第一章 第1話 死亡そして転生
俺の名前は藤田優樹、何ということもない普通の人生を過ごしている。
大学を出て大手と言われる自動車会社カークに入社し、現在一人暮らしの30歳。彼女は最近やっとできた。
両親は既に死んでしまい、兄弟もいない俺はもうすぐ彼女と結婚という訳だ。
身長も高いし、顔も悪い訳ではない。だけどモテなかった。彼女を作ろうと努力していたが、高校の時2回告白してフラれた時点で心が折れた。しかしカークに入ってから彼女を作ろうとまた努力をして告ってみたらなんとオッケーの返事をもらった、まあ この年になると結婚できると言うのは正直凄くうれしい。
仕事が忙しいし、別に絶対にいなくて困るというものでもないと思っていたが彼女が、できるとやっぱり嬉しい。言い訳してる訳ではないよ?
「課長お待たせしました」
絶望した顔で俺に向かって歩いて来る、青年。
俺の部下の岩田である。
そう、今日こいつは、受付の立山に告って振られてしまったから相談に乗ってくれと頼まれたのだ。ちなみに振られたのは、これで5回目らしい。
仕事帰りの待ち合わせ場所の自動販売機脇で、壁にもたれてつらつらともの思いにふけっていた訳だ。
「おう。で、相談って何だ?」
俺は岩田を見ながら質問する。
急に岩田の顔が青ざめた
「どうしたんだ??」
「課長後ろを見てください」
真っ昼間から居眠り運転のトラックが俺たちのほうに突っ込んでくる。
「岩田ぁーーーーーー」
ドン!っと、俺は岩田を突き飛ばし、
ドガンッ!っと、俺の全身が砕けそうな痛み。
消えそうな意識の中で岩田が生きていることを確認する。そして言った「俺の彼女に結婚して幸せにしてやれなくてごめんと言っておいてくれ」
「わかりました課長」そして意識が消えていった。