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異世界引きこもりダンジョンライフ  作者: 竜巻タコ焼きノート
第1章
3/7

第三話:初めての召喚

投稿が遅れてしまい申し訳ございません。

言い訳していいわけ?っと思うかもしれませんが、言い訳させてください!


本業のほうで出張が急遽決まり明日行くことになり色々とバタバタしており更新がなかなかできませんでした!!

「30,000DP……」

ぼんやりとモンスター召喚のリストを見つめながら、俺はぽつりと呟いた。


「何を召喚すべきかな……」

《マスター、まずはダンジョンの防衛のため、バランスの取れた力を持つモンスターが必要です。最初は一体にすべてを依存するのではなく、複数のモンスターを召喚して、総合的な力を上げる方が良いかもしれません》


とさすが先生、素晴らしいアドバイスだ。

俺は一瞬、下位妖精種や下位虫種のアイコンに目を留めた。

それらは比較的DPが少なく複数召喚することができるだろう。


竜種や悪魔種も気になるところだ。

罠とかのダンジョン防衛を考えると少しコストが高いがネクサスを守るための一騎当千できる戦力も欲しいところだ。


「だけどなー、いや別に先生の言う通りなんだけどさ……」

《マスター、ランダム召喚はリスクが高いのでおすすめしません》


あらやだこの子、また私の心を読んじゃって。


俺はランダム種というのが気になってネクサス先生の提案を渋っていたのであった。

だってランダム種だよランダム種、ガチャだぜ?

俺のガチャ愛がランダム種を引け、いや引きべきだと言っている。


「よし、先生、俺はランダム種で一発逆転を狙うぞ」

《まぁマスターがそういうなら……》


俺は下位ランダム種アイコンをタッチし、召喚ボタンを押した。すると、ダンジョンの中央に光が集まり始め、そこから立体的な魔法陣が現れた。光が強くなり、一瞬全てを覆い隠す。


光が消えたところには、何とも弱々しいゴブリンが立っていた。

というかなんでこのゴブリンは杖をついているのだろうか…彼は俺を見つめ、頭を下げる。


「おいいいいいいい!!ふざけるな!ゴブリンならまだしもゴブリンの中でもハズレの方のゴブリンじゃねか!あんなジジイ戦場に出せるわけないだろうが!」

《…………》

な、なんかネクセス先生が怒っているようだが…まぁいい次だ次!


その後俺は続けて3回召喚を行った。

結果は無残にも大負けであった。


1回目はよぼよぼのおじいちゃんゴブリン

2回目は下位不死種のがいこつ

3回目も下位不死種のがいこつ


もうだめだ…おしまいだ…


「あ、主様や……我々一同御身の為精一杯はたらかS…ごっほごほ」

「あー、いいからいいからお前は適当に横になって寝といてくれ」

「おぉ…もったいなきお言葉!しかし主様のためにこの老骨も獅子奮迅のごとく働かせていただきまぞ」


うん、無理だな。

がいこつたちはともかく、このジジイは絶対無理だ。絶対に前線に出さん。


《あの、マスター。そのがいこつたちですが……》

ネクサス先生にそう言われ、がいこつたちに目をやると、がいこつたちは自分の頭をボールにサッカーをしていたのであった。

がいこつたちは自分の体をかつかつを軽快に音を立てこの狭い部屋の中で片方の頭を蹴りあい、もうそれは酷い有様だった。


おいおい、あいつら楽しそうだな。

俺がこんなにも頭を抱えているのに……


「ネクサス先生や、リセットとかって……」

《無理ですね》

「ですよねー」


くそう!こんな死にかけのジジイとお気楽がいこくたちに6,000DPとか割に合わなさすぎるだろう!

残り24,000DP……

とにかくこのポンコツどもとコミュニケーションを取らないと……


「ネクサス先生、こいつらとのコミュニケーションはどう取ればいい?」

《マスターが直接命令を出すことも可能ですが、特定の指示は私経由で行うことも可能です。あなたが思考するだけで、私が彼らに指示を出すことができます》


さすが先生!優秀過ぎてもう俺は涙が出そうだよ……


「せ、先生~!やっぱり俺、先生のアドバイス通りにやるべきだったよ、すまん!!」

《……はぁ》


あら?やっぱり先生どこか怒っていらっしゃる?


さて、ここからどうしたものか……

がいこつブラザーズは置いておいて、ゴブリン爺ならまだコミュニケーションは取れる。

一旦ここはみんなを集めて意見を出し合うのもありだな。


「よし……諸君!これより第一回ダンジョン会議を行う!」


俺はそう呼びかけると俺、ネクサス先生、ゴブリン爺、がいこつどもで雰囲気作りのために買った机とイスに座りダンジョン会議を始める。

ちなみに机と全員分のイスだけで1200DP……ぴえん


「よろしい、それでは会議を始める。本日の議題はダンジョン防衛についてだ。よいか、このダンジョンの運命はこの会議の結果にかかっている!!諸君、心して会議に臨むのだ」

《了解しました、マスター》

「おお!お任せk …ごっほごほごほ」

((カタカタカタ))


うん、すっごい頼りない。

まぁ三人寄ればなんとやら、なんとかなるだろ!きっと恐らく多分。


「今俺たちに足りてないのは戦力だ。よぼよぼの死にかけの爺さんとがいこつブラザーズではここを守り切ることは不可能だろう。そこでだ!戦力増強の案をみんなにも考えてほしいのだ」

「あ、主様や、私どもを召喚したように強いモンスターを召喚されてはいかがですか?」

《マスター、私も上位種の召喚を進言いたします》


う~ん、やはり強いモンスターの召喚は必要だよなぁ。

罠も設置しないといけないのだが……

そういえば罠ってどれくらいのポイントがかかるんだろうか…


「上位種の召喚か……まぁやっぱし強いモンスターいるよね」


俺はそうつぶやき目を細めウィンドウから ダンジョン ⇒ 罠 の項目を選択。

罠のDPを眺め始めた。


<階層系>

階層追加 : 10,000DP

階層拡張 : 5,000DP


<罠系>

落とし穴 : 500DP

射出装置 : 1,000DP

石崩れ : 1,500DP

振り子 ; 2,000DP

爆発装置 : 3,000DP

毒ガス装置 : 4,000DP


<通路系>

道タイル : 100DP

石タイル : 200DP


「んー結構それなりにポイント使うんだなぁ……なぁ先生、この階層追加とか拡張ってのはなんだ?」

《はい、読んで字の如くダンジョンの階層を追加と拡張です。現在マスターのダンジョンは二階層になっており、また通路も初期配置であり容易に突破されることから非常に危険な状態とも言えます》


おいおい、マジかよモンスターの召喚の前にまず最低限のダンジョンの守りからだなこれ。

とはいえ、今の戦力だとだいぶ心許ないし……

ちくしょう!ガチャなんてやるんじゃなかった。


「あ、主様、ダンジョンの拡張を最低限にしつつ、戦力も増強させるというのはいかがでしょうか?」

「ん?それではどちらも中途半端になってすぐボロがでそうではあるが……」

「おっしゃる通り、中途半端なダンジョンだとすぐに突破されるでしょう、しかし我々は貴方様の忠実なしもべ、命令とあらば命尽きるまで戦いDPをお貯めになるとよいでしょう」

「論外だ、たとえお前らがポンコツで役立たずな奴らでも俺はそういう方針は取らない」

「な、なぜですか!我々はもとより召喚された身、捨て駒でもなんでも死ぬ覚悟はもっておりますぞ」


捨て駒?冗談じゃない、いつも自己犠牲精神を持っている奴らは人を利用することしか考えていない自己中の塊のような奴らに良いように利用されて捨てられるだけだ。

俺はそんな奴らと一緒にされたくないね、あー思い出しただけでイライラしてきた。


俺がまだあっちの世界で引きこもる前の話。

社会人3年目として社内SEとして会社に勤め、目をキラキラと輝かせ残業だろうが休日だろうが四六時中働いていた。

実際今となっては社内SEではなくただの奴隷みたいなもんだった。


社会人3年目になり、それなりに仕事ができるようになってきた時に俺はある会社のPJを任された。

それは会社のアプリのPJだった。

最初はまぁそれなりにうまく回って行ったのだが、だんだんとアプリの評判は下がっていきどんどん使われなくなっていった。

そんな泥舟のようなアプリを改善すべく、体のいい責任者として俺が任命された。

最初こそ、俺は目を輝かせ仕事に真っ当し休日も仕事をする毎日だったが、日が経つにつれ「お前はアプリの担当なんだから」と今まで放置していた課題を全てこちらに任せ、上と上では違いの意見を言い合い最終的に俺に全て丸投げし他部署の部長やお偉いさんとの話を聞いてはまとめ資料に起こし怒られる、そんな日々が続いた結果……俺は完全にどこかがおかしくなっていた。

正気を失くし、何のために仕事をしているのかもわからなくなっていった。


そして俺はある日、会社に行くと人事部のお偉いさんに呼ばれ、捨てられたのであった。


そんな過去があったから俺は思う。

やりがいとか自己犠牲の精神ってのはクソだ。

好きなことをして楽しく過ごすことが大事なのだと、、まぁその結果がヒキニートなんだが……


「とにかくだ、ダメなものはダメだ!俺はお前らを捨て駒として使う気は全くないからその案は却下だ」

《マスター、1つよろしいでしょうか?》

「なんだ?言っとくが俺は意思を変える気はないぞ」

《いえ、ダンジョンの拡張を最低限にしつつ、戦力を増強する案が1つございます》


おいおい、流石の先生でもそんな無理に決まってるだろ。

二兎を追う者は一兎をも得ず、先人達は偉大な言葉を残しているんだぜ?


《案でございますが……》


次の瞬間、俺はネクサス先生の案を聞き衝撃を受けるのであった。

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