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それぞれの春休み 幸福な1日

「わあ〜! このキャラクター可愛い〜っ! このぬいぐるみも!」

 私はドロシーと絵とショッピングをしていた。午前はレッスンがあったけど、午後は空いていたから。

「ちょっ、そんな買うの……?」

 ドロシーがあきれ顔をする。

「私もこのキーホルダー買う…。」

 えまえまがそう呟いた。私は値段は見るけどそれでも可愛いものをついつい買ってしまうタイプ。ドロシーは値段をしっかり見て検討するタイプ、 えまえまは少し意外にも値段を見ず結構買うタイプである。

「ねープリクラある! プリクラ撮ろ」

「さんせ〜」

「うんうん。」

 めちゃ盛り☆プリクラ、と書かれたプリクラで私達は撮った。もはや別人のプリクラができて、私達は 「やば〜」「もう別人じゃ〜ん!」と笑った。プリクラには4月3日、落書きした。他にもドロシーには「次期ぶちょー♡」と書いて周りをキラキラさせたり。普段ならしないようなメイクも、プリクラでつけられるのでつけてみたりした。直接メイクしなくても、こういうものですメイク研究するのは、効率的だしありかもしれない。

 プリクラの後はクレーンゲームをした。ドロシーは大量のチョコレートセットを取ろうとしていた。だがびくともしない。

「ドロシーの下手っぴ〜」

「うっ…。ていうか、このアームが弱いのがいけないのよ…。でも私は負けない!」

「ドロシー様、頑張れ…!」

「そもそもこれ、取れてもこんなに食べるの…? 全部チョコだし飽きそう」

「もちろん食べるよ〜」

「まぁ家族で食べればいけるか。」

「いや1人で食べるよ♪ あっ、また駄目だった〜」

「…え? 1人で?」

 何度やっても、中々取れそうになかった。

「ドロシー様、流石にそろそろ…。買った方が安くなりそう。」

「いや、ここまで来たら取ってみせる…!」

 ドロシーは中々諦めが悪く、大変だった…。




 



         ✎







 一方、その頃俺はコラボカフェに来ていた。

俺の推しの缶バッチをゲットした。その満足感でコラボドリンクが今まで飲んだものの中で一番美味しいと感じていた。翔真もコラボドリンクと、コラボパンケーキを食べていた。限定グッズも手に入ったし、至福の一時だった。

 しかしコラボカフェを出ると、翔馬はこの後、予備高行くんだ、と言って別れた。1週間、勉強など1秒もしていない俺の心にちくりと刺さった。

 そんなことがあったからか、1人で帰っていると、予備の広告が目に入った。普段は気に留めてもいないのに。今年の春から高校生になる、新1年生を狙っているようだ。

 そうか、後輩が入ってくるんだなぁと、当たり前のことを思った。もう2年生か、俺も。今年の美術部1年生はどんな人が入ってくることだろうか……。

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