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余白  作者: みちる。
5/7

第2幕⑵

「どうして私が近くにいたってわかったの?」



「2度目の人生の今日、君に会えるはずだった

でも会えなかった僕は少しだけみっともないことしたんだ

帰りに最初の人生で僕たちが好きだったあの本屋に寄ったんだ

君を懐かしみたくてね。

そしたら君の香水のかおりがした。君がいたってすぐにわかったよ」


香りだけで、私がそこにいたことを知っていた。

二度目の人生で交わされなかったほんの数秒が、こんなにも重く、心に深く刻まれるなんて。


私は避けた。

でも彼は諦めなかった。

覚えていた。

そして今、三度目の人生でまた目の前に現れた。


庭の木々の間に差し込む光が、ゆっくり揺れる。

風が吹くたび、過去の記憶がふわりと揺れる。

二度目の人生で作られた余白が、今の私の胸に小さな痛みとして残る。



自分の心に問いかける。

二度目では逃げた私が、三度目ではどう動くのか。

答えは、まだ決まっていなかった。


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