二日目昼
物語は二年目に突入する。
だが、別段なにも変わることなく、ほぼ毎日かわされる宵闇くんとの会話がメインである。苦行としか言いようがない。
進める前にまずは攻略サイトをチェックしよう。たまにやっていないルートが潰されている時があるのでありがたいのだ。
一年目のとある正解ルートから、二年目の選択肢をチェック。やはり第二関門は突破していないが、ルートを一つでも消せるのはありがたい。自前のノートに書き込んでいく。1a3、1b3、1c3、と月、日、選択肢の番号をわかりやすく書き連ねていく。少し面倒に感じる時もあるが、アナログなのも悪くないと思い、パソコンで表にしたりせずにいる。
作業が一段落し、手を止める。攻略サイトを閉じて再びアプリをタップ。さっきの続きから始める。今回こそ第二関門を突破してやるぞ!と意気込み、選択肢をタップ、タップ、タップ!
……ダメでした。
想定の範囲内だ、次だ次。
二年目から、再びスタート。一日目の回答だけを変え、また最終日まで進める。ダメ。二日目の回答だけを変え、最終日まで。ダメ。三日目だけ。ダメ。四日目ダメ五日目ダメ六日目ダメ……ダメだな。疲れた。今日はもうやめよう。
十一月まで進めたが、もうやる気がどっか行った。やめた。
時間は……六時か。ちょうどいい、ご飯を食べよう。目がシパシパする。テレビはやめて音楽でも聴くか。
まったりと過ごし、心が和らぐ。ふと今朝のことを思い出した。あの夢。ゲームをなぞる様な内容だったが、そういえばゲームにはない事もあったな。このゲーム、BGMのみでcvはないし、月光ちゃんと宵闇くん以外の顔は黒塗りになっており口すら書かれていない。だが、夢では当たり前のように皆に顔と声があった。
私の脳内設定なのだろうかとも思ったが、違うとすぐに否定する。そもそも私は声など考えたことがない。……つまり、勝手に作ったということなのだろう。ふむ。夢とはそういうものなのだろう。
またあんな夢をみたら嫌だな、と考えながら布団にもぐりこむ。明日も休みだ。昼まで寝よう。
おやすみなさい。