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歩くことを諦めた男と黒い犬

作者: 夢見町であいましょう

辛い日々に絶望した男が、黒い犬に諦めるな、と励まされ小さくても大きな一歩を歩みだしました。

これは、やがて全ての人が迎えるであろう、老いとはどうゆうことか、健康こそ大事だといった、いわゆる体験から生まれたお話です、なるべく短くなるように書いてみましたから、ぜひご一読ください。力量不足はなんとか御容赦ください。

もう日が暮れようとした街に、一人の男がいました。其の男は、歩道の端に腰を下ろし車道に両足を投げ出し座り込んでいました。

車は余り通っていませんでしたが、ブッブッブッーと厄介な男を避けて通っています。どうしてだか、男は一向に立ち上がらず、ふぅーとため息ばかりついていました。よく見ればうっすら涙をにじませ声にならない声で嘆いているではありませんか。

「もう、俺なんかどうなってもいいんだ。これ以上生きても意味がない、 残されたのはどうしょうもない身体だけだ。いっそ車に飛び込んでやろうか、、車がこの足を轢いてくれたらどこかが保障してくれて楽になるかな、、家も車も食べるものもない、、仕事だって見つからない、、皆は幸せそうに見えるけど、、俺は生きていたってしんどい思いをするだけだろう」。こうして悩んだ末、自分を追い詰めてしまい、動くこともできません。 暗くなって灯された街灯の下にいた男は、時間に迫られるように チクチク チクチク チクチクと苦しめられていました。


その時です シャンシャンシャンと何処からか、鈴の音が聞こえてきたのが。そして大きな、でも手足は細くて黒光りした犬が何処からか近づいてきました、まるで水から上がって来たようにも見えて、その男をビックリさせると、犬が男にこう言ったんです。

「おい、だんなさんよ、こんな所で両足投げ出して寝てちゃ皆が迷惑するだろう」「ほっといてくれ どうせ車に足を轢かれて歩けなくなっても、

きっと誰かの世話になるだけさ そしたら気楽になって、働く心配から解放されるんだ」。「なにいってるんですか!あのタバコ屋の横丁の石本さんだって、病気で一人きりでも若い頃から頑張ってるんですぜ、家も小さな借家だし生きていくのは大変だと思うよ」「ああ あの石本さんか、、」男が、おかしな犬だと思いながら相づちをうつと、黒い犬が更に言う事では「病気のせいで足を失なう人だって大勢いますし、必ずとは言えませんが、

年取れば足が弱まり歩くことが困難になるのは常識に近いですよ、自分から不自由をお望みなさるなんて馬鹿げてますのに、、、今すぐ仕事が見つけられなくても先にはきっと良いこともありますさ!」。黒い犬はそう言い残すと、またシャンシャンシャンと鈴の音をたてながら、どこかへ消えて行きました。 暗い夜の中にとり残されてしまった男は、

なぜか、惨めに思っていた自分のことが不思議になったのを気づかせられました。やがて、夜の闇が太陽の光りにせかされて、東から逃げ出そうとしています。


男はゆっくり立ち上がると、一歩ずつ光りに向かって歩きだしました。

振り返る事もなかったためか、町の人達も知りませんでした。

さあて、何処へ行ったのか、、不安に思われる方は隣町まで探してやってください。お願いします。



実は、私が通っているデイサービスでも、段々弱っていく人や、いつか顔を見られ無くなった人がいます、そして、仲間たちの中で歩行困難者が年と共に多くなり、いつのまにか私もそのひとりでした。人により価値観は違いますが、私は今にしてこうなったのか、反省してみたり、いやいやそういう道を歩んできたのかな?遺伝子のせいかな?と振り返っています。どうか、皆さんには私のようになりませんように、心から願っています。また、幸運な人生を歩まれますようにお祈りしたいです。これは雑談ですが、最近電子ブックの試し読みで見えない世界というか、、素粒子理論を覗いたのが印象的でした。あっあっと、また横道に外れ長話になってしまいごめんなさいね。 悪い癖です。 ではまた



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