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プレゼント交換なのですが!?

 どうも皆さんこんにちは。 絵真です。

私は今、ドロシー様のお部屋でぶっ倒れております。えへへ。ふふふ。え、どうしてかって? それはーー





「俺のは…ア、アロマオイル?」

 これまたずいぶんと大人びたプレゼントだな。

「あーそれ私。」

めあるのプレゼントだった。驚いた。凄い洒落てるなぁ…。俺、アロマオイルなんて使ったことすらないや。

「ふふん。綺麗でしょ? リラックス効果も結構高いんだよ、それ。私のプレゼントを引きあてるとは…お主、なかなかの強運じゃな!」

「…て、てことは、私のって、」

「ふふ、えまえまのはドロシーのだねえ。良かったね、信者えまえま!」

めあるがそう言うと絵真はぶっ倒れた。

「え!?大丈夫!?」

「…っ、大丈夫…。最高…。一生大事にするう…。家宝にする…。」

「…?」

 絵真はぶっ倒れながらもプレゼントを、本当に幸せそうに、宝物を抱きかかえるようにしていた。ここまで来ると何だろう。狂信者?

 絵真が起き上がろうとすると近くの本棚にぶつかって本が落ちてきた。

「ひゃっ!」 

「だ、大丈夫!?」

 絵真の方を見ると、「30分で上手くなる! 油絵の描き方!」「貴方の絵に!光の作り方」「絵はセンスじゃない…この本を読めば誰でも!」といったような言葉が次々目に入ってきた。絵に関する本が沢山散らばっている。

「ドロシー様ぁ、ずみまぜん…。」

「い、いいのよ別に。それより、大丈夫?」

「はい! プレゼントには傷一つ付けてない筈です! 死守しました♡」

「いやそっち?」

「ドロシーこういうの見て絵の勉強してるんだぁ。」

 めあるが躊躇なく散らばった本のページをめくった。

「ま、まぁね。」

 にしてもこんなに沢山…。本当に、紺野先輩みたいな絵を描きたいんだ……。

「ちょっと俺も見てみたい…。」

「わ、私も見たい! ドロシー様の本!」

「んーじゃあケーキ切ってる間にでも見てて。」

「はーい!」

 俺は「油絵の基本編」という本を手にとって見た。

油絵の場合は、暗い色から、そして奥の方から描いていく、とか、油絵の具は細かいものを描くのには向いていないので、大きなモチーフを描こう、とか水彩やアクリルとの違いを踏まえて油絵の基礎中の基礎事項が書かれていた。ので、既知の事が多く、あまり参考にはならなかった。隣りにいる絵真は、「貴方の絵に! 光の作り方!」を読んでいた。そっちにしとけば良かった。ドロシーは光の表現が上手いから、その秘訣を知りたいし…。

「ケーキ用意できたよ~。じゃ~ん!」

 そこには切られてお皿に乗ったチーズケーキがあった。凄く美味しそうだけど、クリスマスっていう感じでは無いような気がしてしまった。

「わーい! チーズケーキだー!美味しそ〜!」

 めあるが満面の笑みでそう言った。

「ふふっ、これ、実は普通のチーズケーキじゃないのよ♪」

「えっ、そうなのぉ? うーん、何が違うんだろ…。」

「普通に見えるけど…。」

「ふふっ♪」

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