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悪の手先の風上にも置けぬ  作者: なおほゆよ
第1章 悪の手先編
25/95

反逆する悪の手先

Write21


携帯「ただいま、電話に出ることが出来ません。ピーっという発信音の後にメッセージを残してください」


ピー




櫻井「姉ちゃん、おれだけど…。…………いや、用って用はないんだけどさ…その…さ…いい年なんだからさ、その辺の男でも引っ掛けてさ、とっとと結婚でもした方がいいよ」


櫻井「まぁ、急にそんなこと言われてもほっとけよって感じだよね?」


櫻井「おれさ…姉ちゃんの結婚式で…赤飯でも炊いてやるよ」


櫻井「ただの赤飯じゃねえぞ。食べたら姉ちゃん泣くくらいうまいやつ作ってやるよ」


櫻井「だから早く結婚しろよ?それまで俺も…」


櫻井「元気に暮らすからさ。約束だぞ?」


櫻井「じゃあ、楽しみにしてろ、赤飯」




下等「…なんだよ?今の電話」


櫻井「いや…ただの決意表明」


生き続けることへの



下等「…なんじゃそりゃ」






ショッカーアジト


面接官「とうとう来たな、この日が」


158「いよいよですね」


橋本「………」


面接官「作戦の最終確認をするぞ」


面接官「まず、悪将軍を乗せた車を山奥の電波が届かないところへ走らせる。この車を運転するのはわたしだから問題はない」


面接官「他のショッカーたちを乗せた車は別の圏外地域に誘導する。これは158と橋本がやる」


158「こちらは任せてください」


面接官「なお、この際に全てのショッカーを誘導することに決めた」


下等「全員を?」


面接官「森ちゃんの意志を尊重したい。彼女で最後にする」


櫻井「森ちゃんの意志…」


面接官「次に悪将軍だけを乗せた車を爆発させる。これは本人の希望で下等君に爆弾のスイッチを押してもらう」


下等「………」


面接官「もし、この作戦が失敗したら…櫻井君に追撃役をやってもらう」


櫻井「はい」


面接官「何か質問はあるか?」


櫻井「…悪将軍は武器を使うんですか?」


面接官「使うが…常備しているわけではない。いつもは車に入れているから、車を爆発させたらもう使えないだろう」


櫻井「…そうですか」


面接官「他にないか?」



面接官「それじゃあ、櫻井君と下等君は先に移動しておく必要があるから…158、彼らを連れて行ってくれないか?」


158「わかりました」





山奥


ドドドドド!!!!(滝の音)


櫻井「滝の近くなの?」


158「声が聞き取られにくい場所だからです」


櫻井「嫌だな…水源付近は…」


下等「そういえばお前ってカナヅチだったな」


158「それでは、健闘を祈ってます」


櫻井「はい」





ドドドドド!!!!


櫻井「なあ、下等」


下等「なんだ?」


櫻井「なんで爆発役なんて引き受けたんだよ?お前わかってんのかよ?それは人を殺す役なんだぞ?」


下等「言っただろ?俺の手で終わらすって」


櫻井「…なんでそこまでして」


下等「それは…知らない方がいい」


櫻井「なんだよ、それ…」


下等「それよりも、なんだよ?そのお守りは」


櫻井「これは…」


『森「今日わたしと会ったこと、誰にも言わないでくださいね」』


櫻井「お守りだよ」


下等「いや、それはわかってるからね」


櫻井「…ご利益あるらしいよ」


下等「ふ~ん…そういう物を信じるのも悪くないが…もっと信じられる物を貸してやるよ」


櫻井「信じられる物?」


下等「ほらよ」


櫻井「こ、これってまさか…拳銃?」


下等「本物だ」


櫻井「な、なんでお前がこんなの持ってんだよ!?」


下等「いいから持っとけ」


櫻井「…重いな」


下等「そりゃあ、人を殺す道具が軽いわけないだろ?」


櫻井「人を…殺す…」


下等「ただし、勘違いするなよ。お前のは、人を守る道具だ」


櫻井「どういう意味だよ?それ」


下等「使い方によって代わるんだよ」


ブロロロロ!!(車が来る音)


下等「来たぞ、櫻井」


櫻井「………」





車の中


面接官「…エンスト…かもしれません」


悪将軍「こんな山奥でか?」


面接官「ちょっとエンジン見て来ます」




下等「面接官が出て来た」


櫻井「GOサインが出たぞ、下等」


下等「わかってる……じゃあな、悪将軍」



バコオオオオオオン!!!!




ドドドドド!!!!


櫻井「…どうなった?」


面接官「…やったか?」


下等「櫻井」


櫻井「…なんだ?」


下等「お前の出番だな…」


悪将軍「…残念だったな、あともう少しだったのに」


櫻井「…マジかよ」


悪将軍「たった四人でこの俺を殺せると思ったか?」


櫻井「う、動くな!!…動いたら、打つぞ!!」


カチャッ!(銃を構える音)


悪将軍「…いいものを持ってるじゃないか。だが、見えない相手に当たるかな?」


スウッ(悪将軍が消える音)


櫻井「…消えやがった」


面接官「下等君、ここは危険だ!離れよう」


下等「…頼んだぞ、櫻井」




ドドドドド!!!!


櫻井「………」


あいつは…どこにいるんだ?


ドドドドド!!!!


櫻井「………」


ヤバい、足が震えてきた…


そもそもまともに喧嘩したこともないのにいきなり命がけの戦いだなんて…


ガサッ!!


櫻井「!!!!」


……………


櫻井「…そっちにいるのか?」


悪将軍「敵に背を向けてどうする」


櫻井「!!!!!!」


悪将軍「…お前、ケンカもしたことないだろ?」


櫻井「…どうかな?」


悪将軍「その手に持ってる拳銃は本物だな……でも、お前…使ったこともないだろ?」


櫻井「…どうかな?」


…めっちゃ心読まれてる!!


悪将軍「…お前ごときが俺に勝てると思ってんのか?」


櫻井「…どうかな?」


正直、無理


悪将軍「まぁ、なかなか根性はあるじゃないか」


櫻井「…どうかな?」


悪将軍「足は震えてるがな」


櫻井「…どうかな?」


悪将軍「どうかなって…目に見えるくらい震えてるからな、お前」


櫻井「…どうかな?」


悪将軍「いや、だから…」


櫻井「…どうかな?」


悪将軍「………」


櫻井「…どうかな?」


悪将軍「…とっととケリをつけるか」


スウッ!!


櫻井「また消えた…」


ドドド!!


櫻井「………」


…どこだ?


櫻井「………」


どこにいるんだ?


櫻井「………」


どこから来る?


櫻井「………」


ドドド!!


櫻井「………」


どうして悪将軍は襲って来ないんだ?


ガサッ!!


櫻井「!!!!!」


………


櫻井「………」


ガサッ!!


櫻井「!!!!」


………


櫻井「…はぁはぁ」


コワい


櫻井「…はぁはぁ」


もう立ってるだけで…ツラい


櫻井「…はぁはぁ」


正直、もう…


櫻井「…はぁはぁ」


無理


ドサッ!!(櫻井が倒れた音)


なに倒れてんだよ、おれ


悪将軍はまだなんもやってきてないぞ


ただ怖いってだけでこのザマかよ


どんだけチキンなんだよ、おれ


悪将軍「いままで…恐怖で逃げ出す者、暴れ出す者、泣き叫ぶ者…いろんなやつを見たが…」


櫻井「…悪…将軍」


悪将軍「恐怖で倒れるやつは見たことないな」


そうだよな…せめて逃げろよな


悪将軍「まぁ、無理もない。見えない敵っていうのは想像以上に怖いものだ」


敵に慰められてるよ、おれ…


悪将軍「まぁ、無謀なんだよ。たった四人でこの十年も続くショッカーに終止符を打とうだなんて…」


…四人?


悪将軍「ほんと…バカだよ、お前ら」


そうだな…


悪将軍「頼むから…これ以上俺の手を煩わせるなよな…」


ほんとバカだよ…おれたち


悪将軍「…そろそろお別れだ」


ゴメン、みんな…約束、ひとつも守れなかった


悪将軍「じゃあな、大バカ野郎」


情けないにもほどがあるよ、櫻井君


櫻井「…えっ?」


三谷「もうちょっと頑張ろうよ」


櫻井「な、なんで三谷さんが…」


悪将軍「…こいつは驚いたな。なぜお前がここにいる?イエロー…いや、いまは三谷と呼ぶべきか…」


三谷「女神に頼まれた」


櫻井「…女神?」


三谷「マヤが君にお守りを渡したそうじゃないか」


櫻井「ああ…はい、受け取りましたね」


三谷「まったく…ボクが愛情こめて丹精に作った兄妹の壮大なる特別な魂の絆の結晶を君が持ってるなんて…腹立たしいにもほどがある!!!!!!」


櫻井「…なんかすみませんでした」


三谷「まぁ、女神の頼みだ…手を貸すよ、櫻井君」


櫻井(女神って森ちゃんのことだな、多分)


悪将軍「…やっかいなやつが来たな」


スウッ!!


三谷「消えた…。ほら、立て!櫻井君。適合者なんだろ?君も。能力はなんだ?」


櫻井「能力?」


三谷「君の能力だよ」


櫻井「…すみません、特にないです」


三谷「わかった…。櫻井君、よく聞いてくれ」


櫻井「なんですか?」


三谷「ボクが知る限りどんな能力にも制限っていうものがある」


櫻井「制限?」


三谷「能力を使える条件だ。ボクの場合だと特殊なマークの間でしか瞬間移動できない」


櫻井「特殊なマーク?」


三谷「お守りに書いてあっただろ?だからボクはここに来れたんだ」


櫻井「ああ…あのマークですか」


三谷「中には命を削るっていう制限もあるんだけど…10年も能力を使い続けてきたけどまだ生きている悪将軍にそれはない」


櫻井「じゃあ、どんな制限なんですか?」


三谷「それがわかんないんだよ。櫻井君、悪将軍と戦っていて疑問に思ったことは何かないかい?」


櫻井「…正直戦ってないんですけど…」


三谷「それでもいいから何かないかい?」


櫻井「特にないですけど…ただ」


三谷「ただ?」


櫻井「なんで攻めて来ないんだろうって思います」


三谷「…スキをうかがってるんじゃないか?」


櫻井「正直、さっきの俺はスキだらけでした…でも、悪将軍は攻めて来なかった」


三谷「もし…攻めて来れなかったんだとしたら?」


櫻井「えっ?」


三谷「櫻井君、悪将軍は今なにか武器を持ってるか?」


櫻井「…多分持ってないです」


三谷「そうか…。おそらくだが、わかったぞ」


櫻井「ほんとですか!?」


三谷「これでもくらえ!悪将軍」


ポイッ!!


悪将軍「クッ!」


バゴオオオン!!


三谷「やっと出て来たか、悪将軍」


悪将軍「よく場所がわかったな」


三谷「そりゃあな」


櫻井「…なんでわかったんですか?」


三谷「悪将軍、お前…透明人間になってる間、動けないだろ?」


櫻井「えっ?」


悪将軍「………」


三谷「いや、動けないんだったらあの時にレッドを撃てなかったはずだ…正確に言えば移動ができない?…それもなんか微妙だな…」


櫻井「…両足を地面に付けてなくちゃいけない、とか?」


悪将軍「…ふっふっふ、はっはっはっは!!!…よく見破ったな」


櫻井「…よくこんな状況で笑っていられるな」


悪将軍「まさかお前らごときに見破られるとはな…。喜べ、俺の能力を見破ったのはこれで二度目だ」


櫻井「でも、よくそんな制限付きで10年も逃げられたな」


三谷「まもるんジャーは人質救出が最優先だったからな…逃げるスキなんていくらでもあったさ」


櫻井「一応聞いてみるけど…最初に見破ったやつはどうなったんだよ?」


悪将軍「さあな…。ただ…けっきょくそいつは負けた」


三谷「だが…俺たちは違う…。勝ってみせるさ」


悪将軍「できるかな?」





パシッ!ドガッ!(殴り合い)


櫻井「すげえ…」


これが適合者どうしの戦い…


バシッ!!


三谷「ぐはっ!」


櫻井「三谷さん!」


悪将軍「動きが悪いぞ、イエロー。ケガでもしてるのか?」


三谷「………」


悪将軍「図星か…」


櫻井「ケガ?」


三谷「ちょっと…最近戦ったばかりでね…」


悪将軍「言っておくが容赦はしないぞ?」


三谷「知ってるよ」


悪将軍「はあ!」


バシッ!!


三谷「クッ…」


悪将軍「こんなに近距離ならば手榴弾も使えんな」


三谷「…はぁはぁ」


悪将軍「ケガ人は…すっこんでろ!!」


バッゴオオン!!!


三谷「ぐあっ!!」


バッシャアアアアン!!!!!(滝に落ちる音)


櫻井「三谷さん!!!」


悪将軍「まあ…このくらいじゃ死なないだろうな…」


三谷「そういうこと」(瞬間移動で戻ってきた)


櫻井「…大丈夫ですか?」


三谷「…まずいことになった」


櫻井「まずいこと?」


三谷「滝つぼに落ちたとき…武器を全部落としてしまった…」


櫻井「な…」


三谷「それと正直…体の方が限界だ…もうまともに動けない」


櫻井「ちょっと待ってくださいよ!まだなんの役にも立ってないじゃないですか!!」


三谷「君に言われたくない」


悪将軍「絶体絶命だな」


櫻井「今度こそ…終わったな…」


三谷「櫻井君、よく聞いてくれ…ひとつ、作戦がある」








悪将軍「…いまさら作戦会議か?」


三谷「櫻井君!」


櫻井「はい…。…これでも…くらえ!」


ポイッ!!(お守りを放り投げる音)


悪将軍「お守り?ワープマークがついているとはいえ…爆弾もないのにこんなもの投げてどうするつもりだ?」


三谷「爆弾ならあるさ…お前のお手製のな!!」


悪将軍「ま、まさか!?」


三谷「行くよ!櫻井君!」


櫻井「はい!!」


バゴオオオオオオン!!!!!!







【三谷「櫻井君、よく聞いてくれ…ひとつ、作戦がある」


櫻井「なんですか?作戦って?」


三谷「このお守りを悪将軍の足元に投げてくれ」


櫻井「…それでどうするんですか?」


三谷「爆弾を瞬間移動させる」


櫻井「…全部落としたんじゃ?」


三谷「落としたよ、おれが持ってたのは。でも…君も持ってるだろ?」


櫻井「もしかして…背中についてるやつですか?」


三谷「正解」


櫻井「出来るんですか?そんなこと」


三谷「マヤのはできた。ついでにその時に背中から取れると自動で爆発するってこともわかった」


櫻井「成功しますかね?」


三谷「あいつは武器を落としたって聞いて油断してる…それに、もう一つ…秘策がある」】





三谷「…やったか?」


悪将軍「はっはっは!残念だったな!あともう少しだったのにな!」


三谷「…いや、チェックメイトだ」


悪将軍「は?」


カチャッ!!(銃を突きつける音)


櫻井「動くな…」


悪将軍「…いつの間に真後ろに…」


三谷「爆発の直後に、櫻井君も瞬間移動させた」


櫻井「そういうこと。終わりだ…悪将軍」


悪将軍「…ビビリの割には大胆なことをするじゃないか?」


櫻井「どうも」


悪将軍「さて…そんなビビリの君に聞こう…。君は…人を殺す覚悟はあるか?」


櫻井「………」


三谷「ためらうな!撃つんだ!櫻井君!」


櫻井「わ、わかってます」


悪将軍「どうした?手が震えてるぞ?」


櫻井「だまれ!」


三谷「早く撃つんだ!!」


悪将軍「撃てないのか?」


櫻井「………」


悪将軍「なら…手本を見せてやろう」


櫻井「えっ?…ぐはっ!」


三谷「櫻井君!!!」


悪将軍「くっくっく…形成逆転だな」


櫻井「…返せよ、おれの銃」


悪将軍「アホめ、返すわけないだろ」


三谷「クッ…」


悪将軍「今度こそ終わりだ、イエロー」


櫻井「三谷さん」


三谷「なんだ?」


櫻井「三谷さんはもう、逃げてください」


三谷「櫻井君…」


櫻井「諦めましょう…おれたちの負けです」


三谷「…でも」


櫻井「森ちゃんが待ってるんでしょう?守ってあげてください」


三谷「…すまない、櫻井君」


シュン!(瞬間移動)


悪将軍「逃がしたか…」


櫻井「悪将軍…ひとつ、頼みがある」


悪将軍「…なんだ?」


櫻井「おれは殺されてもいいから…他のやつは許してくれないか?」


悪将軍「車を爆発させておれを殺そうとしたやつらを許せと言うのか?」


櫻井「頼む…」


悪将軍「無理だ、お前ら四人には…死んでもらう」


櫻井「やっぱダメ?」


悪将軍「…考えてやってもいい」


櫻井「恩に着るよ…」


悪将軍「じゃあな…」


櫻井「………」


悪将軍「と、言いたいところだが…そこにいるんだろ?出て来い!」


下等「………」


櫻井「…下等…お前、逃げたんじゃ…」


下等「…逃げても意味がないだろ?」


櫻井「…悪い…負けちまった」


下等「見れば分かる」


櫻井「ゴメン…」


下等「謝られてもな…」


櫻井「………」


悪将軍「仲間が殺されたくなかったら…その手に持ってる銃を捨てろ」


櫻井「下等、かまうな…撃て」


下等「………」


カシャン!(銃を捨てる音)


櫻井「…バカ野郎」


下等「………」


悪将軍「手を挙げろ」


下等「………」


スウッ(手を挙げた)


悪将軍「…まずはお前からだ」


下等「………」


櫻井「やめろ…」


悪将軍「じゃあな」


櫻井「やめろ!!」


バン!!!





櫻井「下等…」


下等「………」


櫻井「カトオオオオ!!!!」


悪将軍「人の心配より自分の心配をするんだな」


櫻井「…許さねえ」


悪将軍「あ?」


櫻井「許さねえよ、お前…」


悪将軍「べつに…許されるだなんて思ってねえよ」


櫻井「ふざけんな!!」


悪将軍「暴れんな」


櫻井「ダアアアア!!!!!」


悪将軍「なっ!」


バキ!(殴った音)


櫻井「…はぁはぁ」


悪将軍「驚いた…お前、適合者だったのか…だが」


櫻井「もういっぱつ…」


悪将軍「まだまだ弱いな」


櫻井「ぐはっ!」


ドサッ!!(櫻井が倒れる音)


悪将軍「充分頑張ったよ、お前」


櫻井「…はぁはぁ」


悪将軍「もう楽になれ」


櫻井「…くそ」


悪将軍「じゃあな」


オレの人生ってどんなのだったのかな…


彼女くらい欲しかったな…


でも友達はいた、仲間もいた…


楽しかった


充分、幸せだった


ただ…


みんなとの約束、守れなかった


最低だな、オレは…


最低でゴメン…そして…


櫻井「ありがとう」


バン!!!




悪将軍「グアッ!」


櫻井「…えっ?」


悪将軍「…はぁはぁ…どうして…どうしてお前が生きてる!?」


下等「………」


櫻井「…お前…頭撃たれたんじゃ…」


下等「撃たれたよ、バッチシ」


悪将軍「…なら…どうして…」


櫻井「…不死身か?お前」


下等「そりゃあオレだって頭撃たれたら死ぬよ、ただ…弾が入ってる銃ならな」


櫻井「えっ?」


悪将軍「…どういう…意味だ…」


下等「だから…弾が入ってないんだよ、その銃」


悪将軍「…なに?」


櫻井「…じゃあ、お前…弾が入ってない銃をオレに渡したのか!?」


下等「そういうこと」


櫻井「…なんで?」


下等「理由はふたつ、拳銃っていうのは素人が使える代物じゃない。そしてなにより…櫻井は撃てない、絶対に」


櫻井「なんでだよ?」


下等「チキンだからだ」


櫻井「ってか教えろよ、弾が入ってないって」


下等「囮になればよし、ハッタリになればなおよし…そういうつもりで渡したんだ…教えたら効果半減だろ?」


櫻井「…だからって」


下等「で、あとは悪将軍に撃たれたふりをしてスキをうかがって、隠し持ってたもう一つの銃で悪将軍の腹部を撃った。これで説明はいいだろ?読者の諸君」


櫻井「むやみに読者とか言うな。そしてやっぱりオレに言うべきだった」


下等「言ったぜ。『お前のは人を守る道具』って。でもオレが持ってるこれは正真正銘…人を殺す道具だ」


悪将軍「………」


下等「さてと…悪将軍、殺す前にひとつ…聞いておきたいことがある」


悪将軍「………」


下等「なんのためにショッカーなんて作ったんだ?」


悪将軍「………」


下等「言っておくが…オレは容赦しないぜ」


バン!!!!!


悪将軍「グアッ!」


櫻井「下等!」


下等「止めるな!…オレは…この時のために生きてたんだ…」


櫻井「下等…」


下等「もう一度だけ聞こう。お前の目的はなんだ?」


悪将軍「……残念だったな、小僧」


下等「は?」


櫻井「下等!!!後ろ!!!」


下等「えっ?…グハッ!!」


櫻井「下等!!」


悪将軍「遅かったな、ゼロ」


ゼロ「…こっちはどうする?」


悪将軍「同じように頼む」


ゼロ「了解」


櫻井「グハッ!!」


ドサッ!!


終わったな…今度こそ…

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