか、歩いて帰れる!
今は面接に集中するんだ!
そうだ!面接のシュミレーションしよう!
まずは名前言って…
その後履歴書出して………りれきしょ…ない…
……もう歩いて帰るシュミレーションしたほうがいいかな?
いや、あきらめるな俺!
100円ショップに行けばあるじゃないか!
あ、お金ないんだった…
いや、もしかしたら部長ならいい案をくれるかもしれん!
携帯は……充電切れてた……
……………もうこのバイト落ちたら白い粉運んで生きようかな…
いや、あきらめるな俺!
まだ時間はあ…
「面接始めます!」
詰んだ…
面接官「それでは面接を始めます」
櫻井「…はい」
面接官「さっそくですがこのバイトに対する意気込みを教えて下さい」
櫻井「…はい、もし面接落ちたら麻薬中毒者を糧に生きようと思います」
面接官「面接合格です、こちらへどうぞ」
…え!マジで?合格?名前は?履歴書は?
…やっぱこのバイト危ない系?
いや!もしかしたらこの面接官のツボに俺の神がかったボケがジャストヒットして俺のこと気に入ったからか?
面接官「どうしました?こちらに来て下さい」
そうか…とうとう俺も神の領域にたどり着いたか、笑いの神の領域に
面接官「えーでは、こちらで眠っていてもらいます」
ドゴッ!!
どうやらたどり着いたのは危ないバイトだったようだ……
………わかってるさ!!うまくないことぐらい!
櫻井「ここどこだ?なぜお前がここにいる?」
加藤?「市役所でさ、…プロポーズしたんだよ」
櫻井「頭大丈夫か?」
加藤?「脳みそが沸騰してるんだと思う、でもプロポーズはお前の命令だ」
櫻井「そういやそんな件あったな」
加藤?「でさ、求婚活動したらさ、警察につかまってさ、アイアムヒアーというわけさ」
櫻井「…求婚活動って何やったの?」
加藤?「ゲリラライブを遂行した」
櫻井「さすがだな、夢と平和の特攻隊長加藤勝16歳」
加藤?「なんか人から言われると恥ずかしい」
櫻井「市役所でゲリラライブって…もしかしたらニュースに出んじゃね?」
加藤?「マジか!?テレビデビューだ!みんなから祝いの言葉もらえるかな?」
櫻井「学校から退学の言葉ももらえんじゃね?」
加藤?「さすがにシャレにならないよな?」
櫻井「いいことあるって戸籍ゾンビ」
加藤?「今日の俺まるでついてない」
櫻井「いや、むしろ憑いてんじゃね?」
加藤?「そういやお前はなんでここに?」
櫻井「バイトの面接に」
加藤?「なんのバイト?」
櫻井「時給3000円で高校生でもできて面接が終わると殴って人を気絶させてここに連れて来る必要があるバイト」
加藤?「俺らの人生、短かったけど楽しかったな」
櫻井「いや、まだわからんぞ!時給3000円で高校生でもできて面接が終わると殴って人を気絶させてここに連れて来る必要がある墓洗いのバイトかもしれん
」
加藤?「人を殴ってる時点でろくな墓は洗えないだろうな」
面接官「これに着替えて下さい」
加藤?「こ、これは全身タイツと覆面!」
櫻井「もしかしたらなんかのショーのエキストラのバイトかもな」
加藤?「ヤバい!全身タイツとか俺の変態心くすぐる」
櫻井「………」
加藤?「どうした?俺のはだかなんか見つめて……ま/まさか/私に//…」
櫻井「背中になんかついてるぞ」
加藤?「そういうお前も背中に変な機械ついてるぞ」
櫻井「なんだ、これ」
面接官「早くしてください」
櫻井「……これ、ショッカーの格好じゃん、よりによって」
加藤?「我慢しろよ、バイトだろ?」
面接官「私語は謹んで、説明している時間はないので車で移動しながら彼から聞いてください」
ショッカー「初めまして、イチマルです」
加藤?「加藤です」
櫻井「櫻井です」
イチマル「それ本名?だめだよ、ここで本名言っちゃ」
櫻井「なんでですか?」
加藤?「役になりきるためとかですか?」
イチマル「役?そうか、君たちは何も知らないのか、今日初めて仕事をするメイドのように」
…メイド?
櫻井「ええっと、確かに今日が初仕事です」
イチマル「まずは本名は言っちゃいけない、メイドだってみんなそうしてるよ」
櫻井「どうしてですか?」
イチマル「敵に情報を与えないためだ、メイドだって身分がばれたら危ないだろ?」
いや、むしろ身分不明なやつを家政婦にしないだろ…
加藤?「あの…さっきから言ってるメイドっていうのは?」
イチマル「僕なりの比喩だ、で、本名の代わりに覆面の額のところに書いてある番号を言うんだ、メイドで例えるなら呼び名だね」
だからなんでメイド!?
加藤?「俺は…210、お前は何番?」
櫻井「211だ」
イチマル「そのまま番号を言うのもいいけど、メイドみたいに工夫した呼び名をつける人もいる、10番の僕なら1=イチ、0=マルみたいに」
櫻井「すいません、ぶっちゃけメイド比喩いらないです」
イチマル「光陰メイドの如し、あまり時間がないから次の説明するよ」
櫻井「メイドをなんだと思ってるんだ?このひとは」
加藤?「とりあえず矢の代わりになる物だな」
イチマル「一番大事なことだからしっかり聞いてね」
櫻井「じゃあしっかり話してくださいね?」
イチマル「絶対に!、絶対に!敵に顔を見られたり命令にさからっちゃだめだよ、ツンデレメイド以外のメイドが客の前で客の悪口を言うくらいだめだよ」
…無視かよ
加藤?「それをしたらどうなるんですか?」
イチマル「爆発します、背中の機械が」
櫻井「……まさに爆弾発言ですね」
加藤?「………」
イチマル「………」
なんでこれは無視してくれないの!?
イチマル「…さ、櫻井君だったよね?君、今…なんて言った?」
櫻井「えっ?ええっと…まさに爆弾発言ですねって…言いました…けど」
加藤?「………」
イチマル「………」
なんでリプレイさせたの!?
イチマル「……君は…もしかして…」
「目的地到着、各自準備をして下さい」
イチマル「今は時間がないな、櫻井君後で話がある、必ず生き残ってくれ」
加藤?「イチマルさん行っちゃったな」
櫻井「あの人の声…どっかで聞いたことがある気がする」
加藤?「今日メイド喫茶居たときじゃないの?」
櫻井「だから本屋だって」
キャンプ場
櫻井「で、どこだここは?」
加藤?「キャンプ場だな」
悪将軍「はっはっは!今遊び盛りで社会の厳しさを知らない青二才のリア充どもに人気のこのキャンプ場は我々ショッカー軍が占拠した!」
櫻井「誰だ?あの変な仮面つけた人?」
加藤?「……ショッカーの親玉」
悪将軍「ショッカーども!一帯にひしめく人生楽しんでるくそリア充どもをとらえろ」
ショッカーたち「キキー!」
リア充「キャーーー!!!」
櫻井「多分リア充嫌いなんだろうな…あの人」
加藤?「…なあ、櫻井よ」
櫻井「どうした?」
加藤?「薄々感ずいていたけど…これ、やっぱ本物じゃないか?」
櫻井「普通、求人雑誌でショッカーを募集するか?」
加藤?「でもよ、お客さんがいるわけでもないし、カメラで撮影もしてないし、
それに……」
櫻井「それに?」
加藤?「いや、なんでもない」
レッド「そこまでだ!!悪将軍!!」
悪将軍「来たな!まもるんジャーファイブ!」
レッド「この世にあふれる悪をぶどうにみたてるなら!きっと俺はそれらを材料にしてできた情熱の真っ赤な赤ワイン!まもるんジャーレッド!!」
加藤?「あのセリフはどう思われます?辛口コメンテイターの櫻井氏」
櫻井「長い、それに例えが悪過ぎてなにが言いたいのかまったく伝わりませんね、7点が妥当でしょうね、もっと短く伝えたいことを一言で表すとよくなるでし
ょう」
ブルー「…ブルー」
加藤?「今のはどう思われます?」
櫻井「今のはいいですよ!伝えたいことが一言で表せてます、70点ですね」
イエロー「生き別れた妹を探すべく、ヒーローなるため三千里!!まもるんジャーイエロー!!」
加藤?「なぜ彼は今ここでシスコン宣言したんでしょうか?」
櫻井「わかりませんね、ただ彼の人生に同情して50点、今度からは妹を探して三千里旅すべきですね」
ピンク「………」
加藤?「彼女に限ってはまさかのノーコメントですね」
櫻井「というかしゃべりらせるなオーラ出てます、80点ですね」
加藤?「意外に高得点ですね?」
櫻井「この場面でまさかのノーコメントというのはオリジナリティがあふれていてすばらしいです」
グリーン「あ/ええっと//みんな仲良く/まもるんジャーグリーン//」
櫻井「3点ですね」
加藤?「なぜですか?」
櫻井「通常恥ずかしがりやは萌え要素なので高得点なんですが…彼の身長を見て下さい」
加藤?「明らかに2メートルを超えてますね」
櫻井「しかも巨漢です、それゆえに気持ち悪さしか残りません」
レッド「5人そろって」
レッド、イエロー、グリーン「「「政府戦隊!!まもるんジャーファイブ!!!」」」
櫻井「ブルーとピンク協調性皆無ですね」
加藤?「というか、戦闘開始してますね、あの2人」
櫻井「ぶっちゃけ正しい判断ですね、あの2人」
悪将軍「そこまでだ!!まもるんジャーファイブ!!」
悪将軍「この見てると俺って負け犬だなって思わすぐらいイチャイチャしてるリア充どもがどうなってもいいのか!」
レッド「く!卑怯だぞ!足が三日間ぐらいほっておいた二日目で洗剤で洗ったイタリアンレストランの餃子のドリアンみたいなにおいの悪将軍!!」
なにが言いたいのかわからんぞ、レッド
悪将軍「ふふ、卑怯とはいい響きじゃないか、そこの余ってるショッカー3人!209番と210番と211番だ!まもるんジャーどもを殴れ!」
櫻井、加藤?、ショッカー(209番)「え!?」
レッド「卑怯だぞ!発酵させた納豆と発酵したヨーグルトを混ぜて発酵させた加齢臭がする悪将軍!!」
どれだけ発酵してんだ?悪将軍
悪将軍「なにが言いたいのかわからんぞ、レッド…どれだけ発酵してんだ?ワシ」
おぉ!悪将軍とシンクロした!どうやら俺も将来に発酵するようだ
悪将軍「さぁ!そいつらを殴れ!」
209「…で、できません!!」
悪将軍「…お前今なんて言った」
209「自分には、罪のない人を殴ることは、できません!!」
悪将軍「そうか、残念だ」
209「すいません」
悪将軍「お前には……死んでもらおうか」
209「え!」
ドオオオオオォォォン
朝、ニュースを見てたのを思い出した
数学の授業、眠りたかったのを思い出した
反省文を書かなければいけないのを思い出した
明日までに新入部員捕獲方法を考える必要があるのを思い出した
メグみょんに140円返さなければいけないのを思い出した
イチマルさんに命令に逆らってはいけないと言われたことを思い出した
知らないショッカーが今爆発したのを思い出した
自分がショッカーであることを思い出した
自分が人を殴らなければいけないのを思い出した
そうしなければ自分が死んでしまうのを思い出した
でもショッカーが嫌いなことを思い出した
ショッカーとして生きていくくらいなら…
……そう思い出した
加藤?「…櫻井?」
櫻井「………」
加藤?「しっかりしろ!櫻井」
悪将軍「さぁ!210番、211番!そいつらを殴れ!さっきのやつみたい爆発したくないならな」
加藤?「櫻井…行くぞ」
櫻井「………」
加藤?「お前がショッカーを嫌ってるのは知ってる!でも命にはかえられないだろ!」
櫻井「ショッカーとして生きるくらいなら…死んだ方がましだ」
加藤?「バカなこと言うな!」
悪将軍「早くしろ!!死にたいのか!!」
加藤?「俺は生きるぞ!!生きる理由があるからな!」
生きる理由?
そんなもの俺にあるのか?
ショッカーになってでも生きる理由が…
加藤?「すいません、失礼します」
レッド「グッ……」
あるわけがない、そんなみじめに生きる理由など…
悪将軍「いいぞ!その調子だ!、さぁ!早くお前も殴れ!!」
加藤?「櫻井!早くしろ!」
どうせこの先も大したものでもないだろう、それならば
悪将軍「早くしろ!」
櫻井「…死んだ方がましだ…」
悪将軍「…お前今なんて言った」
櫻井「ショッカーになるくらいなら、死んだ方がましだ!!!!」
悪将軍「そうか……残念だ」
イエロー「そこまでだ!悪将軍!!」
悪将軍「な!き、貴様いつの間に後ろに…」
イエロー「俺の能力だ、おぼえとけ」
悪将軍「くそ!ショッカーども!退却だ!!」
気がついたら森の中を全力で走っていた
いや、逃げていた、ヒーローから
櫻井「……はぁはぁ…ひとまず…ここまで来れば…」
櫻井「なにやってんだろ?俺」
悪の手先だろ?
櫻井「なんで逃げてんだろ?ヒーローから」
敵だからだろ?
櫻井「なんで泣いてんだろ?」
…こわいからかな?
櫻井「なんでこんなことになったんだろ?」
………わかんない…
櫻井「なんで生きてんだろ?」
ショッカーになってでも…
生きる理由なんて…
櫻井「生きる理由なんて…あるわけない」
イチマル「そんなことはない」
櫻井「…イチマルさん」
イチマル「生きる理由はある」
櫻井「そんなもの…ありません」
イチマル「今は知らないだけだ」
櫻井「みじめでただ無意味に人を傷つける…それでも、生きる理由があるんですか?」
イチマル「それでもある!櫻井くん、君はどうしてそんなにもショッカーが嫌いなんだ?」
櫻井「……………兄が…殺されたからです」
イチマル「…6年前に?」
櫻井「……はい………どうして?」
イチマル「…そうか…とうとう来たんだな…」
櫻井「…なにがですか」
イエロー「ここらに例のショッカーが居るはずだ!さがすぞ!!」
イチマル「くそ、時間がないな」
櫻井「どうしたんですか?急に覆面をはずして……な、中山さん!?」
中山「櫻井君、今は説明する時間がない、ここから逃げて!僕が時間を稼ぐ」
ピンク「…あっちにいる…」
中山「早く逃げて!!」
櫻井「無茶です、一人でレンジャーに挑むなんて…」
中山「大丈夫…そのために覆面をはずしたんだから」
櫻井「えっ!?」
そういえば…移動中の車の中で…
『イチマル「絶対に!、絶対に!敵に顔を見られたり命令にさからっちゃだめだよ、ツンデレメイド以外のメイドが客の前で客の悪口を言うくらいだめだよ」』
『加藤?「それをしたらどうなるんですか?」』
『イチマル「爆発します、背中の機械が」』
櫻井「まさか…自爆!どうして!?僕はそこまでして守るべき命じゃないです!!」
中山「今はまだ知らないだけだ!君じゃないとだめなんだ!!」
櫻井「…なんで…オレ?」
中山「いつかわかる!それまで生きてほしい!いや!生きろ!どんなにつらくても、強く!」
櫻井「待って!中山さん!中山さ~~ん!!!!!」
わけもわからないまま森の中に消えて行ってしまった
ドガアアアアアアアアアアアアアアン!!!!!!!!!
答えはなにも返さずに、大きな爆発だけを残して…






