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余白  作者: みちる。
3/7

第1幕⑶

「奈々。ちかいよー」

同僚ゆうちゃんの腕にしがみつきながら施設内を見学する

さっきまで感じてた白檀はもう鼻をかすめることはない


案内係の雨ケ谷りくさん。

彼の声も頭に入ってない。


1時間ほどかけ施設を見学し、

研修室へ移動する。

そして少しの休憩時間



「やっと会えた」

その声が、私の心の奥の余白を震わせた。

私は息を呑み、目を合わせる


「覚えてるの?」


「もちろんだよ」


春の光が影を伸ばし、庭の桜の花びらがひらひらと舞っているのを感じた

柔らかい風に運ばれたその香りが、どこか懐かしく、胸の奥の記憶を呼び起こす。

手を伸ばせば、届きそうで届かない距離。

それでも、目の前にいる彼の存在が再び物語の始まりを告げていた

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