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ミックスブラッドオンライン・リメイク  作者: 鳥井雫
始まりの森編

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罠だらけの遺跡ダンジョン2



 うわっ……やっぱりこのゲーム、宝箱トラップもあるんだな。しかし睡眠トラップって、時間制限のあるイベント中では最悪の部類じゃないのか?

 そう、どうやら見事に引っかかった妖精のファーだが、外傷はないようでただ眠りこけているだけみたい。いや、ログにも“睡眠状態”と出ているので間違いなさそう。


 しかし、自分が引っ掛かっていたらと思うとゾッとするな。睡眠状態がいつまで続くか不明だが、まだダメージ系の罠の方がマシである。

 一方、身体の小さいファーが、ダメージ系の罠に掛かったらと思うとそちらも凄く心配。叩き起こした妖精に、その点は口を酸っぱくして注意するよう(たしな)める。


 ファーは一応、敬礼で承知のサインを返して来るけど本当に分かってんだか。とにかく俺より前に出ないのと、壁や天井のスリットの近くは危ないから近付かない様に言い含めておく。

 などと厳しく叱ってたら、戻り際に今度は炎の噴射系のトラップに思い切り引っ掛かってしまう俺。えっ、来る時は何も反応しなかったのに、何故?


 どうやら、そう言う安心させてのパターンもあるらしい。今度は俺が叱られる番、ファーは腰に手を当てて気を付けなサイとお叱りモード。

 ここは素直に反省しよう、ってか女性に逆らって良い事など何もない。


 そこは実生活で大いに学んでいるからね、人生を潤滑(じゅんかつ)に過ごすコツでもある。そんな事より、この洞窟に入る前に覚えた新スキルの《捻り突き》だけど。

 うん、可もなく不可も無く……普通の初級ダメージ技スキルである。SP消費が割と低いから、使いやすいかなとも思ったけど。


 ダメージもそんなに高くないので、必殺技と呼ぶにも躊躇(ためら)われると言う。トドメの一撃にも不十分な威力で、ちょっと切ない気もする。

 まぁ、スキルPはまだ結構あるので、その内に新しい技を覚えるとして。スロットが(あふ)れそうになったら、外すスキル技の一番候補ではある。

 その程度の技でしかないので、あしからず。




 何気に殺意が高い遺跡内を、分岐に苦労しつつ奥へと進んで行く俺たち。宝箱の回収は合計3つで、まずまず儲かったとだけ報告しておこうか。

 その中身だが、初心魔術師の服や帽子や杖、マナパウダーや『炎の術書』など魔法使い系の品ばかり。魔術師を目指す人用のボーナスステージなのか、元が魔術師の住んでいた遺跡なのか。


 判然としないが、どうやら無事に上階の探索は一通り終わった様子。そして目の前には、下階へと向かうスロープを現在発見した所。

 何故階段で無いのか気になるな、これもひょっとして罠への布石なのか……などと考えていたら、案の定スロープの中間地点で何かの作動する音が。


 そして転がり落ちて来る、直径1メートル程度の石の球が3つ。定番の坂道でのトラップだが、()まってみた立場としてはあまり嬉しくない。

 飛び越えるべきか下まで走るべきか、慌てながらも判断を迫られる俺。ファーも慌てている様子、俺にしがみついて宙に浮かせようとしてるのか?


 それは無理だってば、完全に重量オーバーですよ? ただまぁ、結局はファーのご厚意に乗っかって、宙への避難を選択する俺であった。

 そんな訳で、2個は何とかジャンプ回避出来たけど、最後の石の球には直撃ダメージを受けてしまった。危機が完全に去ったのを確認後、小さくないダメージをポーションで回復。


 そんな現状だが、何とか無事(?)に下層へは辿り着けた。イン時間を確認すると、もう既に2時間半が経過して残りは1時間とちょっと。

 ヒーリング時間を節約しつつ、罠に注意しながら俺は下層の探索に励む。そしてまず出遭ったのが、妙な形の守護ゴーレムの群れだった。


 いや、この遺跡エリアの警備ロボと言い表すべきなのかな。まるでお掃除ロボみたいに、通路をすいーっと這って進んで来ている。

 ついでに壁の下のスリットから、新手も湧き出ている模様。これで敵の数は6体となって、なかなかの勢力でこちらに襲い掛かって来る警備ロボの群れ。


 殴ってみると、なかなかに硬そうな感触。しかもコイツ等、攻撃方法が割と豊富で扱いに手間取ってしまう。いや、種類別に一定の攻撃しかして来ないんだけど。

 それが3種類いて、チームを組んで襲って来るのだ。


 前衛は近接攻撃で、低い位置からカッターのような剣を生やして回転攻撃を仕掛けて来る。これをぴょんと飛んで避けるのだが、それがなかなか大変だ。

 何故かファーも、隣でぴょんと避ける仕草を真似してるし。君は宙にいるんだから関係ないだろ、むしろ飛んで来る魔法と飛礫(つぶて)に注意して!


 そう、もう2種類は投擲と魔法がセットされているみたいでこれが厄介。何しろ、こちらが近接攻撃を避けた途端に飛礫と魔法が飛んで来る極悪仕様。

 こちらは棍棒に持ち替えて、とにかく近接しての《ブン回し》を多用しての範囲攻撃で対抗する。通路がそんなに広くないので、部隊数が多くても囲まれないのが幸いである。


 それにしても硬いな、1機倒すのもなかなかに大変だ。ル○バ強いな、上の層の敵とは大違い。位置も超低いから、攻撃を当てるのも一苦労。

 何とか2機ほど倒した時点で、こちらのHPも半分を割ってしまった。苛々も次第に溜まって来て、ええぃ水晶玉を使ってしまえ的な流れで範囲攻撃を敢行。


 これが超ダメージを叩き出した、向こうは電気製品っぽいので、コイツ等は恐らく雷属性だったのだろう。使用したのは、さっき拾った土の水晶玉……つまりは、弱点属性?

 うひょおっ、これはテンション上がるな!


 例えるなら、吸い込み口に土の塊が詰まった時みたいな動作不良なのかな。とにかく弱点を知れたのは大きい、これ幸いと調子に乗って、もう1個を追加で投下してやる。

 じりじり削られるよりは、短期で決着をつける方が得に決まってる。残った4機の護衛ロボも、この追い込みに既にヨレヨレ状態。


 それを上から叩いて行って、破壊王ここに降臨とのテンションで戦闘を続行する。そんな感じで、難敵の群れをようやく撃破に至った。

 やれやれ、硬い敵の群れに囲まれるとなかなかに辛いモノがあったなぁ。低い位置からの攻撃も、慣れてないのでかなり大変だった。



 そして休憩後に探索の再開……おっとまた分岐だ、下層もアリの巣状態なのか。またマップを確認しながら、探索をしなきゃの面倒なパターンだな。

 ところで呼び出さずに示されるこの簡易マップ、明らかに昨日と違う……ってか、昨日までは無かったですよ、こんな便利な機能。

 ひょっとして『探索のコンパス』の影響かな、この光点は宝箱の表示?


 だとしても、一応遺跡の中は一通り廻っておきたいかな? その情報だけを盲信して、大事なアイテムとか情報を取りこぼすのは戴けない。

 時間が本格的にヤバくなったら、目的地に一直線でいいかなって思う……そもそもここでの目的も、探索って事でハッキリしないんだけどね。


 そして目の前にはまた分岐だ、ただしマップも割と埋まって来てそろそろ大詰めかな。この調子で、出遭った敵も全て倒して進むべし。

 罠も全部暴いてやるぜ、そんな感じで探索を続行して行く俺たち。そんな感じで新たなトラップを2度味わったり、護衛ロボのチームを3つ倒したり。

 インしてそろそろ3時間、残り時間が気になり始めた。




 下層の探索も佳境を迎え、ようやく最後の突き当たりの部屋へと到着した。そこを護っていた大型ゴーレムを、俺は問題なくサクッと倒し終える。

 コイツは下の洞窟の奴と性能は同じだった、やたら大きくて鈍いパワー型。


 そんなゴーレムが護っていたのは、2つの大小の宝箱だった。1つは普通のタイプで、海岸の洞窟やこの遺跡エリアで散々に見慣れた奴だ。

 もう1つは、やたら薄汚れていて箱のサイズが一回り大きい。何だろうこの使い込まれた感、そしてこの違いに意味はあるのかな?


 取り敢えず開けてみようと近付いたら、ファーがいきなり警告を発した。ビターンと俺の顔に貼り付いて、彼女が異変を察知した事を知らせて来る。

 それが何なのかは、割とすぐに判明した……ってか、目の前の古びた宝箱が勝手にパカーンと開いて、中から甲殻で覆われた節足動物の脚が何本も飛び出して来る。

 その鋭い突きを、危うくまともに浴びそうに。





 ――何とビックリ箱だ、その驚きを俺は存分に味わう破目に。








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