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第2幕
「奈々ちゃんはこれが何度目かおぼえてる?」
唐突に告げられる言葉。
これは…
3度目の人生だ
ようやく思い出す記憶
わたしが彼から逃げた2度目の人生のこと
「これ3度目なんだね…」
うん。と穏やかに頷く彼
忘れていた二度目の人生
胸の奥がぎゅっと痛む。
この研修に私は来なかった。
彼に会うのが怖かったからだ。
出会わなければ離れることもないから。
1度目の痛みが、彼と向き合うことを避けてしまった。
でも彼は覚えていた。
「前回も僕はまた君に会えると思って
もう二度と後悔したくなくて…
たくさん壁もあったんだけど乗り越えた
君だけを待ってた
全て受け入れる準備もできていたんだよ」
そう。でも私は現れなかったんだ。
「君が近くまで来ていたことは気づいていた。でも来なかった。
きっと君も覚えてて、僕に会いたくないんだと思ったから、深追いはしなかったんだ
それが君の選択なら尊重したいと思ったんだ」
息が止まる気がした。
気づいていたのに知らないフリしてくれたんだ。
私のために。
その選択の重みが胸に残る。




