巨悪を守る正義の門番
Write34
テレビ局
悪将軍「いいのか?人質を全員逃して」
158「はい、無駄に多いと邪魔ですし、彼女一人で十分です」
部長「………」
悪将軍「まだ引きずってるのか?彼らが死んだことを」
部長「…いつまで…いつまでこんなことを繰り返すつもりなんだ?」
158「さぁ?いつまで続くんでしょうね?」
ゼロ「…少なくとも…オレたちが死ぬまでは続くさ」
下等「もしもし?さかもっちゃん?」
さかもっちゃん『どうなってんの?なんで薫ちゃんが?』
下等「ごめん、説明してる時間はないんだ。黙って今から言うものをパシられて
くんない?」
さかもっちゃん『警察官をパシるなんて…なに様のつもりなの?』
下等「警視総監様の孫のつもり♡」
さかもっちゃん『はあ~…それで、なにを?』
櫻井「どこ行ってたんだよ?下等」
下等「物資調達」
森「はやく行きましょう、手遅れになる前に」
テレビ局前
レッド「…薫…」
オレは…これでいいのだろうか…
やつらの言いなりになって…
『158「あなたは黙って…ただヒーローを演じてください、そうすれば、薫ち
ゃんの命は保証しますから」』
迷うな
薫を護るためならオレは
どんな正義でも演じてみせる
櫻井「神崎さん」
レッド「…どうしてここに来た?」
下等「聞くまでもないでしょ?」
レッド「…それもそうだな」
佐藤「…一緒に戦お?」
レッド「…帰れ」
森「どうしてですか!?」
レッド「やつらはオレ一人で来いと言った。それに…」
櫻井「それに?」
レッド「言う通りにしていれば薫の命は保証する、やつらはそう言ったんだ」
下等「だとしら…余計にほっとけない」
レッド「なんだと?」
櫻井「やつらの言いなりのままだったら…けっきょくなんにも変わらない!!ひ
たすら…ただひたすら同じことを繰り返すだけだ!!」
下等「終わらしましょうよ、ここで」
レッド「………」
森「このままやつらの言いなりになったって、部長が助かるとも限りません」
レッド「………」
佐藤「…もう終わりにしよう…偽りの正義なんて…」
レッド「べつにオレは…正義じゃなくてもかまわない。悪の手先だろうが…なん
だってかまわない。ただ…護りたい人がいる」
森「…悪将軍と同じですね」
レッド「そうだな。だからオレはあいつを責める気はない、オレも共犯者だから
な」
下等「神崎さんは…そんなことをしてでも護られる人の気持ちがわかりますか?
」
レッド「…さあな」
下等「部長は…薫は望んでませんよ、そんなこと」
レッド「かまわない。ただ生きていてほしい…それがオレの正義だ!!」
櫻井「でも…終わらてみせる、それがオレたちの正義です」
レッド「そうか…それが君たちの正義か…」
櫻井「…はい」
レッド「正義を名乗ったからには…覚悟を決めろ…」
櫻井「………」
レッド「一応、最後に言っておこう…帰れ」
櫻井「いやです」
レッド「そうか…。なら…かまえろ、死にたくないならな」
ドガアアアアアアアン!!!!!!
下等「櫻井!!!」
レッド「勝負あり、だな」
カチャッ!(刀を首筋に当てる音)
櫻井「………」
レッド「もう帰れ。次はないぞ」
櫻井「帰りませんよ、死んだって」
レッド「…どうしてそこまで…」
櫻井「オレの正義だからです」
レッド「いらん正義だ。薫はオレが護り切ってみせる」
櫻井「やつらに捕われてるのに護れてるんですか?」
レッド「………」
櫻井「やめましょうよ。部長は望んでないです、こんなこと」
レッド「かまわないさ。こうでもしないと薫は生きられないんだ」
櫻井「そんなことないです。部長は強い人です、少なくともオレよりも」
レッド「…そんなことはない」
ギュッ(櫻井が刀をつかむ音)
櫻井「どうして…信じてやってくれないんですか…」
ポタポタ(血が落ちる音)
佐藤「…櫻井?」
レッド「手を離すんだ、無駄にけがをするぞ」
櫻井「大切な人なんでしょう…その人を信じられなかったら…誰を信じるんです
か?」
レッド「櫻井君」
櫻井「大切な人を信じずに、やつらを信じるんですか?やつらの言いなりになる
んですか?」
森「…先輩」
レッド「手を離すんだ」
櫻井「どうしてやつらのために戦って…大切な人を助けるために戦わないんです
か!?」
下等「櫻井…」
櫻井「大切な人なら…」
シュン!!(刀が消える音)
レッド「刀が消えた!?」
櫻井「信じてやれよ!!!!」
バキッ!!(殴る音)
テレビ局
ゼロ「………」
悪将軍「どこに行く気だ?ゼロ」
ゼロ「…ねずみの駆除だ」
悪将軍「だってさ、いいのか?」
158「はい、かまいません。頼みましたよ」
櫻井「…はぁはぁ…」
下等「櫻井が…殴った…」
森「はじめて見ました、櫻井先輩が攻撃するところ」
佐藤「…わたしも…」
下等「でも全然効いてないぞ、神崎さん」
神崎「刀が消えたのは驚いた。君の能力か?」
櫻井「…オレの…能力?」
神崎「…もしかして、自覚なしでやったのか?」
櫻井「………」
神崎「そうか…」
下等「油断するな!!櫻井!!」
神崎「いや、その必要はない」
森「どういうことですか?」
神崎「どうやら君の能力のせいだな」
森「櫻井先輩の能力?」
神崎「いまのオレは…適合者の力がまったく使えない」
佐藤「…適合者の力を…消す能力?」
神崎「どうやらそのようだ。適合者の力が使えないということは…ただの一般人
と変わらない。これでは君には勝てない」
下等「ということは…」
神崎「君の勝ちだ、櫻井君」
森「先輩の初勝利です!!」
佐藤「…よかったね」
櫻井「………」
下等「なんだよ?どうしたんだよ、櫻井」
櫻井「いや…その…もしかしたらなんだけどさ…」
神崎「どうしたんだ?」
櫻井「…オレも使えなくなってるかも…適合者の力…」
櫻井「オレも使えなくなってるかも…適合者の力…」
森「…そういう発動条件なんじゃないですか?」
下等「あんまり話してる時間はねえぞ」
櫻井「えっ?」
ゼロ「………」
佐藤「…ゼロ」
ゼロ「言ったはずだ、次は容赦しないと」
櫻井「そんくらい覚悟してるよ、こっちは」
ゼロ「そうか…なら話は早い」
櫻井「3人は先に行っててくれない?」
下等「なに言ってんだ?おまえ」
櫻井「オレが時間を稼ぐから、その間に部長を」
森「無茶ですよ、それは」
佐藤「…相手は…最強のショッカー」
下等「それにいまのおまえは普通の人間と変わらないんだろ?」
櫻井「大丈夫、作戦があるから」
下等「ほんとか?」
櫻井「ああ…まかせろ」
下等「だ、そうだ。行こう、ふたりとも」
森「無茶しないでくださいね」
佐藤「…櫻井」
櫻井「大丈夫、オレを信じて」
佐藤「約束だよ」
櫻井「…うん」
神崎「櫻井君、微力だがオレも協力しよう」
櫻井「…ほんとですか?」
神崎「…オレも…大切な人を助けるために戦いたい」
櫻井「…ありがとうございます」
神崎「礼を言うのはオレの方だ。君のおかげで目が覚めた、ありがとう」
櫻井「………」
神崎「それで…作戦っていうのは?」
櫻井「ああ、あれですか。あれはうそです」
神崎「…うそ?」
櫻井「はい、いまのオレが先に行ったってできることはたかが知れてるだろうし
、それならここで時間稼いだほうがいいかなって…」
神崎「適合者でもないのに時間稼ぎなんてできるのか?」
櫻井「それはわかんないんですけど…聞きたいこともありますし…」
神崎「そうか…。いいかい、櫻井君、オレたちがいま適合者の力が使えないこと
と君の能力を悟られてはいけないよ」
櫻井「わかりました」
ゼロ「作戦会議は終わりか?」
櫻井「なんだよ、待っててくれたのかよ?」
ゼロ「………」
櫻井「あんたっていろいろ親切だよな、なぜか何回も見逃してくれるし…」
ゼロ「………」
櫻井「オレはおまえが悪い人間とは思えない。理由があるんだろ?」
ゼロ「………」
櫻井「教えてくれよ。もしかしたら、オレも手伝えるかもしれないし…」
ゼロ「オレに…仲間になれと?」
櫻井「そういうこと」
ゼロ「…ひとつ教えてやろう」
櫻井「なんだよ?」
ゼロ「理由がない、そんなやつはどこにもいない」
テレビ局
下等「中に入ったはいいが…どこにいるんだ?あいつらは」
佐藤「…この上の階にいる」
森「どうしてわかるんですか?」
佐藤「…わたしの能力で聴力を上げたらやつらの声が聞こえたから…」
森「…そこまでわかるんですね」
佐藤「…それと金属がこすれる音もしたから…おそらく部長は手錠かなにかを付
けられてる」
森「すごいですね」
下等「手錠ならこの針金でも渡しとけばあとは部長が自分で開けられるな」
森「どうやって渡すんですか?」
下等「オレに考えがある。あいつらがいる部屋の真下の部屋はわかるか?」
佐藤「…あっちの部屋」
下等「あっちか…」
森「それで、考えっていうのはなんですか?」
ゼロ「…その程度か?」
櫻井「…はぁはぁ…」
ゼロ「まだ一発軽く殴った程度だぞ?それでこのざまか?」
櫻井「…ほっとけ」
ゼロ「レッド、おまえは参戦しないのか?こっちは2対1でもかまわんぞ」
神崎「………」
ゼロ「戦う気なしか…ならとっととあいつらを追うとするか…」
櫻井「まだ…終わってねえよ」
ゼロ「粋がるな、弱いくせに」
ドガッ!!
櫻井「ガハッ」
神崎「無茶をするな、櫻井君」
櫻井「でも…一発でも殴れれば…さっきみたいに能力が発動するかもしれないで
すし…」
神崎「だがそれ以上攻撃されたら死ぬぞ、櫻井君」
櫻井「まだ…大丈夫です」
神崎「だめだ、もうボロボロじゃないか」
櫻井「まだ…行けます」
ゼロ「…まだ邪魔をする気か。これ以上は時間をかける気はない、最終警告だ、
退け、さもなくば…殺す」
櫻井「………」
ゼロ「神崎薫を取り戻す機会はこの一回きりではない、ここであきらめたってす
べてが終わるわけじゃない」
櫻井「…なにを?」
ゼロ「だから今回はもう帰れ、命を無駄にするな」
櫻井「…この期におよんでまだオレを生かそうとするのか…やっぱあんた親切だ
な」
ゼロ「………」
櫻井「せっかくのご好意だけどさ、お断りさせてもらう」
ゼロ「そうか…なら」
ゼロ「死ね」
キン!!
神崎「ふー、ようやく力が戻ったみたいだ」
櫻井「神崎さん!!」
ゼロ「…歯向かう気か?」
神崎「オレはもう、おまえたちのために戦わないさ」
ゼロ「そうか…残念だ、おまえも殺さなきゃいけないなんて」
テレビ局
下等「ここが真下の部屋か…」
下等「あんまり時間もないし、さっさと準備するか…」
下等「…とりあえず、この柱にでもつけておくか」
テレビ局
悪将軍「…ゼロが帰って来ないね」
158「…なにをやってるのか…」
悪将軍「ネズミっていうのは誰のことだろうね」
158「…どうやらそのネズミがいらっしゃったようですね」
佐藤「………」
部長「…佐藤」
佐藤「…ひさしぶり、部長」
悪将軍「おお、これはこれは、まもるんジャーピンク様じゃございませんか」
158「おかしいですね、レッドではなくピンクが現れるなんて」
悪将軍「で、まさか君1人ってことはないよね、お仲間は?」
佐藤「………」
158「森カネテも一緒だと思うんですが…ゼロと戦ってるんですか?」
佐藤「………」
悪将軍「まあ、君一人ここに来てもねえ…どうする気だい?ピンク」
部長「…佐藤」
森「部長」
部長「…森…か?」
森「やつらには悟られないようにこれを受け取ってください」
部長「針金か…」
森「それで手錠を外してしばらく捕まったふりをしててください」
部長「わかった」
佐藤「…部長を離せ」
158「離すわけないでしょ」
悪将軍「それよりとっととまもるんジャーピンクに変身したらどうだい?せっか
くの生中継なんだし」
カメラ『ジーー』
佐藤「…おまえらの言いなりにはならない」
悪将軍「連れないな、ピンク」
佐藤「…ピンク、ピンクうるさい…わたしは、佐藤彩だ!!」
携帯『プルルルッルル!!』
森「合図です!!部長!!壁に捕まってください!!」
部長「壁に?」
悪将軍「なんのつもりだ?」
バシュ!!
158「なっ、床が!!」
悪将軍「床が消えただとおお!!?」
ドカアアアアアアン!!!!!!(悪将軍と158が真下の部屋に落ちた音)
下等「よう」
悪将軍「…下等勝」
158「…生きてたのか」
部長「…下等…生きて…た…」
下等「久しぶり、部長。話はあとでゆっくり…。森ちゃん!!部長は頼んだよ!
!」
森「はい!!まかせてください!!。部長!!はやくこっちに」
悪将軍「床を消したのは君の能力かい?」
下等「まあね」
158「わたしは彼女らを追います、下等勝は頼みましたよ」
悪将軍「りょーかーい」
下等「なあ、いつまでその姿でいる気だ?」
悪将軍「あれ?偽者って気づいてた?」
下等「そりゃあな」
悪将軍「まあ、カメラも床が消えたときに壊れちゃったからこの姿である意味も
ないんだけど…」
下等「じゃあやめろよ」
悪将軍「君はこの姿だと戦いずらいのかな?そりゃそうだね、自分のお父さんの
姿だもんね」
下等「ちげえよ」
悪将軍「あれ?ちがった?じゃあどうして?」
下等「目障りなんだよ!!その姿!!」
バン!!
テレビ局
部長「どうなってんだ?あれは」
森「下等先輩の能力でわたしたちがいた部屋の床を未来に送ったんです」
部長「未来に?」
佐藤「…そういう能力」
森「それで…下の部屋で待ち構えてた下等先輩が時間を稼ぐ手はずだったんです
けど…ふたり相手に時間稼ぎは無理だったんでしょうね」
158「………」
佐藤「…森ちゃん、部長、先に行って」
森「あとで必ず会いましょうね」
佐藤「…うん」
158「会えますかね、もう一度」
佐藤「…会う、絶対に。…それより…追わなくてもいいの?」
158「…その必要はありません」
佐藤「…どうして?」
158「どのみち…仕組まれたものですから…」
佐藤「…仕組まれたもの?」
158「…あなたはだまされてるんです」
テレビ局前
神崎「…はぁはぁ…」
ゼロ「………」
キン!!
ゼロ「………」
神崎「くっ……」
櫻井「…あの神崎さんが…押されてる…」
神崎「そんなに強いのに…どうしてやつらに加担する!?」
ゼロ「だからこそ強いんだ、オレは」
神崎「…はぁはぁ…」
櫻井「…くそっ」
どうしてオレは…見てるだけしかできないんだ
櫻井「…まだ戻らないのか」
どうしてオレの適合者の力は戻らない
…もしかして
戻らないのか?ずっと
櫻井「………」
でも一発でも攻撃を当てれば…
神崎さんのときと同じように
ゼロの力をなくせるかもしれない
チャンスを待つ
いや、チャンスを作らなきゃだめだ
でも…どうやって…
テレビ局
カチャッ!!(銃を構える音)
バン!!
悪将軍「自分のお父さんの姿でも容赦しないんだね」
下等「うるせーよ」
悪将軍「さっき君が床を…いや、ここから見たら天井を消した能力、どうやらあ
れは対象に触れてたりしないと発動しないタイプだね」
下等「………」
もうすぐ時間だ
悪将軍「つまり、君に触れるとボクも消される可能性があるから…遠距離攻撃で
攻めるしかないね」
下等「遠距離攻撃?」
やつがいまいる場所から動かしちゃだめだ
悪将軍「この…ナイフでね」
下等「…ナイフ?」
しょうがない、時間を稼ぐためだ、ちょっと話すか
下等「まあ、どんな武器を使おうがおまえの負けは決まってるんだよ」
悪将軍「ほう…どうして?」
下等「オレがなんの罠も仕掛けないでこの部屋におまえを落としたと思ってるの
か?」
悪将軍「罠?」
さあ、10分だ
下等「…くらえ」
シュン!!
悪将軍「えっ?」
ドカアアアアアアアアアン!!!!
佐藤「…だまされてる?」
158「わたしだって…ほんとはこんなことしたくありませんよ
佐藤「…じゃあ…どうして?」
158「大切な人を…護るためです…」
佐藤「…あなたも…脅されてるの?悪将軍のように…」
158「………」
佐藤「…だれに…だれに脅されてるの?」
158「それは…言っても意味がありません」
佐藤「…どうして?」
158「あなたは信じませんから、絶対に」
佐藤「それは…言ってくれないとわからない」
158「じゃあ…話しますね」
佐藤「……だれなの?」
158「それは……櫻井萍です」
佐藤「………」
158「…彼だけじゃありません。加藤勝、森カネテ、そのふたりもです」
佐藤「そんなわけ…そんなわけないだろ!!」
158「あなたは騙されてるんです!!よく考えてください!!櫻井萍、加藤勝
、森カネテ、彼らは三人とも元とはいえショッカーです!!」
佐藤「だからって…」
シンジルナ!!
佐藤「うっ…」
シンジルナ!!
ヤツラハテキダ!!
佐藤「…違う…」
158「彼らはあなたをここにおびき寄せるために、わざわざこんなことをした
んです」
佐藤「…どう…して…」
158「理由は簡単です。彼らがショッカーで、あなたがまもるんジャーだから
です」
ワスレルナ!!
ヤツラガアクデ
オマエガセイギノミカタトイウコトヲ!!
佐藤「…わたしは…正義の…味方…」
158「そうです、あなたは正義の味方です。だから…わたしを…助けてくださ
い」
佐藤「………」
タスケナキャ
コノヒトヲタスケナキャ
ワタシハ
マモルンジャーダカラ
佐藤「違う!!もうやめたんだ!!」
コロサナキャ
ヤツラヲコロサナキャ
ヤツラハ
アクノテサキナノダカラ
佐藤「違う!!櫻井は…櫻井は…」
ワタシノテキダ
佐藤「違う…そんなことない…だって…だって…」
愛してるって、言ってくれたんだ…
佐藤「だから…わたしは信じてる!!だれよりも彼を!!」
158「…そうですか…。やっぱり無理なことなんですね、こんな短時間じゃ…
」
佐藤「…なにが?」
158「あなたを…洗脳することがですよ」
テレビ局
部長「…はぁはぁ」
森「大丈夫ですか?部長」
部長「ああ、心配ない」
森「しっかりしてください、出口はすぐそこですから」
部長「ああ、そうだな…」
森「外では櫻井先輩たちが待ってるはず…です…から…」
櫻井(倒れてる)「………」
森「櫻井先輩!!」
神崎(倒れてる)「………」
神崎「お父さん!!」
ゼロ「…森カネテか…」
森「…ゼロ…」
ゼロ「神崎薫を置いて去れ」
森「…いやです」
ゼロ「…じゃあ、死ぬか?」
森「………」
部長「やめろ、森!!」
森「ここまで来てあきらめきれませんよ」
ゼロ「…そうか…」
櫻井「やめろ…」
ゼロ「言ったはずだ、弱いくせに粋がるなと」
櫻井「…くそ」
森「櫻井先輩は見ててください」
櫻井「…森ちゃん?」
森「わたしだって…戦えるってことを」
テレビ局
下等「………」
『さかもっちゃん「ごめん、きゅうな頼みだったから…これだけしか用意できな
かった…」
下等「拳銃一丁と爆弾が三つ…十分、ありがと、さかもっちゃん」
さかもっちゃん「薫ちゃん…助けに行くの?」
下等「そりゃあね」
さかもっちゃん「今回の事件、警察はまたまもるんジャー任せっていう方針を取
った」
下等「ジジイもなにやってんだか…」
さかもっちゃん「だから…頼んだよ」
下等「わかてる」』
一つ目の柱に取り付けて未来に送った爆弾はもう爆発してしまった
もうふたつの爆弾ももうじき爆発するな…
悪将軍「いやあ…危なかったよ。まさか急に爆弾が現れるなんて思わなかったか
らね」
下等「………」
悪将軍「君の能力はあれかな…触れた物を一定時間後に出現させる、そんな感じ
の能力だろ?」
下等「………」
悪将軍「さて…能力の正体もわかったことだし…あとは君をいたぶるだけだ」
下等「………」
そろそろ二つ目も爆発するな…
ドカアアアアアアアン!!!!!
悪将軍「おっとと…残念、また失敗だ」
下等「………」
あと…ひとつ…
佐藤「はああああ!!!」
ブン!!(ライフルを振る音)
158「………」
佐藤「…くそっ」
158「ずいぶんあわててるようですね、はやく櫻井さんの元に帰りたいんです
か?」
佐藤「…うるさい」
ゼロハサイキョウノショッカー
ハヤクモドラナイト
サクライガシヌ
佐藤「…そうか…これがおまえの能力か…」
158「…さて、なんのことでしょうか?」
佐藤「…さっきから頭に直接聞こえる声…テレパシー能力、それがおまえの能力
」
158「…ばれましたか」
佐藤「…声の正体はわかった…もう惑わされない」
158「たしかにこの場でそれは難しいですね…」
佐藤「…わたしの勝ちだ」
158「それはどうでしょうか?」
佐藤「…どういうことだ?」
158「わたしにはまだ…奥の手がありますから」
テレビ局前
森「…はぁはぁ」
ゼロ「口ほどにもないな…」
森「…ちょっと…強すぎじゃありません?こっちは適合者が3人もいるのに…」
ゼロ「オレはおまえらのようなただの適合者とはちがう」
森「強さの秘密でもあるんですか?」
ゼロ「………」
森「…あるんですね?」
ゼロ「…少し…しゃべりすぎたな…終わりにしよう」
ドゴオオオオオン!!!!!(森ちゃんが吹き飛ぶ音)
森「く……」
部長「やめろ!!」
ゼロ「………」
部長「もう…やめてくれ…わたしのことはいいから」
森「いや…です、ここまで来てあきらめるのは」
部長「…今回だけじゃない、きっとまたチャンスはあるんだ…」
森「でも…あくまで『きっと』ですよね?そんなもの…宛になりませんよ」
部長「だが!!」
森「後悔したくないんです、あきらめた時に」
部長「死んだら後悔もなにもないんだぞ!!」
神崎「薫」
部長「…お父さん…」
神崎「すまなかった。おまえに黙って…ずっとやつらの言いなりになっていた…
」
部長「………」
神崎「だから今度は…おまえを助けるために戦わせてくれ」
部長「…わたしは…そんなこと望んでない…」
神崎「…オレはおまえを助けたいんだ。例え…薫が望んでないとしても」
部長「…でも」
神崎「父親なんだ。それくらいのことはさせてくれ…」
テレビ局
ドカアアアアアアアアアン!!!!!!!!!
下等「………」
悪将軍「残念、また外れだ。これで3個目、後何発残ってるのかな?」
下等「………」
悪将軍「それとももしかして、今ので最後かな?」
下等「………」
悪将軍「戦い始めて…だいたい10分ってとこか…よくここまで耐えたよ」
下等「そうだな…10分経つな」
シュン!!(天井が戻る音)
悪将軍「おお、天井が戻って来たか…。ということはあれか…君の能力は10分
間くらい消せる能力か…」
下等「………」
悪将軍「まあ、戦う直前に消した天井が戻って来たっていうことは…もうあらか
じめ仕掛けた罠はもうないってことだね」
下等「………」
悪将軍「万事休す、だね」
下等「それはどうかな?」
悪将軍「?」
メキメキ
下等「オレがただ何の考えなしに爆発させるわけないだろ」
悪将軍「と言うと?」
メキメキメキ
下等「爆弾によってこの部屋の柱は全てなくなった、つまり、この部屋の構造は
もろくなった」
悪将軍「だから?」
バキバキ
下等「そこに戻って来た天井の質量が加わったら、どうなると思う?」
悪将軍「…まさか!?」
下等「そう、この部屋の天井は…」
バキバキバキバキ!!
下等「崩壊する!!」
バゴン!!
悪将軍「なんだとおおおお!!!!!」
下等「死んで行け、その姿のまま…」
悪人のまま…
シュン!!(下等が未来に行った音)
悪将軍「くそおおおおおお!!!!!!!」
ドガアアアアアアアアアアアアン!!!!!!!!!!!
テレビ局
佐藤「…奥の手?」
158「ほんとはあなたに使いたくなかったんですが…」
佐藤「…なにを…」
158「一応聞いてみますけど…あきらめてくれませんか?」
佐藤「…わかった、なんて言うと思う?」
158「…残念です」
佐藤「…わたしもこんなところで突っ立ってるわけにもいかない」
カチャ(ライフルをかまえる音)
158「大丈夫です、立つことすらできなくなりますから」
佐藤「…なにを…」
オオオオオオオオオオオオォオオオオオォオォォオオオオオォォォォオオオオオ
オオォォオォオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
佐藤「うああああああぁああ!!!!!!!!」
ドサッ(佐藤が倒れる音)
158「ほら、立ってることもできないでしょう?」
佐藤「…な…にを…」
158「わたしのテレパシー能力で、あなたの脳に直接、超大音量のテレパシー
を送りました」
オオオオオオオオオオオオォオオオオオォオォォオオオオオォォォォオオオオオ
オオォォオォオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
佐藤「あああああぁぁあぁあぁああ!!!!!!!!」
158「脳に直接送られた強い刺激…はぁはぁ…最悪、ショック死だってありえ
ますよ…はぁはぁ…」
佐藤「…なら…そんな声…聞かなければいい…」
そう、聞く必要なんてないんだ…
カチャ(ライフルをかまえる音)
撃つべき敵が
見えればいい
それ以外は…いらない
158「まだ立ち上がりますか…はぁはぁ…なら…今度は全力で」
オオオオォオオォオォオオオオォォォオオオォオォォォオオオオオォオオオォオ
ォォオオォォオオオオォオオオォォオオォォオォ!!!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
佐藤「………」
もう、おまえの声なんて聞こえない
佐藤「終わりだ…」
バン!!
158「…やり…ますね…」
ドサッ(158が倒れる音)
158「…どう…して…」
わたしの能力は
発動さして研ぎすました感覚以外の感覚は
それを感じる脳そのものの機能を停止させる
だから…
佐藤「…おまえの声は…わたしに届かない」
だから集中して撃つことができた
でもそれは…感じないだけ
自分をだましてただけ
ごめん…もう戦えない
ドサッ(佐藤が倒れる音)
あとは頼んだよ…櫻井…




