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ただ、今は  作者: 山内 義孝
1/1

路地裏で

「ただ、今は」


桜西高校1年生7組 出席番号4番

江東 玲花である僕は、今、ものすごく泣きたい。

理由はない。はずだ。

きっとあれだ。漫画で主人公の親友がしんだからだ。

そうだ。そうにきまってる。

いや、正確にはそう信じたい。

今目の前で起こってることが夢であって欲しい。

今なら自分の何に変えてもこれが現実じゃないことにして欲しい。


欲をいうなら、自分が持っている血の付いたナイフと目の前のヤクザらしき巨漢の亡骸をどこか遠い、遠い所に捨てたい。


でもそれは、できるはずのないこと。

それは自分にもわかってた。

そして、ふとさっきの出来事を思い出した。


〜〜〜〜


学校が終わった帰り道、僕はいつも通り家に帰るのに一番の近道のマンションとマンションの間の薄暗い細道に入った。

…と、突然後ろからかなりの巨漢が、

「お前だー‼お前をコロせば、俺は元に戻れる!」

と、わけのわからないことを大声でわめき散らしながら、僕に猛突進してきた。

僕が驚いたのはそんなことより、

巨漢の手になんと、肉切り包丁をもっていた。

肉切り包丁はあれだ、よくアニメのシェフが持っている、四角く太いやつだ。

「シネーーーー!!!!!」

僕はとっさに顔を両手でかくし、

親の事を思い出していた。

あれ?こーゆー時は意外とながくかんじるんだな。とかよくわからない事を考えていた。

いや、ちがう。

いつまでたっても巨漢は肉切り包丁を僕にふりおろさないのだ。

僕は、何がおきたんだ?と、顔をかくしていた手をおろし、男のほうを向いた。

すると、男は泣いていたのだ。

「すまない。俺にはできないんだ。俺に人はころせないんだーーーーーーーーーーーーー!」

と、巨漢は泣き叫び出した。

不思議に思った僕は、

「あの。どちらさまですか?」

と、自分でもよくわからないほどばかげたしつもんだった。

そして、聞いてはいけなかったしつもんであった。

「あぁ?」

と、巨漢は予想通り怒った。

「お前ってばか?自分の状況わかってる?」

と、男。

「え、えぇ。まぁだいたいわかってます」

おい!僕は何を言ってるんだ?なにを冷静に対処してるんだ。

「ふ、ふふ。お前なら、お前なら殺せるかもしれん。いや、殺さなければいけない。俺の脳が言ってる。ははは。俺にはやっぱり親父の血が流れている!殺し屋の血だ!」

?????

??????????

意味がわからなすぎた。

なんて言ってる?

とりあえず、今分かるのはこいつは僕を殺すのだ。殺したいのだ。

僕はいままで、こいつに恨まれる事をしたのはいつだ?と、考えていた。いや。もともとこんな巨漢見た事ないし、見たらすぐにわかるだろう。

「よし、殺るか。」

と、男は肉切り包丁を強く握った。

僕は実は、みんなに内緒で、合気道をやっている。

でも生憎、こんな巨漢と戦った経験はゼロだ。

だが一応、身構える。

「シネーーーー!!!!!」

さっきも聞いたようなセリフで、

さっきとはぜんぜんちがう、いわゆる捨て身で肉切り包丁をふりおろしてきた。

ビシュッ‼

という音と共に、僕の肩をかすめた。

「ちっ!本気かよ。」

間一髪でかわしながらも男との間を開けていく。

そして隙をうかがう。

と、そのとき男の肉切り包丁が壁に刺さり、抜けなくなった。

「よしっ!」

その一瞬で、僕は男の体をほうりなげた。

男がこけている間になにか武器になるものはないかと探した。

その時の僕はどうかしてた。

そう。あの巨漢がもっていた肉切り包丁を僕は壁から抜き、握りしめ、男に体当たりした。

ブシュウゥゥ!

と、男の体から、血が噴き出した。

「あ、あぁ、やっぱり無理だよ。親父。俺にはできないんだ。」

とだけ言って、男は息をしなくなった。


〜〜〜〜


「はぁぁー。どーすればいいんだ」

僕が涙を流しながら言うと、いつからたっていたのか、同じ高校生ぐらいの子が立っていた。

「っ!」

僕はすぐにその子を殺そうとした。

だが、無理だった。

彼はとても素早い。

2人の僕が全力でかかっても、倒せる気がしなかった。

いや、その前に今の自分を憎んだ。

どうして簡単に人を殺そうとできる。

1人殺したから一緒か?

ばかが。僕はそんなんじゃないだろ。どうしちまったんだ。

「ねぇ。」

とつぜん彼が喋りかけてきた。

「なんだ?」

と、僕は彼を睨みつけながら言った。

「それ、君がやったの?」

と、僕が殺した巨漢を指差した。

「…」

何も言えなかった。いや、言わなかった。考えていたのだ。

今さらかくせるはずがないだろ。

というぼくと、

そうだといえば警察につかまる。

うそをつくんだ!

という僕がいる。

だが、どれだけ本気で嘘をついても、説明のつかない事がある。

そう。服に血がついていたのだ。

ものすごい量の血が。

「あぁ。そうだ。仕方なかったんだ。こいつが僕の事を殺そうとしたからなんだ!」

と、信じてくれるはずもないのに、言い訳をした。していたのだ。

だが、意外にも、あり得ない答えが帰ってきた。

「知ってるよ。そいつは次の僕たちの獲物だったからね。君が片付けてくれた今はひつようないんだけどね。」

と、さっきの男と同じぐらい意味のわからない事を言ってきた。

「あの。」

「大丈夫。死体は彼らが片付ける。君は捕まらないし、逆に報酬金がもらえる。半額だけどね。」

と彼が親指でしめしたところには、影の塊のような「なにか」が、3.4人?匹?いた。

「あれは何なんですか?」

僕が聞くと彼は、

「ナンさ」

「…は?」

「あれ、笑わなかった。まぁいいや。そんなことより、僕たちの仲間にならないかい?」

わけがわからなくなってきた。

なんでこの人は僕の質問を無視して自分の話をしているんだ?

「えーーと。あのー。よくわからないんですが。あと、あなたの名前は?」

と、無視されたのが少し腹が立ったから、逆に質問してやった。

彼は、いや、いやいや、この人、女性だ!

「っっっ‼」

「ん?」

彼女はなにか?といいたげな顔をしていた。

「い、いえ。何も。それより、その、仲間っていうのは?

あっ!わかった。僕が人を殺したのに何も慌てていないし、片付け役の人もいる。そうか。わかった。あなた達は、殺し屋っ。…」

「殺し屋ではない。暗殺屋だ」

僕の話しを最後まで聞かずに勝手に話し始める謎の女は、簡単に暗殺屋と言い放った。

そしてあろうことか、その僕の話しを最後まで聞かずに勝手に話し始める謎の女がリーダーだというのだから信じられるもんじゃない。

この人いつもいろんな人に影でアッカンベーされてるだろうなー。

なんてことを考えつつ、この僕の話しを最後まで聞かずに勝手に話し始める謎の女に見惚れている自分がいた。

「それで、もしその、暗殺屋になる過程でいたら、週に何回集まらなければいけないのかと、仕事一つで報酬はどれぐらいかと、主にどういう仕事なのかを教えてください。」

彼はそんなことはあとにして、という風なそぶりをして、すぐに帰ってしまった。

こんにちわ。こんばんは。そして、おはよう。

この作品は、今後、恋愛要素もいれて行こうと思います。

また、今回の作品で、気になる点や、気に入らない点など、何でも言ってください。

今後の作品のアドバイスとしてつかわさせていただきたいので、是非ともよろしくお願いします。


それでは、次回もよろしくお願いします!

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