表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕、猫、異世界  作者: アタオカしき
第1章〜僕と猫と異世界と
1/204

勧めの書

無事人間へ憑依でき、教会の礼拝という難所も潜り抜けたあなたに食後の困難が訪れます。それは人間の言葉で、排泄、と呼ばれる行為のことです。ここまで潜り抜けた歴戦のあなたでもこの感覚に惑わされるでしょう。人間の生殖器の前後で感じる、この妙な感覚は一部の人間以外にとって最も普遍的なものです。


尿という、肉体の液状排泄物について。

下腹部に違和感を覚えた時、それは人間に尿意と呼ばれるものである可能性が高いです。被服がある場合、そこから生殖器を露出させてその奇妙な感覚に身を委ねましょう。すると尿という排泄物があなたの体から零れ落ちます。自分の身にかからないように注意を払うことも忘れてはなりません。人間たちは大抵の場合、排泄物を進んで触れてはならないものとしているので、好奇心に駆られて指で触ったり舐めたりしてはいけません。もし好奇心が執拗にあなたを煽るのなら、誰にも見つからない場所でそれを自由にしてやりなさい。


便という、肉体の固形排泄物について。

腹部、あるいは臀部に違和感を覚えた時、それは人間に便意と呼ばれるものである可能性が高いです。概ね尿と差異はありません。しかし注意が必要です。力む、という行為をしなければなりません。尿と同様、身にかからないように注意を払いなさい。すでに述べたように、排泄物は汚れたものとして扱う場合が大抵であるからです。


清め。

排泄を行った後、清めを行いなさい。被服をそれで汚さないのであればその地域の方法に乗っ取ってしなさい。もし清めを怠ったならば、あなたは汚れた者として集団から爪弾きにされるでしょう。


注意。

これらの感覚を無視してはなりません。それらがあなたへ優しく教えてくれているうちにその感覚に身を委ねなさい。無視をし続ければ、その感覚は牙を剝き、あなたへ痛みを伴って襲い掛かります。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ