ヘルシーケーキ作戦!
「ねえお姉ちゃん。何だか今日嬉しそうだね〜。良いことでもあった?」
「ふふ。 ちょっとね。」
めあるがいるからヘルシーなケーキを用意しようかなぁ。本人はその分運動するから、別にドロシーが気にしなくて良いよって言ってくれたけれど、今はめあるの芸能人生の正念場のような時期とも言えなくもない。なるべくそこに気にかけよう。
「あぁ、そういえば、お姉ちゃんと同じ高校、受けることにしたよ。偏差値も丁度良いし、通いやすいし。」
「へぇーそうなんだー。」
私は、生半可な返事をして、前に噂で聞いた、近くのヘルシーなケーキ屋さんを調べてみた。普段は髪の毛をお団子と三編みにしているけど、自宅だからおろしていたら、邪魔で仕方なくて耳にかけた。
ふーん、糖質少なめケーキか。見た目は普通のショートケーキみたい。…って高っ! 普通のケーキの4倍はするんじゃないだろうか。
「確かに高いね~。」
「ほんと…ってうわっ! 勝手に覗かないでよ!」
気付けば、後ろにお母さんがいた。驚いた。
「高っ!って小声だけど、声に出てたから、何だろと思ってついつい。」
「え、声に出てた?」
「うん。というか、糖質少なめケーキ? ドロシーったらいつからそんな……昨日、板チョコ食べてなかった? それから、シュークリームとプリンも…」
「べ、別に言わなくても良いじゃん…。まぁ、確かに私は糖質なんて気にしたことないけど…。」
私は事の経緯をお母さんに話した。
「ふーん、じゃあヘルシーなケーキ、作っちゃえば?」
「へっ?」
お母さんはスマホを取り出して、数十秒後
「これとか良いじゃない?」
そう言って私に画面を見せた。
「…これ凄い! カロリーも低い上に体に良さそ
う! …でも作るってなるとちょっとぉ…。」
「23日の夜でしょう? 少しなら手伝ってあげる♪」
「…! ありがとう、お母さん!」
私は早速、Mineを開き、ケーキはお母さんと作るから、お金は要らないよ、とめあると絵真と悠人に連絡を入れた。




