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「フラウが飛ばされた…?」
「えぇ、というかアイシャさん今までどれだけポイント横流しされてたんですか!!」
あの後、流石にに引率に疲れ果てた私は、この上フラウの嫌みに触れる気になれず、報告を三人に任せ、殆ど無くなってしまった光の補充にシラーのところに向かった。
戻ってきた私を見て、ほっとしたように髪に触れるシラーに力を貰いながら、半分眠ってしまいそうになっていると、髪の色が金色に戻ったところで
「クロエには無事だといっておくから、戻って寝ておけ」
そう言われて、頼むといって部屋に戻った
そして翌日、クロエの所に顔を出したらエストが部屋に来て第一声そう私に言った
なんでも、報告をした途端フラウは二人を返し、エストに残るように言った後、トカゲを対峙したのはエストということにしないかと言い出したという。
驚きつつも、彼は言葉巧みに彼女の話を聴きだして、どうやら、彼女は私を嫌うあまり私のポイントを他の人間に振り分けていたということをペラペラと喋りだしたという。
興味深げに話を聞く彼に、気を良くしたのか、エスとがそんな事出来るのですかと感心したように驚いてみせると、今回はどのように手続きをするかという所まで話してみせて…、末恐ろしいことにエストはニコニコと笑いながらその話を聞き入れて、証拠になりそうな書類を部屋で記入してきますと言いつつ何枚か手に入れて、そのままシラーのところへ駆け込んだという
シラーはそれを見るなり部屋を出て行き…、何をやったのか、今日にはフラウはいつもの部屋には居なかったという。
「あの様子ではどれくらいポイント操作されていたか、アイシャさん何で動かなかったんですか!?」
「いや、まぁ、困ることはそんなになかったし? というか、そんなことをされていたのか…余程嫌いだったんだな」
「アイシャ…だから、私がおかしいと言っているのに面倒臭がるから…」
クロエにも呆れたように言われて
「まさか、そこまではないと思ってたんだ、出世遅いなーって思っては居たが」
「僕の見学が許されるってかなりの下位レベルですよ! あなたの腕でそれはありえない! 臨時らしいですが新しい采配が、あなたと組んだ人間の口頭の設問会もすると言ってましたよ、僕も当然参加しますからね! 本当に、直前で変わってもらってよかった…」
「はい? エスト、今なんて?」
「え? 大貴族の僕が見学とか言うと逆に気を使われて普段の姿が見られないんです、今回はアイシャさんのリアルな戦闘が見たくて本来の見学者には直前で風邪を引いて貰いました」
にっこり笑いながらそんな事を言うエスト、今までシラーには姿以外は似てないと思っていたけれど、やはりあの世界で生きているだけはある強かさを垣間見せたのだった。
ごめんなさい、切り処をミスった気がします・・
でも、次に繋げてしまうと長すぎるのでいったん切って
続きを上げます