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11話 両思いの大事な彼女に薬が盛られていたんだが

 翌朝、氷スライムから取れた粘液を何やかんやしてゲル状にした熱冷ましシートを額にべっと貼ってダリアは仕事部屋に出勤していた。


 昨日の晩起きたことは師匠に全て報告している。キス以外!!!!

 ロシィに告白されたことも報告したが、あいつの魔力じゃ記憶に作用させる魔法なんてかけられないと首を傾げるばかりだった。この世界では、使える魔力量は努力しても持って生まれた分からあまり増やすことはできない。ロシィの魔力量は宮廷魔術師になれるくらいなので低いというわけではないが、師匠であるオリヴァーほどの大魔術師であっても特定の人物の記憶だけを永続的に忘れさせるなんてことはできないらしい。


 オリヴァーは基本放任主義だ。楽しい事になりそうな時や助言が欲しければ前もって言えとは言われているが、基本的には自分で対処して、結果だけ報告しろとダリアに言う。あまりに頼りすぎると怒られそうなので、今回もあくまで報告だけにとどめた。


 ……ロシィが犯人ではないのだろうか。

 今日も魔法薬を作るためかき混ぜ棒で鍋をかき回しながらダリアは考え込んでいた。この時間は考え事をするにはちょうどいい。


「……ダリア、お前具合悪いんだって?」


 まさに今考えていた本人の声がして、びくっと肩が跳ねた。

 物置部屋の入り口を見ると、心配そうな顔をしたロシィが立っている。


「……まだ熱あんの。おでこのそれ」

「び、微熱ですし。今日は先輩のお仕事手伝うって言ってましたし……」

「なに、俺のために来てくれたの?」

「……はい」


 昨日ロシィのことを手伝うと約束してしまったので、こればっかりはダリアの性格上しょうがない。万一ロシィが犯人だとしてもまだ可能性の段階だし、相手の様子を伺うのにもちょうどいいと思っていた。


「……お前本当にいい奴だわ」


 なんだか思い詰めたような顔でロシィはつぶやいた。


「はぁ……」

「微熱だけ?具合悪くないの?」

「はい」

「……そっか。ならいいんだけど」


 ちょっと怖くてロシィの顔は見れず、ダリアはひらすら鍋だけ見た。


「先輩……えっと、届いたんですか、材料」

「届いた届いた。うちの国海ないから海産はほんと届くの遅いよな。ダリア向こうの調合部屋には行きたくないだろ?ここで作ってもいい?」

「……はい。今大鍋準備しますね」

「さんきゅ」


 それから、物置部屋で2人で作業を続けた。

 相変わらずロシィはよく話しかけてくるが、ダリアがあまり話すのが得意ではないので、相槌ばかりで会話はあまり弾まない。それなのにロシィは楽しそうだった。


 ……ノルディックにひたすら話しかける自分を見てるみたいだ。

 状況は同じではないし、ノルディックもダリアのことを好きと言ってくれているし、手で隠されて見えなかったけどキスだってしてくれた。……でも、なんだか自分もロシィも哀れに思えた。

 がしゃん、と大きな音がした。ビクッとしてダリアが音のした法をみると、ロシィが作業台のフラスコを倒してしまっていた。しかしロシィは特に何も言うことなく片付けをしている。


「先輩大丈夫ですか?お疲れですか」

「ああいや、別に。つい」


 ロシィはいつも小さいミスがあるが、出来上がる魔法薬はいつも正規の質を保っているのだ。……この人が師匠をも超える大魔法なんてやっぱり使えないだろうなぁ、なんて考えながら薬作りを手伝っていたら、二人で分担したこともあってあらかた魔法薬は出来上がってきた。これなら納期も間に合いそうだな、と思っていると、ロシィがじーっとこっちを見ているのに気がついて、慌ててダリアは下を向いて顔を隠した。


「ごめん。本当に助かった」

「いえ……」

「俺本当にお前のこと尊敬してて。どんな魔法薬も質がいいのしっかり作るし、自分で調合も考えるし。……オリヴァーさんの弟子だし。本当にすごいと思ってて」


 伏せたばかりの顔をあげてちらっと彼の顔を盗み見ると、真剣な目をしていた。


「初めオリヴァーさんの弟子が入るって聞いた時はもっと優秀そうな天才的肌の男だと思ってて。いざ会ったらこんな小動物みたいな……ちっさくてびくびくしてて絶対顔も見せない小柄な女子ですごく驚いて。人が怖いから別室作業しますとか班長に聞いた時はどんな暗いヤツなんだよって……でも、すごい魔法薬作るし仕事はちゃんとするし、髪ピンクだし、ぜんぜんその、可愛いし。驚いて」

「っあの!でも私、わっ、わたし、あの、わたし」

「……なんだよ」


 恥ずかしいのと困惑するのでダリアはそれ以上聞いていられなくて、つい大声が出た。


「っか、彼氏いるので!!付き合えませんからっ!!師匠も知ってます……!!」


 思い切って宣言した。続けて、今回はオリヴァーも知っている仲だとも伝えておく。もしもロシィが一連の事件に関わっているのならこれはかなりの脅しになると思う。


「……っはあ?」


 ロシィは驚愕の表情を浮かべていた。


「……いつ、から」

「ずっとです……前から……」

「んなわけねーだろ!!お前ずっと彼氏いないって……」


 バンっとよろけて棚に肩をぶつけながらロシィがこちらに駆け寄ってきた。慌てているのか一度手を空振りさせて、二回目でがしっとダリアの肩を掴む。怖くて体が強張った。


「嘘つくなよ」

「っう、そ、じゃ、っな」

「絶対嘘。お前に彼氏なんていなかったって。好きな奴いたのは知ってるけど付き合ってないって」

「言ってませんでしたから……!!」

「付き合ってくれないって言ってただろ!!」

「えっ、」

「ずっと好きなのに付き合ってくれないって泣いてただろお前」

「な、泣いてませんっ…!!」


 泣いた記憶はない。あ、あれ?確かに付き合ってくれないって言った覚えはある。でも泣いてない。絶対泣いてない気がする。……付き合ってくれなかったんだっけ……?じゃあいつ付き合ったんだっけ……?


 その時、ロシィに顎に手を添えられたかと思ったら、上を向かされて

 ……口付けられていた。

 あまりのことに固まる。えっ、いま、なに。なにされてるの。


 ――その時、得体の知れない大きな魔力を相手から感じた。

 どくん、と心臓が波打つ。脳が鈍く揺れているような感覚だった。頭の中が真っ白になる。


「……頼むよ、早いとこ俺にしてくれって……」


 唇が離されたかと思ったら、そう呟くのが聞こえた。


 ……でも、なんだかおかしい。体が言う事を聞かなかった。

 音も良く聞き取れない。……いや、聞こえているのに認識できないという感じだった。


 ロシィが先ほどからなにか言っている。……「効きがわるい」「はやいとこ……」……なんて言ったんだろう……??ダリアにはよくわからなかった。

 そして、ローブの内ポケットから小瓶を出して、それをぐいっと(あお)って、いきなりダリアの後頭部に手を添えたかと思ったら次は口移しでそれを飲ませてきて、おどろいて押し付けられた液体を少し飲んでしまった。


 そのときはっと我に返って、未だに鈍い頭のまま力一杯ロシィを突き飛ばすが、やはり体が動かしづらくて自分もその場にへたり込んだ。気管に入ったようで何度も咳き込む。


「なっ、な、何するんですかっ…!!」


 むせながら何とかそう言いロシィをみると、彼は少しよろけたくらいで、口元をぐいっとローブの端で拭った。


「……俺と最高に気持ちよくなれる薬」

「な、なんで、なにそれ……っ!!」

「口移しの方が飲みやすいと思ってさ」

「はぁ……っ!?」


 目の前で、ロシィはとても悲しそうに笑っていた。


「……俺こんなに好きなのにさ、ひでぇよなお前」


 ……なんだか、目の前が霞む。

 急に視界が反転した。目の前に天井が見えて、そのあとこちらを覗き込んでくるロシィの顔が見えた。押し倒されている……?


 片手で口を塞がれて、もう片手が太ももに触れた時、昨日のノルディックが一瞬頭に浮かんで、ダリアはほぼ反射で衝撃魔法をロシィに放った。本来人間一人吹っ飛ばせる魔法だが、そこまで強く出力しなかったのでロシィは後ろにひっくり返る。


 逃げるなら今しかない。よろけながらダリアは慌てて立ち上がった。

 ロシィがこちらに手を伸ばしてきたがぎりぎりのところで躱して、今できる最高速度で加速して部屋から逃げ出した。


 何だかふらふらするし視界が歪む。

 必死に走っていつもの隠し部屋に駆け込んで、そこでついに立てなくなってダリアは床に膝をついた。全身に力が入らなくて、頭がふらふらして平衡感覚が保てない。


 ……あれ?なんでわたしここに?


 なんだかおかしい。ここはどこだろう。


 ダリアは辺りを見渡した。それでも状況が全く分からないし、ここがどこだかわからないし、どうやってここへ来たのかも分からない。どんどん頭が鈍くなってゆく。


 そこで意識を失った。



 ――昼休憩の時間。

 ノルディックはいつも通り10分前くらいに隠し部屋につき、扉を開けてドアのすぐ前で倒れているダリアに気付いて驚いた。


「っおい!」


 駆け寄ってダリアの体を抱き起こし、まず脈を測る。……早い。体も熱いし、なんだか呼吸も速い。何が起きたというのだろう。


「おいダリア!大丈夫か」


 何回か揺さぶる。揺さぶっていいのかわからないが頭を打っているわけでもなさそうだ。単に具合が悪いのだろうか?頭痛や熱が悪化したのか、……それとも、誰かに襲われたんだろうか。


「……っん」


 苦しそうに呻いてダリアが目を開ける。

 ……目があった。


「……だれ……?」


 ダリアが呟いた言葉に、心臓が跳ねた。


「っばかいい加減にしろ!また忘れたら許さないからな!」

「っえ、あの……っや」


 腕の中でびくっと怯えて縮こまるダリアに、ノルディックは絶望が押し寄せた。……またかよ。またなのかよ。


「彼氏だよ彼氏!!」

「かれし……?」


 なんだか意識が朦朧としているダリアは虚ろな目でこちらを見る。


「……なんか、身体が、あつくて」

「また熱あんの?それだけ?頭は」

「……ノル、どこ……」

「っいるだろここに!」


 ダリアはうわ言のように名前を繰り返して、ノルディックの服をぎゅっと掴んだ。その手をとって握りかえす。


「目の前にいるだろ……!」

「喉乾いた……」


 目の焦点が合っていないしどう見ても様子がおかしい。すぐ隣の紙袋から水筒を出して、片手で蓋を開けて折りたたみ式のコップに注ぐ。いつもの紅茶だがこれでいいだろうか。それをダリアの口元に持っていくと、


「さっきみたいにして……」

「……さっき?」

「……さっきのがいい……」


 ノルディックは困惑する。しかし次に彼女が虚ろに呟いた言葉に絶句した。


「くちうつし……」

「はぁ……!?誰に何されてんだよあんたは!」


 くっそ腹立つ。はぁ????口移しでなにを飲まされたって????一瞬我を失いかけたが、そのおかげか吹っ切れた。紅茶を口に含んで躊躇わずに口付けてそっと押しやると、ダリアはせがむようにそれを飲んでいく。


 ……おかしくなりそう。なんだこれ。

 ダリアがもっともっととせがんでくるので、何度か繰り返した。昨日始めてキスしたのに。なんだこれ。

 しかし水を飲んで楽になったのか、ダリアの体からふにゃっと力が抜けた。慌ててコップを置いて両手で抱きしめると、さっきより脈は落ち着いた気がするものの相変わらず身体は熱くて呼吸も乱ている。


「……ダリア大丈夫か。あとは?何して欲しい」

「ノル……」

「いるだろ」


 どれだけ自分を求めてんだよ。

 ノルディックは情けなくなった。もしかして前に記憶を失った時もこれくらい助けを求めて自分の事を呼んでたんじゃないだろうな。……なんだよそれやめてくれ。胸が痛くてしょうがない。

 ノルディックはダリアを抱きしめて、背中を優しく何度も撫でた。……なんか魔法が使えたらいいのに。軍人は大抵魔力を持っていない。魔法が使えないので武器を使っているのだ。でも武器なんてこんな時何の役にも立たない。


「……ノル」


 ぐいっと袖のあたりが掴まれて引っ張られた。

 さっきのようなうわ言ではなく、明確に名前を呼ばれてはっとした。ダリアが涙目でこちらを見ている。


「俺だよ、分かる?」

「ノル……なんか、からだが変……」

「……変って」

「へ、んっ……」


 ノルディックの事は認識できたようだが、どうにも様子がおかしい。心配になってまた背中を撫でると、びくびくっと背中が震えた。


「んぁあ……っ!」

「っえ、あ、はぁ……!?」


 嬌声を上げながらぎゅっと胸元に抱きついてくるダリアを見て、ノルディックは固まった。……まて、こいつ何飲まされた?

 ばくばくする自分の心臓の音を聞きながら、ノルディックはもう一度、ゆっくり背中を撫でる。


「ひゃうっ…!」


 ……だめだこれ。だめだろ。というか、まて、一回目もこうだったのか?その時誰が近くにいた?……まさか。


「……ダリアお前まさか、前無理矢理誰かに」

「……ノル、触ってて……ノルの事忘れたくない……!」


 ……触ってって。

 喉がなった。いいのか、触って。

 そっと手を沿わせて身体を撫であげる。ダリアは押し殺したような吐息を漏らして体を震わせた。何度もそれを繰り返す。


 誰に何された、と聞いても、「分からない」「飲まされた」「逃げた」としか帰ってこなかった。記憶が消える魔法と「飲まされた」のは違う事なのか?それとも薬で記憶が消えたんだろうか。記憶を消すのとこの状態はセットなのか別なのか、……だとしたら襲うことになんの意味が?

 ……どちらにせよ今回は逃げる隙もあったということだ。犯人が焦っているんだろうか。


「ぁっ、もっと……っ」

「もっとって……」


 この反応で、もうわかってた。きっと媚薬のようなものを飲まされてるんだろう。……でも、今こんな状況の相手に、ましてや彼女にそんな事していいのか。ノルディックは葛藤した。

 ダリアが誘うかのように、ノル、と縋るように名前を呼んできて、涙目で上目遣いにこちら見ていて、……それがあまりにかわいくて思わず口付けてしまった。触れるだけでは足りなくて何度も口付けて深くしていくと、それに反応してノルディックにしがみつく手がきゅっと強くなって、それがまたかわいすぎて、もう押し倒して襲えと脳が言うがそれでもなんとか残る理性がこんな床で組み敷いたら痛いだろとその考えを振り払う。

 二人はしばらく夢中になって唇を重ねていた。


 ――しばらくしてダリアを見ると、落ち着いてきたのかくたっと力が抜けて、はぁはぁ小さく息をしている。


「ダリア……?」

「……ノルぅ、」


 今にも意識を失いそうなダリアはうっすらと目を開けて、きゅっとノルディックの服を握った。


「きらいに、ならないで……」

「……なるわけない」

「きらいに、ならっ、ない……で……」


 お前こそ忘れるな、と言いたかったがそれより前に、くてんと彼女の首から力が抜けて傾いた。……眠ってしまったようだ。


 ……目覚めた時、覚えているんだろうか。

 呼吸はもう落ち着いてすやすや寝ているように見える。どれだけ無力なんだ俺は。もうこのまま連れて帰っていいか。……そうか、ひとまず連れて帰ろう。よく抑えたな俺。

 ダリアのフードを深く被せて横抱きにすると、そのまま一度軍の医務室に連れて行く。内科の女性の軍医がいたはずなのだが今日はいないか……と思ったらちょうどいた。


 軍人の家族とか恋人がよく城内に見学や面会や遊びに来るのだが、その際体調を崩すと救護室としての役目もこの軍の医務室はこなすので、関係者の知人であれば手が空いていればたいてい見てくれる。

 彼女が昼に具合悪くなって倒れて、と説明してみてもらい、魔術師に何かしら薬を飲まされて、と言うのも説明した。魔法医学は詳しくはないそうだったが、今は落ち着いているとのことで帰って休むかここで休んで行くかどうするかと問われ、迷わず連れて帰ると言った。受診した記録も残しておいて、ダリアを再び背負って寮に帰った。


 もう今日は訓練はバックレる。事務にダリアを背負ったまま向かって、彼女が急病なんで午後休みますと隊に連絡をいれるよう伝えて帰宅した。

 今が戦時中や作戦中や特定の訓練中でなくて本当に良かった。上官や先輩に後日どやされそうだがそんなことよりもダリアの方が大切である。


 この時間の寮は誰もいないので大変静かだ。本来なら異性は連れてきてはいけないという規則があるが、みんな破っているしバレないように連れてこいというのが暗黙のルールである。ダリアが狙われている可能性がある以上、敵がいる城内の医務室よりこっちの方が見つからないと思う。


 部屋に入ると、ベッドにダリアをそっと下ろして寝かせた。

 ……彼女がこの部屋に来るのは三回目だ。ダリアはたくさん遊びに来たがったが、付き合ってもないのに男の部屋にふたりきりっていうのは良くない気がしたし何かの拍子に襲いそうでノルディックはずっとなんやかんや言い訳してかわしつづけていた。

 ノルディックからしたら、ダリアは天然で無垢だからそんな事全然考えずにただ部屋に遊びに来たかったのかと思っていたのだが、……今思えば、意識されたくて短い丈の服を着ていたくらいだし遠回しに誘ってたのかもしれない。……起きて、もし覚えてたら聞いてやろうと思う。もし覚えてなくても全部思い出させる覚悟でいる。


 起きた時ダリアの記憶はどうなっているんだろう。ちゃんと落ち着いて話せるだろうか。……でも、ダリアはこの部屋のことを覚えているようだったし、この部屋にはダリアから送られてきた大好きと書き綴られた直筆の手紙も山のようにある。本人も日記を書いていたというし、今回は周囲にも付き合っていると言いふらしているはずなので前と状況はかなり違うはずだ。


 ……今度こそちゃんと付き合おう。

 だから、頼むから覚えててほしい。せめてまた、自分の事を好きだった事だけでも覚えててくれ。何もないまっさらな状態で、またいちから惚れてもらえる自信なんてノルディックのはない。本当になんであんなに好かれてたのかわからないのだ。頼むから少しでも好きでいてくれ。


 ……ダリアが目覚めたのは、もう日が暮れた頃だった。

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